田舎のおばあちゃん美容室が最強説
途中、かなり偏見のブログなので、ご批判ごもっともと思いながらブログにします。
ただ全体の内容は本質的なことなので、気づきを与えられると思いながらブログにします。
【結論から】
リピーターにまさるものはない。
お金をかけて広告を打って、多くの新規を取るのも打ち手の一つだが、本質的ではない。
やはりリピーター(ファン)でまわるサロンが最後に笑う。
「予約枠を売る」という意識が持てると薄利多売の争いから、別のポジションを取ることができる。
【田舎の美容室】
みなさんも記憶にあると思うのですが、旅行先で田舎の美容室を見る機会ありませんか?
ありますよね。
佇まいは「The 昭和」。外観は年季もいいところの築30年以上。
サロン名も「花子美容室」のような名前+美容室。
「サロン de 〇〇」のような哀愁漂う名前。
中を覗くと、おばあちゃん美容師(大先輩)さんが椅子に座っている。
お客様はいるのかな…。
このような美容室よく見ますよね。
【どこにでもある】
なかなか不思議なのが、日本全国どこにでもあるんですよね。
寂れた商店街。住宅地の中にいきなり登場。
田舎道を車で走っていると、なんかポツンと一軒美容室。
めちゃくちゃ不思議なんですけど、ちゃんと営業しているわけです。(すいません💦怒られますね)
データが共有された今の世の中でサロンをオープンするときは、最寄駅の人口バランスをみたり、昼と夜の人口や年齢別を確認したりと、マーケティングのうわべのようなことは、昨日までハサミだけだった美容師にでもわかるようになっています。
しかし、そのようなデータなどは全く通用しないような場所におばあちゃん美容室は存在し続けています。
謎にいつも感じます。
【だからリピーター】
このようなサロンを一言でいうと「リピーター」に支えられている。
ということですね。
ホットペッパービューティーすらやっていない。
ブログなんてもってのほか。
インスタでバックショットのデザインを毎日投稿することなんて知る由もない。
このようなサロンが長続きしています。
都市部のサロンでは、いかにSEOやMEO、インスタで上位をとるポジション争いが熾烈を極めています。
その過当競争の中で、1年以内に美容院の廃業率は60%、3年以内で90%、10年以内には95%というデータがあるようです。
20年以上続いているサロンはわずか0.3%程度だと言われています。
このようなデータのなかにも、田舎のおばあちゃん美容室は当然含まれています。
30年以上続けていますからね。
【今からやること気づくでしょ】
流石に今の話を聞くといかに、SEOやMEO、インスタでバズるかが本質的ではないことがわかりますよね。
もちろん打ち手として「新規」、新しいお客様との出会いがなければ増客しないので、経営は軌道に乗らないのも理解します。
しかしそれは「手段」であり、入り口はどんな流れでもどんなコストでも構わないわけです。経営から見る本当の「目的」は「豊かさや自由、楽しさ」であり、それを達成するためには「長くお付き合いのあるお客様と時間を共にしていく」。
ここにボクは目的と手段を感じます。
みんなが一生懸命、インスタをやるのも応援はします。
しかしそれは「一過性」のものであり、本質的なものではないと理解できるはずです。
田舎の大先輩美容室を見ればわかりますね。
【リピートすることに尽力する】
ちなみにボクは週2、3 のサロンワークです。
1ヶ月に50名様までの限定です。
新規は一切取っていません。
ボクの美容師としてのアイデンティティは、全体の2〜3割です。
新規を取らないリスクは誰しもがわかりますよね。
お客様は「自然減」していきます。引越し・ご病気など、行きたくても担当の美容師まで行くことが困難になるお客様は一定数存在します。
新規を獲得できないフリーランス美容師は「フリーランス初日が最大の顧客数」となってしまいます。
しかし、田舎のおばあちゃん美容室から本質を教えてもらうと「新規獲得」が重要ではないことがわかります。
そうなんです。
「リピート」すればいいわけです。
【労働集約産業】
このリピーターが田舎のおばあちゃん美容室を存続させている「答え」です。
固定費がどのくらいとか、従業員がいるいないなどの条件はありますが、そこも相関関係で本質ではありません。
あえていうのなら「損益分岐点をリピーターで賄える」状態にしてしまえばいいわけです。
新規が来なくても「儲かる」状態にしていくことで、ホットペッパーの集客や、インスタ投稿もしなくても「何十年」も、人口の少ないエリアでも続いているわけです。
ちなみにサロンや個人のスケールに落としても同様のことが言えます。
美容師は美容師が売上を作ります。しかしそれは「美容師が受けられる仕事の量が決まっている」わけです。つまり「自分が生み出すことのできる範囲には上限がある」わけです。
この上限を「リピーター」にしてしまえば、SEOやMEO、インスタの呪縛から解き放たれます。そこのポジション争いとは別のところで戦えるわけです。
そのポジション争いは「いかに安く」「自分の時間も使ってインスタ」などの修羅の道ですよね。
それが間違いではないのですが、近くに似たようなサロンができればお客様を分け合い、さらに価格を安くするしかなくなります。
誰でもできる経営をしていればそうなるわけです。
【予約枠を売るという感覚がない】
しかしリピーターを作ることをコツコツやっている美容師さんは「いつの間にか予約枠がなくなる」ことになります。
いつまで経っても安く予約枠を売るビジネスからも遠くなります。
この予約枠がなくなると、予約の一枠の「価値が高まる」ことになり「高い金額」で予約枠を売ることができます。
美容師さんは「予約枠」を売るという感覚がありません。
それはおおもとの「時間」は財産という感覚が乏しいからだと思っています。
時間を価値として販売できるようになると「価値」がとても高くなります。
サロンに来店した人から「売り上げる」というビジネスから、自分の時間を「売る」という意識に変換できると、提供するものが変わり単価が変わります。
前にブログであげた「美容師もダイナミックプライシングをするべきだ」ということが理解できると思います。
【話を戻して】
田舎のおばあちゃん美容室は、ホットペッパーも広告も打たずに何十年と続いています。
それは「リピーター」に支えられているからです。
新規のお客様も来ているとは思いますが、都市部に存在する「価格を落として、大量に新規を呼び込む」ことはしていないのに存在し続けます。
固定費が安いなどの経営的な要因は間違いなく大きいですが、月の売上が立たなければ、存在し続けることは難しいのは同じです。
薄利多売の新規をまわすビジネスも戦略ですが、自転車操業のような不安定さや脆さを感じます。
自分がやるなら、リピーターでまわるビジネスをすることだと感じます。
【まとめると】
田舎のおばあちゃん美容室はなぜ、続くのか?
競合がいるいないは関係ないわけです。
つまり、リピーターで成り立つのでエリアの競合と戦う必要がないわけです。
美容師(サービス提供者)のファンで成り立つビジネスですね。
ここに飽和状態の美容業界の勝ち筋を感じます。
インスタなどの呼び込みもいいのかもしれませんが、その時間を使ってリピーターを作る施策や、顧客への寄り添いに時間を多く割くのがいいのかな、とも感じます。
今回は美容師の大先輩のサロンからみる、現代の勝ち方の話でした。
みんなの日常のヒントになれば。
小学校入学の頃からなりたかった職業=美容師✄
高校生で美容業界に入り浸り。店長・スーパーバイザー・取締役を経て、美容業界を俯瞰して見ています🌈
夢を叶えたからこそ美容師を良くしたい❗
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