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ミュージカル「ファンレター」感想

本ページはネタバレを含みます!!!!!

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はじめに

ミュージカル「ファンレター」を見てきました。
最近韓国ミュージカルが気になっていたのと、
海宝さん!晴香ちゃん!浦井さん!とキャストさんに釣られて見に行った回。
なんだか新鮮で、ちょっと考えさせられました。

言論統制が進み、朝鮮語での出版が禁じられようとしている時代の京城(今のソウル)が舞台で、小説家志望の青年「セフン」が、憧れの小説家「ヘジン」へファンレターを書いたところから始まる物語。

朝鮮の純文学を守ろうと活動する文学者集団「七人会」の雑用として働いているセフンと、新しく七人会に加わったヘジンが出会い、物語が展開してゆく。

感想

狂気を感じました。
憧れの先生に嫌われたくなくて、架空の女性を作り出すセフンも(これも文才の成せる技で悲しい)、「ヒカル」自身が意思を持って物語を進める様子も、どんどん激しくなっていくヒカルやヘジンの情緒も。

こわあ・・・というのが浅い感想で、
きちんと受け止めると、何かを感じさせられる作品でした。

「(傑作を作ることではなく)書くことで小説家になる」や「文学で1人でも人を救えたら」など
語られる思想は、表現者にとって重要な指針でお守りのようなもの。
言葉を紡ぐ人たちが、どれほど必死で言葉と向き合い、文学を愛し、どのような思いで作り上げているのかを、少し感じ取れた気がしました。

泥臭く飾り気のない、文学者たちの物語。

時代背景もあり、セットや衣装は彩度が低く素朴なもの。
物語として脚色され、マイルドにはなっているはずですが、どこか「リアル」を感じました。
歴史の中でもがき、信念を貫いた人々の「魂」。
それらが作品に投影され、人の心を揺り動かす、この作品の特徴になっていると思います。

曲も美しく、後半に向けて狂気を帯びていく展開に引き込まれてゆき、人物の激情に呑まれ、気づけば幕が降りている。

面白かった!


〜〜〜〜以下つれづれ感想〜〜〜〜

・激情の出方が「韓国!!」という感じで新鮮だった。面白い。
・キャストの方の喉が心配になった(杞憂)、喉強くないと一瞬でやられそう
・浦井さんが大変そうな舞台だなと思った(最初浦井さんだと気づかなかった・・・)
・七人舞台を成立させるための役者さんの力量がすごい

・海宝さん歌がうますぎる
・晴香ちゃんの声好き
・浦井さんの美声が封印されていて「役者」を感じた
・血塗れのお手紙怖いぃ
・改めて、ドラマシティや中ホールで上演される作品が好きだと思った
・兵庫県立芸術文化センターは良いホール

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