第6回 ニッケルオデオンとアメリカの移民社会
前回は、エドウィン・ポーターの1901年から1903年ごろの映画を例に、この時期のアメリカにおける映画の大きな変化についてお話ししました。アクロバットやヴォードヴィル俳優のパフォーマンスを撮った非物語的快楽を提供する「アトラクション」の映画の中に、それ自体で完結した線的な時空間を表現するタイプの映画が生まれ始めました。もちろん、まだ現代の物語のような長さではないのですが、フィルムのリールを丸々一本使った10分以上の作品も増えてきました。今回の話題は、この映像コンテンツの変化と