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経営層に響くboxのメリット(後編)
さあ、今回は前回の続きです。
どうやったら、経営層にboxの良さを分かってもらえるのだろうか?という事で自分自身が行った活動と、そこから得られた経験をご披露するnoteです。
前回の記事はコチラ↓
正直、世間一般に言われるような「boxの良さ」を説明するなら、boxか代理店さんが持ってくる営業資料だけで十分です。
でも、実際に企業内での情シス部門としては、それだけでは説得性がありません。boxさんの資料をそのまま持っていったら「お前、ベンダーに踊らされているだけだろう!自分の頭で考えてもってこい!」と一蹴されてしまう事でしょう。
(まぁ、そもそもboxとは何ぞや?という所から説明しなければならない経営陣なら、さっさと転職を考えた方が良いとは思いますが、それはまた、別の機会に、、、)
なので、今回は「boxの良さを実際に見える形にする」というアクションと、その結果をお伝えしようと思います。
≪思った以上に保管費は高い≫
唐突ですが、皆さんは自社のオフィスビルの単価って気にしたことありますか?これ、結構重要なんですよ。
ちなみに代表的な地区のオフィス単価と光熱費を勘案し、10cmファイルの保管料を算出してみました。
主な東京都のオフィスビル単価(光熱費込)
千代田区・渋谷区 40,000円/坪/月
品川区・台東区 26,000円/坪/月
江東区・墨田区 20,000円/坪/月
1坪に入るファイル棚数 3~4棚
ファイル棚に入るファイル数(10cmファイル想定) 5段×10冊=50冊
1坪にファイル数 50冊×4棚=200冊
⇒千代田区・渋谷区でファイルを保管した場合・・・200円/月の保管料
どうです?結構高いもんでしょ?さて、そのファイルはこれだけの保管料を払ってまで、取っておきたい価値がある紙書類なのでしょうか?(ある!と言われればそれまでですが、、、苦笑)
まずはこの路線で、経営層に「紙保管はコスト」という認識を植え付けましょう。
≪紙のない世界へようこそ!≫
そして、その次には「紙がなくても仕事はできる」という事を見せつける必要があります。そのために私が行ったのは「勝手に夜中にフリーアドレス作戦!」です。
何をしたかというと、自部署(と言っても、最初は2人、次に6人)だけが協力して、上司の目を盗んで、終業時間後に、勝手に自部署をフリーアドレスに変えちゃったんです。
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ま、さすがにオフィスの机や椅子などの什器は変えられませんが、いわゆる暑っ苦しい昭和テイストのオフィスデスクや袖机を勝手にどかして、会議室用の机をもってきて、イケてるオフィス風に改造しちゃいました。
(もう、ヤンキーな中学生が部室にソファー持ち込む感じですね。苦笑)
でも、ココまで突っ切ると、面白いもので、他の部署の部長陣も「あれ、なんか情シスで面白いことやっているぞ!」と話題になり、そのうち経営陣の耳にも入るようになり、「なんだか紙書類がなくても仕事できるらしいね~」となる。
ちょうどコロナ禍に入る直前だったこともあり、フリーアドレスからの在宅勤務へのスムーズな移行も高い評価が得られるポイントだったかも知れません。
つまり、机上の空論だけで「boxに集約して、紙書類をなくしましょう!」と言っても響かず、目に見える形で「紙がなくても仕事は回る」という事と、box_relayなどの機能を使って、「とりま、boxで集約して仕事できるんじゃね?」という、成功例を見せる事が肝要だと思ってます。
人は自分の目で見たものしか信じない傾向がありますからね~。
以上、私の「boxの稟議を通すテクニック」でした。
P.S.今では、予算がついて「なんちゃってフリーアドレス」だったのが、今風の什器が入った「本当のイケてるフリーアドレス」に変わりました。