【おはなしメモ】ブロッコリーが食べられない
いつのことのだったのか、ちょっと忘れてしまったけれど。
(写真の記録から2020/09/19の出来事であったことが判明)
ある日、いつもとかわらず家族で出かけた近所のドラックストアで。
店舗入口手前の花や野菜の苗が並んでいる売り場の前で。
突然に、次男(当時7歳)が言い出したんです。
「野菜を育てる!だから買って!」
とかなんとか。
で、次男が自分で選んだのが「ブロッコリー」でした。
「本当にこれ(ブロッコリー)でいいんだね?」
と何度も念押しの確認をしたけれど、「うん、そう!」と言い切ったので。
その日は、ブロッコリーの苗をひとつと、家庭菜園用の土を購入しました。
*
帰宅してから、自宅ガレージに保管してあったアサガオ栽培キットの鉢の部分だけを取り出してきて、ブロッコリーを植えました。
このアサガオ栽培キットは、次男が小学一年生のときに使ったものです。
(このとき育てたアサガオの種は全部回収して、次の一年生へ引き継がれるのだそうです。なんだかいい話っぽい♪おまけに経済的だし、きちんとアサガオを育てきる立派な動機付けにもなりますしね♪)
ブロッコリーと次男(7歳)
(2020/09/19撮影)
*
最初の頃、ひたすら大きく育っていったのですが「ブロッコリー感ゼロ!」
葉っぱだけが、どんどん大きく成長していきました。
「私たちが買ってきたのは本当にブロッコリーだったのだろうか?」と、本気で心配してしまったくらい、ブロッコリーな感じがしなかったです。
(といっても、初ブロッコリー栽培なので、じつは比較対象などない!)
*
それでもまいにち、お水をあげつづけていました。
言い出しっぺの次男は、思い出したときにだけ、熱心に水をあげていました。
それは、とてもほほえましい光景でしたが…学校がある日なのに、すでに朝の登校の集合時間はとうに過ぎているのに…という状況だったので。
「ほら!お水はお母さんがあげておくから、はやく学校へ行きな!!」
というやりとりを何度か、みかけました。
ときには、玄関を開けたあと、くるりと振り返り、母に向かって左手は腰に手をあてた状態の仁王立ちで、右手はまっすぐにブロッコリーの方へ指を指して、こう言っていました。
「お・み・ず! ちゃんとやっといて!」
なにをいばっているのか、次男!
(ちょっと、おもしろかわいかったですけどね)
まあ、それを見ていた私自身も何度か、職場に遅刻しそうになりましたけど。
(;^_^A
*
それから、ブロッコリーであることになにかを期待するわけでもなく、お水をあげて、ちょっとかさが減って少なくなってしまった土を継ぎ足しながら、家族みんなでお世話をしていました。
*
そんな日々が過ぎていたある日、とつぜんに気がつきました。
ブロッコリー的なものが、ものすごくちいさいけれど、たしかに茎の先端ほうに、かたちを成しはじめていたのです。
それは本当にものすごくちいさくて、でもちゃんとブロッコリーのカタチをしていました。
子どもたちを見送ったあと、私も遅刻ぎりぎりの出勤だったのに、玄関のブロッコリーに目をやって見つけてしまった。これは誰かに伝えなければ!そんなわけで、出勤準備でおそろしく忙しい状況の妻にまで声をかけて、一緒にそのちいさなブロッコリーのカタチに見入ってしまったくらいでした。
このときに、こうも思いました。
「あ、コレちゃんとブロッコリーの苗で合ってたんだな」と。
自分で買っておいて、この瞬間まで疑っていたのかよ?!って感じでした。
(^▽^;)
ブロッコリーっぽくなってきた♪
(2021/03/03撮影)
*
それから、すこしずつおおきくなっていくブロッコリーを毎朝みるのが楽しみになりました♪
ブロッコリーは、我が家の玄関の外、ちいさな軒下で育てていました。
どこまでおおきくなるのかなあ?と楽しみにしていました。
すこしずつおおきくなっていって、ゴルフボールよりすこし大きくなったくらいのときに、花が咲きはじめました。
「あ、コレって花が咲くんだ?!」とはじめて知りました。
インターネットで調べてみたら、普段わたしたちが食べているのは「つぼみ」の部分だということも知りました。
*
野菜だとおもって育てていたブロッコリーは、じつは花のつぼみの部分を食べていたのであって、花も咲くということが分かりました。
(私の知識不足なだけかもしれませんが、ここまで真正面での体験は貴重)
おまけに、花言葉もあることを知りました。
(野菜だとおもっていたのに急展開です♪)
ブロッコリーの花言葉は「小さな幸せ」だそうです。
なんか良い♪
*
ということで、我が家で育てていたブロッコリーは。
さいしょは「ブロッコリー感ゼロ」で観葉植物気分で育てていたんだけれど、そのうちにものすごくちいさいながらも野菜っぽくなって、いまは「花」としてお世話をするようになりました。
だから、我が家のブロッコリーは「食べられません」。
食べることができません。(^-^)
開花♪
(2021/03/27撮影)
*
次男がブロッコリーを育てるようになってから…。
スーパーの野菜売り場でブロッコリーをみかけると。
「大きいなあ、立派だなあ」
と、おもってみてしまいます。
まぁ、我が家のブロッコリーはゴルフボールよりすこしおおきいくらいの、かわいらしいサイズなので。
それと比べたら、売られているブロッコリーはそりゃそりゃ大きく感じてしまいます。
そんなわけで、我が家の次男が育てていたブロッコリーは、野菜としてではなく、花として育てることになりました。こういうクラスチェンジもあるんですね。
「ブロッコリーが食べられない」
そのかわりに、ちいさな花たちが満開になるところが見たいな♪という楽しみができました。
(おしまい)
#おはなしメモ #我が家の日常 #ブロッコリー #野菜 #花 #小さな幸せ
【あとがき】
"声のnote”というカタチで投稿した内容とおなじものです。(;^_^A
"話す”ことと”書く”ことの違いがどんなふうになるのかは、自分にはさっぱりわかりませんが。
書きなぐった箇条書きのメモをみながら"話した"内容の"声のnote”だったのですが、これで終わらせるのもなんだかもったいなくて。
(;^_^A
(音声は正直、度胸試しで続けているので声も話し方もひっどいのも承知)
きょう、音声投稿した内容は、本当は「書きたかった」内容だったのかもしれないと感じたので、リサイクルしてみました。
(^_^;)
この記事にすこしでも興味があるかたがいましたら…"声のnote"のほうも。
「よかったら、ちょっとお付き合いしてくれたらうれしいです。」
それでは、また♪(^-^)