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大人の読書感想文:話が進む仕切り方~ファシリテーションの道具箱~

土曜日のお昼過ぎ(11/19)に買って、勤労感謝の日(11/23)に読書感想文を書くというスピードアウトプット!(作者の沢渡さんは、もっとゆっくりじっくり読んで欲しいかもしれませんが、、、)

これは早く読書感想文を書いて、早く世に知らしめなければ!という謎の使命感とともに書き上げちゃいます。

一応、念のため書いておきますが、毎度のごとく「読書感想文」なので、本の中身については触れません。この感想文を読んで、興味が出た人は是非ともネット通販でポチるか、本屋でお買い求めください。


コチラの本、上のリンク(技術評論社)には「会議やイベントなどの場をうまく進行させたい方にオススメ」と書いてあるんですが、私はあえてこう言いたい「世の部門長という職にある人全員に読んで欲しい」と、、、

確かに、この本は「スグに使えるテクニック」が満載なので、これから司会進行をしていく人には、非常にためになる本になるし、この本を読んで、自分ができるところからやってみる、という使い方は大変効果があると思います。

ただ、この手のハウツーテクニックって、結構怖い部分があり、本来は「会議やイベントを進行させる」なんですが、手段と目的が逆転しちゃって「沢渡さんのやり方を完コピする」が目的にすり替わっちゃうことがあるんですよね~。

とはいえ、若い人や経験が少ない人は、「まずは真似る」という行動は非常に重要だと思います。なにせ、自分自身に経験がないんですもの。一から自分で考えて、手法を確立していくなんて非常に非効率だし、ビジネスはそんなに悠長に時間を使わせてくれない。だったら、まずは真似てみて、そのうえで自分のやった進行を振り返り、次の機会に改善して挑む、、、この方がショートカットできますしね。

で、問題は「真似た後」の次のステップ。真似たうえで、今度はその会議やイベントがなぜ行うのか?という大前提を踏まえないと、それこそ、「会議を収めることが目的」になっちゃう。

そこにコチラの本の想定読者、「会議やイベントなどの場をうまく進行させたい方」が気が付かず、どんどん「ことなかれ会議」をこなすようになってしまったらどうでしょう?それこそ、問題です。そこにくぎを刺し、自分の頭で考えるように仕向けられるのは誰でしょう。

そう、それは「部門長」という肩書がある皆さんしかいません!(言い切っちゃった。)

そのためには、部門長の皆さんには、この書籍にある様々なテクニックの裏にある共通事項。そう、「なぜ、会議やイベントをする必要があるのか?」という、そもそもの課題の「why」の部分。ここが認識できていないと、ここを認識して欲しいのです。

ファシリテーションの部分だけでなく、リーダーとして「あるべき姿」を気が付かせること、これは実際にファシリテーションをしている瞬間の担当者では気づきにくいものです。そこで、ある程度離れた立場から俯瞰して物事を見れる人が、うまくサポートしてほしいのです。

そう、まさに「仕事は自分一人でやらない」という事で、うまく頑張り始めたファシリテーターを支えて欲しいのです。


この本にも最初と最後に沢渡さんの想いが色々と書かれています。私も非常にうなずくところが多いのですが、なにせ、正解なんてないのが現代のビジネスの世界。だって、そもそも正解の定義が会社や組織によって全く異なりますからね。(売上高なのか、営業利益率なのか、株価なのか、、、会社によって目指すものは全然違いますしね)

そして、その「正解のない問」に対しての考え方、そして組織の方向性をまとめる力。これは世の部門長には是非とも知ってほしいし、そのような気概がなくセンスもない人は部門長から降りて欲しい。切にそう願います。(もちろん、自分も部門長の端くれなんで、そこは自戒を込めて)

時代が変われば、組織の在り様も変わるし、組織を構成する人の価値観も変わっていく。決して右肩上がりではない社会情勢において、過去の経験則や成功体験なんて役に立つ部分は少ないです。だからこそ、自分の頭で考え、その考えることができる集団を作る事こそが、重要なんだと私は思います。

その考えるきっかけというか、方向性をこの本の各種ファシリテーション技術の説明の中に見え隠れしています。なので、部門長の皆さんには、この本を読んで「ふーん、こういうファシリテーション技術があるのね~」という表面だけを見るのではなく、こういったファシリテーション技術が要求される背景。そして、そのファシリテーションがうまくいった後の世界、と、空間的にも時間軸的にも広がりをもって「書いてあることの裏側」をたどっていって欲しいな、、、と思います。いや、期待します。


まだまだ日本の伝統的製造業の中には「前例踏襲」が多く残っていると思いますが、こういった書籍の裏側を読み、自分の頭で考え、組織を変えていく人が増えていくことを期待せずにはいられません。

まだまだ希望に満ちた日本企業は多いはず!これから一緒に日本を変えてやりましょう!!



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