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大切なのは社員一人一人の“当事者意識”─「お客様目線で考えるサービス向上」をテーマに、参加者みんなで意見を出し合った会議

ゴルフ場を訪れたことのあるみなさんは、「ここのゴルフ場はこれが良かった」と言える思い出はありますか?

例えば「ロケーションが最高だった」「食事メニューが豊富で良かった」「スタッフの対応が親切だった」などです。

どんなところに魅力を感じるかは人それぞれかと思いますが、何かしらの感動体験があれば、きっと「何度でも利用したい」と思える。そんなゴルフ場に出会えたら嬉しいですよね。

わたしたちセブンハンドレッドクラブは、「みんなが幸せを実感できるゴルフ場」をビジョンに、将来にわたり地域に根差し、持続可能な会社となることを目指しています。

今回は、お客様満足度を高めるために当クラブで大切にしている考え方と、実際にサービス向上に向けて会議を行った時の様子をお伝えします。「みんなが幸せを実感できる」というビジョンを実現するために、今何が必要で、どうしたら目の前の課題を解決できるのか、という問いに向き合いました。

従業員一人一人の意識がサービス向上のきっかけをつくる

当クラブにはビジョンの実現のために大切にしていることがいくつかあります。そのうち、従業員の働き方という面で大切にしていることのひとつが、「一人一人が会社の理念に共感し、理解し、何をしなければならないのかを自ら考えられるようになる」ということです。

指示を待つのではなく、自分の信条に従い、お客様を第一としたサービスを主体的に考え、計画を練り、実行する。そのためには、働きやすい環境整備、社内コミュニケーションの活性化、自分の意見や能力を発揮できる機会などが必要です。従業員それぞれが自分の想いを形にできれば、社内の士気が高まり、それが質の高いサービスの提供へとつながります。

つまり、従業員満足度がより価値のあるサービスを生み出し、お客様の満足度へつながるはず、と考えています。さらに、お客様の満足度が高まり、わたしたちの取り組みに共感してくれる人が増えていくことで、会社の持続的成長へとつながり、当クラブの目指すビジョンに近づいていきます。

このように当クラブでは関係する人やものへ、良い影響を与え合う循環を生み出すことを目標にしています。そのために、自分の意見をアウトプットする場を積極的に設けることで、社内コミュニケーションの活性化を図っています。これにより、メンバーは自分の想いを共有でき、さまざまな意見をもらえることで、目的や計画がより洗練されていくと考えています。

そのためにいろいろな施策を実施しているのですが、直近の6月に行った会議の様子をお伝えすることを通じて、わたしたちの姿勢を共有できたらと思います。

部署の違いや立場に関係なく、社員が各々の実体験をもとに意見を出し合う

普段、当クラブでは月に1度、各部門から1名から数名が集まり運営方針を定める会議を開いています。今回は、普段の会議よりも規模を拡大して、事務所、フロント、マスター室、コース管理課、レストランの従業員合わせて約35名、ほぼ全員が参加しました。

会議のテーマは、「今以上に、お客様に価値を感じていただくために、わたしたちは何をしたら良いか?」です。会議では、参加したメンバーが日頃の業務の中で感じた課題や、改善できそうな部分を洗い出していきました。

課題や改善策をリストアップする際に大切にしたのは、「お客様目線に立つこと」。そして、一緒に仕事をする仲間の「相手目線に立つこと」です。

「お客様目線に立つこと」が大事であることは、言うまでもありません。では「相手目線に立つこと」はなぜ重要なのでしょうか?当クラブでは、普段からそれぞれの社員が自ら行動計画を練り、実行することを推奨しています。クラブ全体のサービス向上のためには、各個人や各部署の行動が独善的にならず、お互いの立場を鑑みながら連携する体制が必要不可欠です。そのため、「相手目線に立つこと」を本会議では大切にしました。

会議では、部署の違いや立場という壁を取り払い、多角的な視点から意見を出せるよう、ランダムにグループ分けしてアイディアを出し合いました。“お客様が本当に求めていることは何か”を問い直すため、一人一人が日頃のお客様とのやり取りや実体験を思い起こしながら探っていきました。

「これができたら良いよね」「こうしたらきっと喜んでくれるんじゃない?」と、普段の会話のようにリラックスした雰囲気で意見交換
リラックスしつつも、“どうしたらお客様に満足してもらえるか”を考えていく内に、みんな真剣な表情に
全員のアイディアを紙に書き出し、掲示して確認し合います
グループで出てきた意見を発表する社員

いろいろな工夫をこらして会議を実施してみた結果、写真のようにリラックスした雰囲気がありつつも、真剣な議論や対話が繰り広げられました。この会議で発表された課題やアイディアには以下のようなものがありました。

・レストランメニューの充実
・コース内での巡回サービスや売店の充実
・新しいカートの導入
・フェアウェイへのカートの乗り入れ
・トーナメントの開催
・女性向けサービスの強化
・ちょっとした心づかい、消耗品(シューズ洗剤等)のサービス

今回の機会を設定したことで、解決できるところから少しずつ変えて行こうという社員の意識統一を図ることができました。また、様々な点でサービス向上を望める可能性を見出すことにもつながっています。

当然ながら、短期的には解決できない課題や障壁もあります。例えば、設備投資の問題です。ご要望の多いリモコン式カート、クーラー付きカートなどの導入には多額の費用がかかります。クラブハウス内の設備についても同様です。また、手が薄いところに人員をどう配置するかという問題もあります。

劇的なサービス向上には、当然コストがかかることも多いです。課題によっては即座に解決できないこともありますが、今回の会議の大きなねらいは、問題をいかに解決するかということではありません。それよりも、“一人一人が課題の当事者意識を持ち、主体的に解決策を真剣に考える”ということです。

前述したように、サービス向上のためにはまず従業員が楽しく働けることが大切です。個人ではどうにもならない大きな課題であっても、社員が積極的に声を上げやすい。そんな組織であれば、より良いサービスの提供へと繋がっていくと信じています。

お客様からの声を受け止め、サービスに反映することがわたしたちの強みになる

お客様の満足度は、わたしたちの主観で測るものではありません。お客様からの評価を客観的に把握するための方法は多々ありますが、その方法のなかに今回の会議をするきっかけとなった「お客様アンケート」や「予約サイトの口コミ」があります。

当クラブでは独自にお客様アンケートを実施し、データとして蓄積しています。予約サイトの口コミでは、コースメンテナンス、接客、食事、設備の点で高い評価をいただいており、気に入ってくださったことが分かるコメントや、ラウンド時のエピソードなどの投稿もあります。アンケートや口コミ等を通じて、お客様からありがたいコメントをいただけると、スタッフ一同とても温かい気持ちになります。

当クラブでは、こうした指標を参考にしながらお客様の満足度向上を目指すべく、日々奮闘しています。今回開催した会議も、その一環。

課題を解決し、サービスを改善していくことはもちろんですが、もう一つ大事なことがあります。それは、現在お客様が当クラブを評価して頂いてる部分や、良さを感じて頂いている部分(=わたしたちにとってのストロングポイント)について、社員みんながしっかりと把握し、それをお客様に対してきちんと訴求していくことです。

どれだけいろいろなことを頑張っていて、大きな強みがあっても、その取り組みを発信し、お客様に気づいてもらえなければ最大限の効果は得られないと考えています。一人一人の大切なお客様とのつながりを従業員全員が意識し、自らが会社の顔であるという誇りを持って、これからの業務を実行する。そんな社員の取り組みを今まで以上にPRし、しっかりと社内外へ良さを届けていきたいと思います。

口コミの中には、「もっとこうして欲しい」というご要望や、改善を望むご意見も多数見受けられ、貴重なご意見として大変ありがたく拝見しております。

お客様が期待する以上の「感動体験」を目指して

ここで注目したいのが、「コストパフォーマンス」の点です。総合評価の中ではコスパの評価が4.0と、他よりも少し低くなっています。わたしたちは、お客様がゴルフ場選びをする際にコスパは大変重要な要素の一つであると考えています。コスパが良いと評価していただくためには、「料金に見合った体験ができた、もしくは、それ以上の価値を感じた」と思っていただくことが必要です。

誰しも有意義なお金の使い方をしたいと考えています。どこに価値を感じるかは人それぞれですが、「素晴らしい体験が得られるなら、対価として料金を支払いたい」と考える方は多いのではないでしょうか。提示する料金と提供するサービスの落差を生まないためにはどうすべきか。あるいは、提示する料金以上の価値あるサービスとは何か。

「もう少し料金が安くなれば…」このような声がある限り、「わたしたちはお客様の声を本当に生かせているのか?」と問い直すきっかけとなります。何度でも今回のような意見交換の場を設け、お客様目線になって考え直すことで、この課題に向き合い続けていきます。

そうした姿勢を続け、実際にお客様の「感動体験」につながっていけば、社員の大きな自信となり、発信できる強みとなっていくと思います。

会議のあと、各部署では、お客様をお迎えする上でのちょっとした心づかいや「あったらいいな」と感じるようなサービスを実行に移しています。設備の改善や新設についても少しずつ議論を前に進めています。何度も来ていただいているお客様にとっても、初めて利用するお客様にとっても、皆さんに喜んでいただけることを考えていきますので、ぜひこれからのセブンハンドレッドクラブに期待していただければと思います。

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