身体の成長:子どもが脱水に陥りやすい理由と対策(第27号2023/5/5)
こんにちは。インストラクターChiakiです。
今回のテーマは水分補給についてです。
気温が徐々に上がってきて汗をかく日も多くなってきました。
子どもの身体について、ふだんからよく注意している方はご存じかもしれませんが、子どもは脱水症状に陥りやすいとよく言われています。
以前、ジュニアスポーツ指導員の研修で小児科医の先生が「子どもが脱水症状になりやすい理由」として次のような点を指摘していました。
体重に占める体水分量の割合が高い
細胞内液と細胞外液の比率が異なり、外液が多い
水代謝の回転が速い
腎機能が未熟(特に濃縮能)
高熱・嘔吐・下痢を来す疾患が多い
わたしもこのとき初めて知りましたが、子どもは腎機能が未熟のため脱水になっても排尿はしてしまうようです。
腎臓は、腎動脈から流入した血液をろ過する過程で体液の量に応じて必要なもの(水や栄養素など)を再吸収する仕組みですが、子どもはまだこの機能が未熟で、体液量が減少していても水が再吸収されずに尿として排泄されてしまうようです。
感覚の目安としては、大人が24時間水分を取らない時間は子どもに置き換えると7~8時間に相当するようです。
なので、練習や試合など、運動するときは常にこまめに水分補給することを心がけてほしいと思います。
水分補給の目安としては次の3つをポイントに準備してみてください。
運動前の給水は250~500ml
運動中は15分間隔で給水
運動中に飲む量は、1時間あたり500~1,000ml(90分あたり1,000~1,500ml)
なお、単なる水のみの補給よりも、経口補水液のように糖質が混ざっているほうが良いとされています。
これは、糖質が消化・吸収される過程で分解されたグルコースやNa(ナトリウム)の吸収が、水やほかの電解質の吸収を促進する作用があるためです。
そのため、運動中や運動後はとくにスポーツドリンクのように糖質の混ざっている飲み物がおすすめです。
これからますます暑い日が続きますが、脱水症状がきっかけで熱中症や熱疲労を引き起こす危険もありますので、計画的な水分補給で脱水を防ぐように注意いただけたらと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。