なぜマネジメントを学ぶのか?&マネジメントで最初に読むべき本3選
新人マネージャーは知らないことばかり
本の紹介の前に、まずなぜマネジメントを学ぶべきなのか?を解説します。
新たにマネージャーに任命された場合、仕事の課題はそれまでのテクニカルスキル(営業なら営業スキル、エンジニアならプログラミングスキル等)で乗り切れることばかりではありません。
ある意味ジョブチェンジと捉え、マネジメントについても学ぶ必要性が出てきます。
実践で学べることも大いにありますが、まずは武道でいうところの守破離が大切です。
ですが、ある意味ジョブチェンジと捉えてもいいぐらい仕事内容が変わるマネージャーにおいて、マネジメントの基礎を学ぶことの必要性が叫ばれることは多くありません。
結果として効率が悪かったり、言動や信念に一貫性のないマネージャーが生まれ、組織が衰退する一因になりかねません。
例えば、
マネジメントって何ですか?
マネージャーの役割って何ですか?
マネージャーに不可欠な資質って何ですか?
と聞かれて即答できるマネージャーは、恐らく半数にも満たないはずです。
その知識量で役割が全うできるかは、甚だ疑問です。
上記質問への答えは、今回の記事で紹介する本で語られています。そのため敢えてこの記事では触れず、ぜひご自身で学んでいただきたいです。
ググっていいが、ググるにも知識が必要
さて、ではどのように・どれくらい学べば良いのでしょうか。
学生時代の勉強が頭にある方の場合、社会人の勉強で大きな勘違いをしていることがあります。
それは、別にググってもいいということです。
学校の試験では辞書や電子機器は持ち込み禁止、暗記したことをひたすらアウトプットしていたことでしょう。
ですが社会人の場合、分からなければその場でググって解決すれば良いのです。
ググっていいなら、なんでわざわざ勉強する必要があるの?と思うかもしれません。
ですが、ググるという行為は、ある程度前提の知識が必要となります。
「地名忘れちゃったけど、昔行ったことのある、良い感じの雰囲気の街」とか、「曲名忘れちゃったけど、テンションの上がるあの曲」みたいなイメージだけだと、ググっても答えは出づらいでしょう。
ChatGPTのような技術が発展してくるとその差異は埋まってくるでしょうが、それでもキーワードや考え方にたどり着くのは時間がかかります。
自分の脳内に目次を作る
そこでマネジメントを学ぶ重要性と繋がってきます。
オススメの方法は自分の脳内に目次を作ることです。
知識を全部記憶しておく必要はありません。目次ぐらいの解像度で、必要な時にググるキーワードさえ覚えておけば良いのです。
例えば、自分と全く異なる性格の部下が伸び悩んでいた場合、どのように支援を考えますか?
もし自分に近いタイプであったら、自分のやってきた行動をヒントとして提示することで解決に繋がるかもしれません。ですがそれで変化が無かった場合、早々に手詰まりを感じるのではないでしょうか。
そこで"人材マネジメント"というキーワードであったり、今回紹介するような拠り所となる本を『脳内の目次』としてインプットしておくことで、解決の糸口になる可能性は飛躍的に上がります。
つまり、あらゆる知識の詳細は覚えていなくとも、「もしかしたらあれを活かせるのでは?」と単語が浮かび、その単語をググることで、より一貫性や説得力のある答えを導き出し、組織の成果に繋げる可能性を上げることができます。
前置きが長くなりました。
この記事では、普段読書をしない・かつマネジメント初心者でも、学びはじめやすい本から紹介しています。
そして、それらの本はまさに目次となり得るものです。常に手元に置いておき、問題に出くわした時にササッと調べて学びを深めることができます。
1冊目:もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
超ド定番。
もう何度もnoteやQiita等で紹介しています。
一時期社会現象にもなったベストセラー小説、もしドラですね。
最初の方に書いた、
マネジメントって何ですか?
マネージャーの役割って何ですか?
マネージャーに不可欠な資質って何ですか?
このあたりが、小説という理解しやすい形で説明されています。
本音を言うと、この小説で取り扱われているピーター・ドラッカーの『マネジメント』を読んでいただきたいところですが、明らかに初心者向けじゃない難しさのため、今回は簡単な『もしドラ』を紹介しました。
もしドラでドラッカーのマネジメント概要を掴んだら、挑戦してみても良いでしょう。
2冊目:図解 人材マネジメント入門 人事の基礎をゼロからおさえておきたい人のための「理論と実践」100のツボ
これも私がnoteやQiitaで何度もオススメしている本です。
この記事のテーマ「脳内の目次」という役割においては、この本の右に出るものはないでしょう。
100のツボというタイトルの通り、100個のQ&A形式で、人材マネジメントの解説がされています。
ある程度抽象的なQ&A形式
ツボ1個につき見開き構成で、左側に文章、右側に図解
10Chapter × 10個のツボで100個という構成
で、今抱えている課題や知りたい知識を、サクッと調べて概要を掴むことができます。
例えば
Q. 人材マネジメントの目的とは?
A. 人を生かし、短期・長期の組織パフォーマンスを上げること
解説文&図解
といった形式です。
唯一この本で注意すべきなのは、電子書籍ではなく紙の本で買うべき、という点です。見開き構成という特性上、電子書籍だと非常に読みづらいので、必ず紙の本で購入しましょう。
3冊目:「本当に役立った」マネジメントの名著64冊を1冊にまとめてみた
1冊目と2冊目は、私としては「いつもの本」レベルで紹介していますが、こちらは新たに紹介したい本です。
2023年1月に出たばかりの新書で、久々にマネジメントで「あらゆるマネージャーに勧めたい」となった本です。
2冊目で紹介した人材マネジメント入門がある程度抽象的なQ&A形式に対し、この本はだいぶ具体的なQ&Aです。
例えば
Q. メンバーにチャレンジをして欲しいのですが、なかなか動いてくれません…
A. この課題にはこの本!「セクシープロジェクトで差をつけろ!」
この本から学ぶポイント3つ 01〜 02〜 03〜
著者解説&まとめ
といった形式です。
「まとめてみた」系の書籍は結構読んできましたが、だいたいの本は中小の概念と具体的な本の中身解説だけであり、業務で活かすイメージが付きづらいものでした。
ですがこの本は「こういうシチュエーションではこの本」と、徹底して具体を入り口に紹介しているおかげで、実際に活かせるイメージが付きやすく、紹介されている本も読んでみようと思いやすい構成です。
まとめ
新人マネージャーは知らないことばかり
守破離の守をまずは学ぼう
社会人の勉強はググってもいい
ただし、ググるにも知識が必要
自分の脳内に目次を作る
目次があることで、解決の糸口は見えやすい
目次を作る上でオススメの本
1冊目:もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
2冊目:図解 人材マネジメント入門 人事の基礎をゼロからおさえておきたい人のための「理論と実践」100のツボ
3冊目:「本当に役立った」マネジメントの名著64冊を1冊にまとめてみた
最後に
最後になりますが、やや厳しいことを言います。
上記3冊はあくまでも入り口です。
3冊読んで、あらゆる悩みをまんべんなく完璧に回答できるわけではありません。
これらを入り口として、ぜひいろいろな本や人と触れ合うことで知見を深め、ともにスキルアップしていきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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