Wataru Anzai(安西渉)| 日本ラクロス協会理事/CSO

(一社)日本ラクロス協会理事CSO(Chief Strategy Officer)/ …

Wataru Anzai(安西渉)| 日本ラクロス協会理事/CSO

(一社)日本ラクロス協会理事CSO(Chief Strategy Officer)/ インスタ⇒@wats009 TW⇒@wats0009

最近の記事

For all the unsung heroes.

SIXES男子日本代表、第二のオリンピック「The World Games」で日本ラクロス史上初の銅メダル獲得。女子は6位入賞。 そして、10人制ラクロスの女子日本代表は、World Championshipで歴代タイの世界5位。 この歴史的快挙に、いくつかの感情を抱いた。それを紐解きながら、文章に残しておこうと思う。 7月13日(水)朝9時。イギリスを相手に、銅メダルをかけた3位決定戦が始まった。それまでの戦績を見た限り、どっちが勝ってもおかしくなさそうだ。 6台のカ

    • 河瀨直美さんの東大入学式の祝辞に寄せて

      2022年4月12日に行われた東京大学入学式で、映画監督の河瀨直美さんが送った祝辞が話題になっている。その大部分は、批判的な意見だ。 先だって、「ロシアもウクライナも両方悪い」という安易な両論併記に対する厳しい批判があった。 ここで紹介されている慶應義塾大学の細谷雄一教授による批判/主張には、僕は全面的に賛同する。 侵略戦争は絶対に許されるべきではなく、そのこと自体に疑問を挟む余地はない。 しかし翻って、東京大学入学式での河瀨直美さんの祝辞に対する批判の多くは、あまり的

      • 2021年振り返り(ラクロス協会編)

        4つしかnoteを書かないうちに、2021年が終わってしまった…なんてことだ。 最近僕の海馬がちっとも仕事をしてくれなくなって短期記憶が壊滅してて、せめて1年に1度くらいは振り返らないと全て忘れてしまいそうなので、頑張ってnote書きます。 前編は、ラクロス協会での活動について。それ以外のは、また後編で! ======================== 1月は、JLA初の就活イベント「We want lax-holics」を開催。参加学生人数40名、参加企業8社、イ

        • 「情熱が行動を生み、行動が情熱を生む」

          今までいろんなところでこの言葉を引用して説いてきたけど、ちゃんと文章に残していないことに気が付いたので、noteに書いておく。 始めに言っておくとこの言葉は僕の言葉ではなく、東大ラクロス部の6個下の後輩Yが確か4年生のときに言っていた言葉だ。今から14年前。 「情熱が行動を生むのは当たり前だ。じゃ、情熱がない時にはどうするか。答えは、"行動すること"だよ。」 ============== まず最初に、もう一人の東大ラクロス部の後輩の話をしたい。 その後輩は、理Ⅲにスト

          青春の賞味期限について

          夢はもう見ないのかい? 明日が怖いのかい? 諦めはついたかい? 馬鹿みたいに空がきれいだぜ これは、女性スリーピースバンド Hump Back の『拝啓、少年よ』の歌詞の歌い出しだ。2018年にリリースされたらしいのだけど、今年初めて聞いた。疾走感のある青春パンクソングで、今のところ2021年に聞いた新曲の中で一番印象に残っている。 この曲のように、「つまらないオトナになってしまうことへの恐怖や違和感」と、「あの時の(もしくは現在進行形の)怖いもの知らずで真っすぐな感情」

          孤独の中で決断するということ

          「あなたの人生のターニングポイントを一つあげるとしたら、いつですか?」と聞かれたら、僕はラクロス部を引退した後の22歳の2月を思い浮かべる。 ラクロス関係の人は大方知っていると思うけど、僕は両肩にタトゥーを入れている。片方はちょっとしたマークで、もう片方は結構がっつりとしたTRIBAL柄の竜。このタトゥーを入れたのが、22歳の2月だった。 僕はそれまで「一線を越えない中で人生を謳歌するのに長けている」タイプの人間だった。割と自由で尖ったことをしていたものの、要所要所で"U

          学生ラクロスを終えたあなたへ

          千葉大ラクロス部の納会で話したことがメインですが、今年は千葉大以外のつながりも多くあったので、文章に起こしてみました。 皆より少しだけ長く生きていて、先の世界がどうなっているかをちょっと先に知っているオジサンからのメッセージです。 2020年は、本当に特別な年でした。思い描いていた「最後の1年」とは、まったく違ったものになったと思います。 それでも、人生は続きます。 みんなが、次のステージで輝くことを願っています。 これからが人生の本番 これは毎年言っているんですが

          2020振り返り

          2019年の振り返りを読み返すと「2019年を一言で表すと、まさに激動」とか言っているんですが、2020年を乗り越えた今の僕からすると、全然甘ちゃんでしたね。軽く振り返るだけで「え、これも今年に起きたことなの?」っていうくらい出来事多すぎです。 端的に言うと、41歳にして人生最高の1年を更新しました。 全てがラクロスでつながっているので「ワークライフバランス」ではなく「イッツ・マイ・ライフ」状態。 そして、今年は断トツで多くの人とのつながりが生まれた1年でした。ラクロスを

          人間には2つの種類がある。バンジージャンプを飛んだことがあるか、無いかだ。

          僕は人生で2回バンジージャンプを飛んだことがある。 1回目が2010年で、2回目が2019年だ。 その経験から、僕は身の回りの人にバンジージャンプを勧めることがある。今回は、その理由について話をしようと思う。 最初にはっきり言っておくと、「バンジージャンプを飛ぶメリット」なんてものは全くない。何かが手に入ることもないし、得をすることもない。でも、バンジージャンプを飛んだことは確実に僕の人生を豊かにしたと思っている。 「バンジージャンプを飛ぶ」ということは、「いろいろと不

          人間には2つの種類がある。バンジージャンプを飛んだことがあるか、無いかだ。

          地獄へと続く道は善意で舗装されている

          これは、ヨーロッパで1,000年くらい前に生まれたことわざだ。 人は、誰も望んで地獄のような状況に辿り着いてしまうのではない。それぞれが、目の前のことに良かれと思って誠実に取り組んだ結果が積み重なって、地獄へと至るのだ。 おおよそこんな意味だと理解している。 そして、それは真理だと思う。人の善意ほど危険で恐ろしいものはない。 戦争を含めた、世の中の大抵の「ひどい出来事」は、多くの人が良かれと思って行動した結果だ。 ドラマ「リーガル・ハイ」の主人公、古御門研介もこう言っ

          地獄へと続く道は善意で舗装されている

          書を捨てよ、町へ出よう。

          「ラクロスがうまい」ということを掘り下げていくと、下記の4点に集約されると思う。というか、ラクロスに限らずすべての「リアルタイムで進行していく競技」に共通する。 (1)知識 ルールやセオリー、戦術、体の動かし方など、ラクロスに関わる全ての要素に関する知識。 (2)プレイ中の情報収集 首振りや視野どり、コミュニケーションなどを通じて、刻一刻と変わる状況をリアルタイムで情報収集する能力。「知識」が無いと、適切な情報収集ができない。 (3)判断 (2)で集めた情報と、(1)の知識

          Enjoy the difference.

          大学時代のとある正月に実家で読んだ新聞に、日産のカルロスゴーンさんが3ページくらいぶち抜きでインタビューに答えている特集記事があった。 その記事の中で、ひときわ僕の心に刺さった言葉がある。 それが、タイトルにある "Enjoy the difference" という言葉だ。 意味は特になんのひねりも無く、「違うことを楽しみなさい」というものだが、この言葉はその後の僕の人生に非常に大きな影響を与えることになる。 今の僕があるのは、大部分がこの言葉と出会ったからだろう、と

          困難が僕らの人生を豊かにする

          はじめに 今回の話は、もしかしたら不快に思う方がいらっしゃるかも知れません。 簡単に言うと「コロナはひどく悲しいことだけど、コロナによって得たもの、気づいたものもあるよね」という話だからです。 もちろん「コロナがあって良かった」なんていうつもりは全くありません。 でも、僕らは、これから先の未来を生きていきます。 その時にコロナをただ嘆きながら進むのではなく、コロナから何か一つでも得て、それをより良い未来につなげていきたい。そんな想いです。 このnoteを読むことで、未

          再現性のない生き方のススメ

          ときおり「キャリアについて聞きたい」と言われることがある。後輩のマンノ君のnote触発されたこともあり、いい機会なのでまとめておくことにする。 今まで何人かの後輩に「ワタルさんの生き方は再現性がなさ過ぎて参考にならない」という趣旨のこと(クレーム?)を言われたことがある。 その時は「なんか力になれなくてゴメンね…」と思いつつ、確かに再現性は無いなと思う。 時を戻そう。 留年1年目の4月から大学生のまま就活を一切せずにバイト先の学生ベンチャーに就職し、ド文系の哲学専攻で

          想像力が人間最強の武器である

          「統計学が最強の学問である」的な、若干煽り気味のタイトルになってしまいました。 今回は、人間が持つ想像力についての話です。 人とチンパンジーの違いは、想像力だと言われています。想像力とは、一言で言うと「そこに無いものを知覚する能力」のことです。これが人間を人間たらしめています。 人間はこの力を使うことで、抽象的な思考を行い、時間の概念を捉え、計画を立て、他者の気持ちを推察することができるのです。 想像力には様々な使い方がありますが、ここでは「自分と他人の違いに対する想像

          哲学を必要とする時代に

          哲学者・國分功一郎さんによる「哲学のない時代は不幸だが、哲学を必要とする時代はもっと不幸だ」というタイトルの記事が、3年くらい前に話題になりました。 彼は、"哲学が必要ないのは平和な時代であって、逆に哲学が必要とされる時代は問題や不安に溢れていて不幸である" と唱えています。 <以下引用> 僕自身は「哲学は真理を扱う」という命題は半分正しいけれども、半分間違っていると思っています。というのも、哲学は漠然と真理を考えているわけではないからです。 「人間とは何か」とか「時間と