【#064|年末記・2023】
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(なにやらお洒落なイントロBGM)
「It doesn't have any deep meaning, so there's no need to read it.」
(無駄にダンディーな低音ボイスの早口英語)
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> 迫力のあるジングル!!! <
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ここからは毎年ノンアルコールウィスキー(別名:麦茶)を片手に、小粋なトークで乾杯する極上の30分間。『FIGHT OR FLIGHT RESPONCE』。快適な元旦・イヴをお過ごしの皆さま、こんばんは。渡邉綿飴です。
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はい。事前に準備したネタの尽きの果てで、ここから先の地は全くの無計画です。マジで無計画です。いい年して何も考えていない、いうなれば劇団『大人無計画』です。劇団『新刊出来ん』です。劇団『死期』です。「“元日・イヴ”の記事を“クリスマス・イヴ”に書く」というウィットに富んだプランのはずが、私の脳内にいる企画開発部シナプス社員たちが発想飢饉に陥ってしまい脳内難民になってしまったのに、隣接する前頭葉政府と海馬省が見捨ててしまい救済せず、おかげで私のなかのアイディア・インフラは壊滅的な事態です。ご崩御あそばされる。
ちょうど一年前にこんな内容を書いていました。
ラジオをBGM代わりに聴いているのは変わりないものの、とりあえず文字数は稼げる饒舌な技量がガクンと下がってしまいました。これも書く習慣を怠ってしまったゆえの結末です。誰のせいでもない、すべて私の責任です。せめて今の私が見切り売って出来るエンターテインメント『ネット生配信 ひとりロシアンルーレット』します。側頭部につけた銃口から弾が出ようが出なかろうが、ひたすら出るまで続けます。むしろマシンガンのほうが安定的な供給で出るから精神衛生上は楽かもしれません。「君はァ1000発ゥ」、このままでは持ってるマシンガンに対して言ったのか言ってないのか分からない独り言が生涯の遺言になりそうです。ちょっとやそっとでは止まらないワタシのマシンガントーク。これ以上ツヅくとヤバイ。終われられない。
……「君はァ1000発ゥ」はともかく、最後の一文が何の曲のパロディか直ぐ分かった人はおそらく私と同じ世代のさらにディープに知ってくれている人でしょう。こんな小ネタにも即時に拾えるあなたとダブルスを組みたい。ぜひ私とグランドスラムを目指しませんか?(月額980円で)
……いったん冷静になりましょう。
一昨年も昨年も今年も相変わらずな仕事の不出来さですが、今年の秋、34年の生涯の中でも大きな出来事がありまして、それ自身は様々な大人の事情が複雑に入り組んでいるので詳細は来年の春先頃を目途に少しずつの情報公開となればと思っています。良いニュースか悪いニュースかといえば悪いニュースです。ああでも別に誰も亡くなっていません。ただ当たり前にあった大きなものが無くなる話です。その関係で来年から今まで大切に集めていた書籍コレクションのほとんどを手放ないといけない事態になってしまいます。いよいよ書籍蒐集家の終わりです。その集めた本の大半は積ん読で未だ読めてないのですが、私にとってコレクションとは延命行為のひとつで、「これ読まないまま死ねない」と本の巨大塚を見ては悦に入っていました。つまり部屋に積まれたコレクションの山脈らは私の自認的に生きている時間そのものなのです。半分に減らせば私の余命は半分です。なんとも酔狂明媚、それこそ蒐集家という奇天烈な生態の姿です。あぁぁぁ捨てたくない!!!
ええ、本当は解っていますよ。
人間誰でも今の生活が続くことなんてないなんて知っています。
《いつまでもあると思うな 宇宙と世の理》
夢見る中高年じゃいられない。
だったら大人の階段昇ってやりますよ。
君が「もう死んでれら」と言うまでエスカレーター式に永久に昇ってやりますよ。
そして新規読者から「面白ぇ~!!!」と言われるような記事に昇華してやりますよ。
おお、なんかやけくそに書いていたら来年の目標が出来てました。
あの『THE FIRST TAKE』ですら来年の目標なんて出てこないのに。
こりゃ幸先が良いわ、今年の見切り点が出来たわ。視野も広がったわ。
広がった視野で、ここから読者から届いた(地産地消の)お便りを読ませていただきます。
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風光明媚リン・ニューヨークさん、温かいメッセージありがとうございます!
まずは本部門から。
◆『海が走るエンドロール』たらちねジョン:ボニータコミックス
先ほども述べましたが、小説やビジネス書に比べて漫画って、とにかく量が多いんですよ。たとえば、
ほどほどに止めなければ、よほどの管理者でなければ部屋の棚と押入れを殺してしまう一種のチキンレースのような禁断の娯楽、それが漫画収集。
ひとつ前の一文は(言われなくても)冗談ですけど、しかし漫画作品を買い集めるときは継続が難しい。コナンもワンピースもまだ4~5巻ほどしか出てなくて「今からでも追えるじゃん!」で買ってしまった人、約30年後の現在、今どういう表情で新刊発売の街頭広告を見ていることでしょう。(1994年、コナン第1巻から買い集めていた我が家ですら「いつになったら終わるんだよ」という理由で第32巻にて辞退したというのに、それから20年以上の刻が経って、クリストファー・ノーラン映画作品が霞むような「1年間」という無限ループの時間軸を辿る。なのに発生した殺害事件とテロ襲撃の件数が発展途上国の貧しいスラム街よりも多い。それが米花町。)
しかし、私は仮に『海が走るエンドロール』が100巻を越える大長編だとしても追いたいと思うほどにハマったし、主人公たちの繊細な心理描写に毎コマで感動しています。
映画系ではないけど私自身が大学どうしても行きたかった人だから、年齢や立場に囚われず夢を追いかけようとうみ子たちの姿は、私にとって憧れであり彼女を応援することが結果的に自身の中にある夢に対する肯定行為になる気がして、うみ子たちの行く先を見守らずにはいられません。
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次は映画部門。
◆『ゴジラ -1.0』山崎貴:東宝
1月に観た『RRR』と、11月に『ゴジラ -1.0』。
ギリギリまで自身の当時の感想と議論を重ねに重ね、後者に軍配が上がりました。
平成ゴジラシリーズ、それこそ30年以上も映画館で歴代ゴジラ作品を日米問わず観てきて、今まで観たゴジラ作品のなかで最も自分の好みにぶっ刺さったゴジラでした。あまりにも映画全体の構成が好き過ぎて4回ぐらい感極まって泣いたし、巨大ゴジラが銀座を襲撃する描写なんて自身の思う「怪獣映画」として完璧な仕上がりでした。
それこそ初代ゴジラにあった「存在に意味を伴わない不条理の象徴」、ゴジラ本来のテーマが「原点回帰」として再び描かれるのは長年のゴジラファンにとって僥倖じゃないでしょうか。
逃げ惑う東京市民たちから見たゴジラの姿、戦う人間たち側のキャラクターデザインの魅力の良さ、最後まで澱むことないワクワクする物語のテンポの進め方。
どこだったか山崎貴監督がインタビューで答えていた「子どもの頃に映画館で観た『未知との遭遇』、あの日から映画の虜になった」。これはあくまで私の願望ですが、山崎貴さんにはいつか「日本のスピルバーグ」になってほしいんですよ。ジャンルを問わない「観客たちがそれまでなかった別世界が映るスクリーンに夢中になる」、これこそ「映画」というエンターテインメント。いま日本で最も映画の在り方を知っている映画監督、今作からもそう考えています。
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病は気COLORさん、メッセージありがとうございます! こちらこそ今年もお疲れさまでした。ご希望の「2023年の活動記録」です。
もう皆無と言っていいほどの活動量の無さで、正直インプレッション数が二桁も覚悟していたのですが、まさか4000近くの総閲覧回数があったとは…。
もちろん有難いのですが、それ以上に申し訳ないという気持ちが強い…。
だって今年公開した記事は計36本。そのうちの24本は毎月事務的に公開してる『ツイートまとめ』『読書メーターまとめ』。つまり、まともに公開した新作記事なんて12本しかない。過去記事分も含めた怠惰を表したような微塵の文量でも見捨てずに皆様が懸命に支えてくれた四桁の証し。
来年こそはその期待に応えないといけない。応えたい。
序盤にも少し触れましたが、来年は私生活がいろいろ活発にならざるを得ないことになるので、その間ずいぶんとメンタルが弱った言動をこれ見よがしにSNSに書き残すと思われますが、どうかドラえもんのあたたかい目で見守ってあげてください。
ここまで渡邉綿飴がお送り致しました。良いお年を。
2023年12月31日 渡邉綿飴