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【読書記録】とびらをあけるメアリー・ポピンズ(P.Lトラヴァース)
【あらすじ】
しつけにはすごくきびしいけれど、子どもたちの心をつかんではなさないメアリー・ポピンズ。3度目にあらわれたのは、なんと、打ち上げ花火の星にのって!さあ、マザーグースや神話のふしぎな世界へ、冒険にでかけましょう。(本の概要より)
【感想(ネタバレあり)】
映画のメリー・ポピンズ、メリー・ポピンズリターンズが好きで、メリー・ポピンズのようにシックで上品、お茶目でミステリアスな人になりたいなと思って、原作を読んでなりたい像の解像度を上げることにした。
メアリー・ポピンズになりたいかも?と思った記事はこちら↓
1作目を先日読み終わって、2作目を読もうとしたらよく行く大型書店ではまさかの欠品。でも大体1話完結型なので、先に3作目を読むことにした。2作目を読んでまた3作目を読み直してもいいな。
今回のメアリー・ポピンズはガイ・フォークスのお祭りで上げる花火にのってやってくる。2作目がどうかはわからないけど、毎回空からやってくるんだよね。雲の上に住んでるのかな。
メアリー・ポピンズに再会したときの子どもたちの喜びようったら!もちろん私もまたメアリーポピンズに会えて嬉しい。メアリー・ポピンズの方も子どもたちにばれないように微笑んでいて、なんだかんだバンクス家の子どもたちのことを思っているのがわかる。もちろんすぐ怖い顔になって叱るんだけどね。
家に帰るとメアリー・ポピンズは巻き尺で子どもたちを計る。計るのは子どもたちの性格。映画で出てきたシーンは3作目からだったんだね。子どもたちは「ますます悪い」とか「ごうじょうでぶしょうでわがまま」とかなのに自分は「いよいよ善良、完璧に近し。」と出るから笑ってしまう。
それから謎に満ちた新たないとこも出てくる。しかも旧約聖書のなかの人物メトセラの祖父らしい。となるとメアリー・ポピンズは一体何歳なんだろう?
今作で好きなエピソードはペパーミントの馬と高潮パーティー、末ながく幸福にかな。
ペパーミントの馬は空を飛ぶ系だからわくわくしちゃった。メアリー・ポピンズがペパーミントキャンディを買うためのピンをロバートソン・アイにもあげてたのが意外だった。1人だけ残せないからかな?
高潮パーティーと末永く幸福にはたくさんのキャラがわちゃわちゃしてるのが楽しくて良かった。高潮パーティーで魚が海中からイチゴのパイで人間を釣り上げるところとか面白かったな。
1作目の夜の動物園のエピソードも好きだったので、生き物やキャラクターがたくさん出てくる話が好きなんだと思う。
最後に扉が開いてメアリー・ポピンズが去ってしまうシーンは何度読んでもしんみりと寂しくなる。いつも厳しいメアリー・ポピンズがほほえんで、おだやかに子どもたちに声をかけてあげるのを見て、本当にお別れなんだな、ということがわかる。
メアリー・ポピンズのいとこや友達がたくさん集まってお別れの挨拶にくるシーンも全員集合ですごく楽しいんだけど、その分寂しさが募るんだよね。
子どもたちはメアリー・ポピンズと過ごした不思議な日々をずっと忘れないんだろうな。
映画版のメリー・ポピンズに憧れて原作を読み始めたので、彼女自身にもう少し注目してみると、メアリー・ポピンズが自分に満足してることがわかるシーンが何度も出てくる。
自分に自信があって完璧だと思ってるので、振る舞いにも現れるんだろうな。私達一般人はメアリー・ポピンズくらいあからさまだと反感買いそうだけど、自分に満足してること自体はすごくいいなと思った。自分のお気に入りの装いをすれば、少しは自分に満足できるようになるかな?
それからメアリー・ポピンズのファッションにも注目。メアリー・ポピンズはいつもきっちり品よくお洒落をしていて、翌自分の姿に見惚れている。笑
登場シーンは黒い麦わら帽子に銀のボタンで縁取りした青い外套に黒い手袋。
夏の公園にお出掛けするときはピンクの襟とピンクのベルト、ピンクのボタンが4つついた白い上着を着ていて、「ひんよく、着飾って、まるでファッション・ブックから抜け出したような」と書かれている。
高潮パーティーに出掛けるときは、デイジーの花のついた黒い麦わら帽子と銀のボタンのついた紺の上着。後にヒトデのブローチをもらう。
大晦日にはリボンをつけた帽子に銀のボタンの上着と黒いハンドバッグ。
全体的に青い服が多い気がする。私も青い服着たいけどあまり似合わないんだよね…ネイビーなら…もしくは青にこだわらずシックで上品な装いならメアリー・ポピンズっぽい?
ハンドバッグは昔のセリーヌのハンドバッグがイメージに近い。セリーヌはフランスのブランドだからイギリスのブランドにこだわるならロウナーロンドンのハンドバッグとか?
児童書からお洋服の妄想するのって結構楽しい。残りの2作もメアリー・ポピンズのファッションにも注目して読みたい。