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2030年の新社会人からの手紙

この物語はフィクションであり、登場する人物、企業、国、コミュニティなどすべて架空のものです。

自己紹介

こんにちは、私の名前は原田アリサといいます。大学4年生の22歳です。

この文章を書いているのは2030年3月15日ですが、過去に遡って手紙が出せるというサービスが始まったので、せっかくなんで送ってみました。時期の詳細は指定できませんが、多分2020~2021年くらいに届いていているんじゃないでしょうか?

今回は「働く環境」について、徒然なるままに書いていこうかと思います。


新卒一括採用ってあったんだね~

うちのお父さんは、よく昔の話をするのですが「コロナショック前は新卒一括採用ってのがあってな~」なんて事を言っていましたが、2030年の今の時代は、大学を卒業してから働き始めるというより、20歳過ぎたくらいから、大学に行きつつ仕事をしたり、30歳くらいまで勉強したり、遊んでいる人が多いですね。

コロナショック前は、日本人であれば日本企業に入る、という人が大半でしたが、コロナショック中に進んだ「リモートワーク」で、場所や国境に制限なく働くことが出来るようになったので、優秀な人材は高校時代からスカウト合戦があり、私の周りでもアメリカ企業や中国企業で働き始めた人が増えてきました。

大学で学んでいる人も非常に多国籍で、日本文学の講座なんか、日本人よりもロシアやコスタリカからの聴講者が多かったりしますね。あ、もちろん大学の授業もリモート授業がメインなので、国籍や年齢も関係なくいろんな人が聴講したり、討論したりしてますね。


国をまたいで人材争奪戦!

さっきも書きましたが、働く環境がボーダーレスになっているので、国境を越えたリクルート合戦がすさまじいです。なにせ、島根でも、チェンマイでも、ボルツァーノ(イタリアの地方都市)でも、住んでいる所がどこであろうとも、ネットさえ繋がっていれば、どこでも働けるようになっちゃいましたからね~。

昔は事務だけやっている人をホワイトカラーと呼んでいたそうですが、今は「リアルワーカー」と「バーチャルワーカー」という呼ばれ方をしていますね。昔はリアルワーカーは給料が低い、とか言われていたそうですが、バーチャルワーカーが、上記のとおり世界中で調達できるようになったので、給与単価ベースでは安くなってます。


昔は一社からの給料だけで働いていたんですか!?

そうそう、お父さんから聞いたんですが、昔の日本人は働く環境が一社に絞られていたそうですね。なんか、よくそれでやっていけるな、、、と別の意味で感心してしまいました。

2030年の今は、上記のとおりコロナショックで働く環境が変化したため、企業としても一社にしがみつくような社員はいらないし、働く人の側も複数社に勤めて収入ポートフォリオを持たないと不安なんで、急激に働き方の価値観が変わったそうです。

ただ、収入面だけでなく、様々な人(人種も、性別も、年齢も、、、)が企業で働くようになり、更には企業間コラボも進んで、2024年からの日本企業を軸とした企業連合の新技術・新サービスの提供がすごかったです。私が中学生の時までは「日本は世界から置いて行かれた」とか言われていたのですが、その後のイノベーションの凄い事、凄い事、、、そのころに「副業」という呼ばれ方はされなくなり、逆に今では一社だけにしか所属していない、という人が少数になってますね。


いつでも学べるし、いつでも働ける

もちろん、仕事が複数の場所や組織できるようになるためには、それなりの勉強も必要になりますので、昔と違って大学も4年制というよりは単科受講が一般的になってます。

うちのお父さんなんかも、57歳ですが、とある企業の管理職、自分で立ち上げた企業の経営者、大学講師(デジタルエスノグラフィー学)をやりながら、週末は自分の教えている大学で文化人類学の講座を受けていますね。

ついでにお父さんは自分で運営しているコミュニティもあるので、仕事と趣味と学びの時間に区別はない感じです。私も高校生になったときから、お父さんのコミュニティに顔出ししていましたが、年齢も性別も国籍も関係なく、楽しく学んで、たまに動画配信で収入なんか貰っていました。お父さん曰く「ボーダーレスライフ」なんだそうです。


地方企業という概念ってなんですか?

そういえば、昔は「地方企業」って呼び方があったそうですね。なんでも本社は都市部(東京、大阪とか)にあり、その他の地域には「支店」というものがあると、本で読ん見ました。

お父さんから聞いた話ですが、2022年くらいから、日本の大企業から「本社」という概念がなくなって、そのあおりを受けて、いわゆる「地方企業」に勤めていた優秀な人材が、軒並み好待遇な大企業に転職してしまい、地方企業の倒産が相次いだそうです。でも、上記のとおり大企業の本社がないので、実質的には地方経済には影響が出なかったので、問題はなかったそうです。(経営者の失業が相次いだそうですけどね。。。)

あ、ちなみに優秀な元・地方企業は、今やグローバルで有名な会社になっているそうです。(社名は未来からの株価操作疑惑につながるので書けませんwww)


え?変化するのは当たり前でしょ?

最後に、お父さんから2020年の人たちに、これだけは書いておけ!というの書いておきます。(私はそんなこと書かなくても良いと思うんですが。。。)

2020年から始まったコロナショックは、結局4年も続き、そこから大きく人類の在り方を変えました。私も当時は小学校の卒業旅行がなくなったり、高校受験の時も最初の自宅受験世代なので、「ああ、環境はいつでも変わるんだな~」と当たり前のように思っています。

ただ、その前の経験が長い人は「いつかコロナショックが終われば、前と同じ生活が戻るはず」と思っている人が多く、なかなか環境の変化に追いつけない人が多かったようです。(うちのお父さんは新し物好きで、コロナショックの初期にwebセミナーをやっては、夜遅くまで遊んでました。笑)

我々世代は「変わることが当たり前」だと思ってますが、この時代の人は「変わらないことが当たり前」らしいので、そこは啓蒙したい!とお父さんは当時から言ってましたね。

あんまり未来のことを伝えると怒られちゃいますが、ITツールは世界標準のものがたくさん出てくるので、早く使い方覚えた方が良いですよ。大体、1年たつと、もっと良い他のサービスが出ちゃうので。。。


今日のところは、このあたりで筆をおきます。。。

いや~久々に万年筆で手紙を書きましたが、疲れました。紙に書いたデータが文字データに変換され、さらに原文は英語なのですが、日本語に変換されているのは時代の変化なんでしょうね。お父さんは毎回驚いてます。(リアクションがうざく感じるのですが。。。)

他にも2030年の知りたいことがあったら、お父さんのnoteに「スキ」を押してくださいね~。

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