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今、日本中のスポーツがエネルギーの注ぎ先を見失っています。
ラクロスも、ほぼすべての活動を自粛しており、チームメイトと直接顔を合わすことさえできない日々を送っています。
リーグ戦もいつ再開できるのか目途がたっておらず、そもそも再開されるのかどうかもわかっていません。アメリカのNCAAは、すでにラクロスの全ての公式戦をキャンセルすることを発表しています。引退を知らされた瞬間の4年生を切り取った写真には、言葉にはできない感情があふれていました。
限られた4年間という時間の中での輝きを追い求めている大学生、特に4年生は、不安と喪失感が少しづつ増えていく中自らを奮い立たせていることでしょう。
そんな中、日本中のラクロス部が少しづつ「理念」のようなものを模索し始めています。
自分の4年間にどんな意味を置くのか。
行く末の見えない毎日を、どんな思いで生きるのか。
ラクロスができなかったとして、自分の4年間の勝利条件をどこに置くか。
どうやったら、俺は勝ったぞ!と誇れるのか。
そんな正解のない問いかけが始まっています。
上に紹介したnoteは、大学スポーツ全般を対象に「自らの存在意義」を問うています。時間がある方は是非、読んでみてください。
時間の無い方は、この中で紹介されているポカリスエットの広告だけでもみてください。問いとは何か?何を問うべきなのか?をイメージできると思います。
これらの「問い」は、必ずあなたの人生により深い意味を与え、なによりも"今"を輝かせてくれます。
その一つの具体的な例が、先日のnoteで紹介したストーリーです。
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こらからする話は、「理念とは何か?」についての話です。
自分が歩む際の道しるべをみつけるために、様々な「問い」を自分に投げかける際に注意して欲しいことをまとめてあります。
是非心の片隅において、道に迷ったときに都度立ち戻れるようにしておいてください。
また、ここからの話は、答えのない禅問答のようなものであることを先に言っておきます。
なぜそうなるかというと、あなたの中にあるラクロスに対する情熱は、論理ではなく自然と湧きあがるものだからです。それをどう位置付けるか、どのように理解するかは、あなたにしか答えられないものです。
これからする話は、そんな答えを探す旅です。
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人間的成長は必要か?
「ラクロスで勝つことより、人間的成長の方が大切だ」という話をたまに耳にしますが、僕はそれに違和感を感じます。
人間的成長が大切であることは否定しません。
しかし、人間的成長とは「勝利や技術向上のために必死に過ごしたその過程で得られるもの」です。
そもそも「人間的に成長したい」という目標設定では、成長はあり得ません。人間的成長とはスキルや知識を得ることとは全く異なり、今の自分からの非連続な変化です。
それはいうなれば、今の自分には想像もできない何者かになるということです。新しい価値観を持ったり、視座をあげたりすることです。だから「人間的に成長した未来の自分」は、今は具体的にイメージできないのです。
もちろん、人間的な成長をしたい!という欲求が、成長のきっかけになることはあるでしょう。例えば、尊敬できる先輩を見て「こんな人になりたい!」という憧れを抱くことには一定の意味があります。
でも「あなたに映っているその人の姿」をどれだけ目指しても、決してその人にはなれません。行動や外見だけを真似しても、その人の根本まではたどり着けないのです。
「何故そのようなふるまいをするのだろう」「根底にある思想はどんなものだろう」というような問いを何度も重ねて、少しづつその人の本質に肉薄することができます。そうやって初めてその人に近づくことができるのです。
理念は目的か手段か?
結論から言うと、どちらでもないと考えています。
上で説明した「人間的成長」と同様、理念についても手段のように語られることがあります。例えば、「勝つためには、理念が必要だ」といった具合に。
今の時期であれば「コロナで今年公式戦ができないことが決まったときに、チームのよりどころになる理念が必要だから作ろう」というような話も出てくるかもしれません。しかし、理念とは必要に迫られて持つものではありません。何かを解決したり助けたりする手段ではないのです。
こうなりたい。こうありたい。
言葉にすると、理念は目的と似たところがあります。
しかし、根本的なところで異なります。
目的であれば「こうなりたいから、こうしよう」といったように、逆算した行動ができます。
しかし、理念は逆算できません。
理念とは、自分の外にあるのではなく、自分の内にあるものだからです。ゴールではなくて、原点なのです。
スポーツにおいて勝つことよりも尊いものはあるか?
スポーツとは、それまで過ごした全ての時間と人格を賭けた戦いです。
そこにはただルールだけがあり、それに従って記録や勝敗が決まります。そのルールに従っている限り何をしても良い。それがスポーツです。
例えば学生ラクロスにおいては、大学での4年間はもちろん、それまで生きてきた時間と行動のすべてが勝負を決めます。今のあなたを形作っている環境・性格・価値観・能力・イメージ・思想、その全てがあなたの武器です。
例えばこんなイメージです。
結局、勝負っていうのは
お互いの世界と世界のぶつかり合いなんです。
「敵に敬意を払う」というのは、
その相手の世界に想いを馳せる
ということなんだと思います。
全ての事柄が勝敗につながっています。その意味で、スポーツにおいて勝利よりも上位に来るものはありません。
その上で、最初の問いにあえて答えるならば、このようになります。
「勝利より大切なものは、あるかも知れない。でもそれは、何よりも勝利を求めてやり切ったときに、初めて見つかるかも知れないものである」と。
この動画の一番最後の、'18男子日本代表金谷選手の言葉が、端的に真理を語っています。
勝ちたい。ただ勝ちたい。
勝つことだけが全てじゃないってよく言われるけど、
それは本当に勝利を目指して戦った人だけが言うことだと思う。
では理念とは何か?
理念とは「泉が湧きあがるように純粋に溢れ出してくる想い」をカタチにしたものです。必要だから手に入れるものでも、目標にするものでもなく、最初からあなたの中にあるのです。
今は形が見えなくて良く掴めないものだと思います。
それは、ひたすらに問い続けて、もうこれ以上説明できない!となったときに初めて見つかるものです。
それが見つかれば、
あなたの4年間は今までの何倍も輝くことになるでしょう。
この文章を読むことで、
1人でも多くの人がそこにたどり着くことを願っています。
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