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石油ストーブの暖かさ

正月の安売りで石油ストーブを買った。
対流式の可愛いヤツだ。

このところ何となく電化製品との相性が悪くて、色んなものが壊れたり、一時的に使えなくてあれ?ってなるのだ。

今までも石油ファンヒーターは使っていたのだけれど、パワーが足りないのと停電したら使えないので、1個は電気に頼らない物があった方が良いかなと思っていたところに、ちょうど欲しかった品物がお安くなっていた。

思った以上に灯油の減りが早くてコスト的にはイマイチだけれど、暖かさの質が違うと言うか、じんわり〜ポカポカの優しい暖かさが心地良い。

ストーブって暖かいんだなぁという気にさせてくれる。

ついでに灯油を入れる電気シュポシュポ(そういう名前じゃないとは思うけど電池で自動的に給油が止まるやつ)、これも壊れてしまったので手動で圧をかけて楽に給油できる優れものに変えた。
ストーブも普段は乾電池で簡単に点火するが、もちろんマッチでも点火可能である。

たった2つ電気から離れただけで、何だか妙な〈してやったり感〉がある。いや、誰に対してなんだか。


以前、台風による停電でまる1日電気のない生活をした。

夏だったのでエアコンなし、冷凍庫のものもどんどん溶けてゆく。食事はガスが大丈夫だったから安心と夜になってご飯の支度をしようと思っていたが、暗くなってから台所も暗いことに気がついた(阿保)。
仕方ない、ワンコの散歩にでも行くかと思ったら街灯も消えているので真っ暗。

これまでどれだけ電気に頼った暮らしをしていたのか身に染みたし、停電してどういうことが起きるのかというシミュレーションにもなった。

原発等の問題もあり、出来ることなら電気に頼りすぎた生活バランスを少し変えて行きたいとも思うのだが、実家は安全性を考慮してキッチンを電気にした。この安全性との兼ね合いは難しい。

火は確かに危ない。
石油ストーブも給油に注意を払い、換気をマメにしなくてはならない。キッチンだって揚げ物など充分な注意が必要だ。

電気でも事故は起きるけれど、故障さえしなければそれが働いていることに気がつかないくらい、簡単にお風呂が沸き、簡単に魚が焼ける。人間がしなくてはならない微妙な加減を変わってやってくれるありがたい存在だ。

自動車の世界でもやがては電気自動車が主流になりそうだ。これから生まれる子供たちは給油の仕方も火の怖さも知らないで育って行くのかもしれない。

昨今はキャンプブームだそうで、我が家でも犬連れサイトで何度かテント泊をしてみた。焚き火で暖をとり調理をすることで、火力のさじ加減を知る。実際に火に触れることで危うさと同時に安全に使う方法を学ぶことができる良い機会なので、ぜひ子供のうちから体験して欲しい。

ほんの少しの火遊びや、これくらいなら大丈夫という考えの下地に、火や油を扱う経験があるのと無いのとでは全く違う。

ストーブを焚くと炎の明るい黄色が隙間から見えて、体感以上の暖かさを感じる。

使い方次第では危険なものになるだけに色々と気も使うが、それでも余りある心地良さで寒い日の楽しみになっている。

今年はまだまだ寒い日が続きそうなので冬らしい冬をゆっくり味わいたい。

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