あなたは何を信じていますか?
最近考えさせられる宗教のハナシ。
実は我が家でも母親がとある宗教にハマっていたことがある。母なりに悲願が二つほどあり、信ずれば救われると思い込んでいたのだろう。毎月配られる会報を私にも読み聞かせては、娘から容赦のない反撃を喰らっていた。
面白かったのはある災害に対して。
まぁ火山の噴火があった時なのだが、自宅の1m手前で溶岩が止まった、と。
これは奇跡だ、と。
溶岩は一軒分の幅で流れる訳ではないし、他にもギリギリで助かった方が大勢いたはずだ。そして不幸に見舞われてしまった方々の中には熱心な信者もいたかもしれない。でもそんなことにはお構いなしで、一方的に信じるに値する出来事だけを選んで会報に載せていた。
ウチの母は幸いなことに欲深いので、効果の出ない神様に用はないとさっさと手を切ってくれたが、真面目な性格なら貢ぎ続けたかもしれない。
母はただ、自力では叶えられない願いを託す存在を求めていただけだった。
何かを信じていたのかと問われたら「奇跡」を信じていたのだろう。
ウチの夫はなんでも信じすぎる。
不幸な予言を信じ、陰謀を信じ、迷信を信じる。そこから救ってくれる奇跡的な力を待ち望んでいるとは言え「幸せは壊れる」と言う事を信じているのかもしれない。
みんな何かしら信じている。
それは神仏に限ったことではなく、人によっては信頼できる人の意見かもしれないし、自分の住む国かもしれない。
テレビを信じる人、ネットを信じる人。
科学を信じる人、直感を信じる人。
目に見えるものだけ信じる人。
目に見えないものこそ信じる人。
積み重ねた努力を信じる人。
美を信じる人。
みんな何かを信じている。
信じるのには理由がある。
そして信じる事をやめさせるのは難しい。
何も宗教だけが信仰ではない。
人はなんて厄介な生き物なのだろう。
そんな事をふと考えてしまった。