生鮮品で嗜好品、花はフルーツと同じ。
一部のゆとりのある人にしか手の届かないものになりつつあるのかもしれない。
今では市場で花を仕入れる機会はめっきり減ったけれど、行くたびにその値上がりっぷりには舌を巻きます。
これは主役に、これはボリュームつけにスパイスに、と選び分けるのが正直難しいほどどれもが値上がりしている。加えてこれから冬に向かってはハウスの燃料代なども乗っかってくるでしょうからいっそう手の出しずらい状況になりそうです。
売れ残った花は、花屋の店頭か仲卸でか、はたまた農家の畑でなのか、廃棄されることになります。
かつて「"汚染産業である花卉業界"にいて、あなたはいけばなをする矛盾をどう考えますか?」と海外の方から攻めたインタビューを受けたことがありました。
持続可能性について学ぶ過程でいけばなの素晴らしさを知ったそうで、他方、切花一本当たりにかかるCO2の排出量が他の産業に比べて多い状況をどう考えるのか、という質問です。
そうだなぁ。私の場合は半径500m以内の土地の花を使っていけることが大概だからなぁ。いけばなの素晴らしさってそういったところにもありますよね。無理は祟るよなぁどこかで。なんて思いつつもなんて答えたんだっけか。
さて。冬に花がないことが当たり前、を関連業界含めて受け入れる転換点なのかなと思います。
たとえばSDGsやサステナビリティを謳うブランドが、店舗に季節の違う花を飾りたてる。こうしたことに違和感を持つべきタイミングなのかもしれない。
半農半工の中から土地の文化や民具民芸が育まれてきた歴史もあります。
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