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おじさんと私~第7話~
【終わらないおじさんと私】
M-1も予選敗退となり、一段落したきくばやし。
驚くなかれ、M-1後も解散したい私と解散したくないおじさんの戦いは密かに続いている。
つい最近行われたM-1の打ち上げの際にも解散話はチラついた。
私 「夫も忙しい部署に異動し、今までのように協力を仰ぐことが難しくなりました。今後はライブも難しいです・・・」
おじさん 「だよね。直ちゃんの旦那さん今まで本
おじさんと私〜第6話〜
【M-1予選】
大先生に怒られたり何だりしながら、M-1の予選の日はやってきた。
おじさんは大先生に怒られるとすぐにネタを変える。
結局、M-1に挑戦するネタも予選の日の1週間前に仕上がった。
良く言えば一貫したくだらなさが持ち味のきくばやしでも、ネタが仕上がるまではそれはもうピリピリしていた。
笑いのツボが違いすぎて、言葉を交わさなくてもそこに微かに憎しみが芽生えはじめていることはお
おじさんと私~第5話〜
【ライトに照らされて盛大に怒られるおじさんと私 】
30代半ばにして、人前であんなに怒られたのは初めてだ。
しかし同じく隣で怒られている御年60歳のおじさんはどうやら慣れていそうだ。
本日は我々中年コンビ「きくばやし」がライトの下、盛大に怒られた話をお届けしたいと思う。
その日はおじさんが大興奮して私に報告してきた、大先生へのネタ見せの日だった。
大先生が取り仕切る若手芸人ライブの日で、
おじさんと私〜第4話〜
「初舞台と冷たいおじさん」
九月上旬のよく晴れた日、私は一人新宿に降り立った。
そう、この日はいつのまにか決定していた初舞台。私は緊張していた。
第一子を出産してから早3年。元々出不精ということもあり、休日に夫に子どもを預けて1人で都内へ繰り出すのは初めてだ。
私が家を出る時下の子は泣きじゃくり、上の子は「お母さんはどこへ何しに行くの?大切なお約束?」と寂しそうに夫に聞き、夫は「…お父さん
おじさんと私~第2話~
これはお笑いとの戦い、いや、おじさんとの戦いを記したいわば戦記である。
念のためお伝えしておくが「おじさんと共にお笑いに挑む」ということではない。
そういう場面ももちろんあるだろうが、基本的な対戦カードは「おじさん対私」である。
おじさんの「気楽に軽いノリでやっていきましょう!」という言葉を真に受けて本当に悠長に構えていた私は、自身の考えや覚悟の甘さをおじさんによって痛感させられる。
まず