精神科の薬を全部解説
本日は、精神科の薬を全部解説、というテーマで動画を撮ります。
このタイトルで撮った動画がちょうど2年か3年前ぐらいなんです。
ちょっと古くなったので、そろそろ撮り直してみようかなと思ったので、動画を撮ります。
細かい薬の話というよりは全体像をざっくり理解してほしいので、精神科の薬ってこういうものだよ、こういう感じで使ってるよ、という話も併せてします。
『今日の治療薬』という薬の本です。
だいたい日本で売ってる薬はこの本に入ってるんですけど、この本を読みながら、ダラダラと解説します。
精神科の薬というと色々な種類がありそうですが、簡単に分けると5種類です。
抗精神病薬、抗うつ薬、気分安定薬、ベンゾ系、その他に分かれます。
抗精神病薬というのが統合失調症の人に使われるドパミンをブロックする薬です。
抗うつ薬というのが、主にうつ病の人に使うセロトニンを増やすような薬、気分安定薬というのは、躁うつ病の人に使う、躁とうつをグッと抑えるような、気分を安定させるような薬、ベンゾ系というのが抗不安薬や睡眠薬、ちょっとお酒に似たような薬たち+α、その仲間たちです。
その他というと、認知症の薬、ADHDの薬、断酒薬、漢方、そういうものが入る感じです。
統合失調症でもうつ病でも躁うつ病でもない人は何を使うんですかというと、これらを組み合わせで使うんです。
例えばパーソナリティ障害でうつが強い人には抗うつ薬を使ったり、不安障害の人にも抗うつ薬を使うし、強迫性障害の人にも抗うつ薬を使うし、気分の動きが激しい場合は抗精神病薬を使ったり、気分安定薬を使ったりするという感じです。
発達障害の人にもADHDの薬を使うんだけれども、うつが強かったら抗うつ薬を使ったり、ADHDの薬とうつの薬の相性が悪い時には抗うつ薬を優先させるときもあるし、感覚過敏に対しては抗精神病薬を使ったりするという感じです。
激しかったり、やや妄想的だったりすると抗精神病薬を使ったり、抗うつ薬の増強療法としての抗精神病薬を使ったりします。
認知症やせん妄の人でも抗精神病薬、認知症でうつがひどいときには抗うつ薬を使ったりするんですけど、基本的にはこれら薬の特性を理解してやるという感じです。
結局、脳内で何が起きているかというのはまだわかってないんです。
病名は、症状と病気の経過からこういう病気があるに違いないと分類してるんですけど、実際その分類通りに脳の変化が起きているのかというと、起きてないことも多いんです。
起きているのかもしれないけれど、現代の科学力では何だかわからない、うつ病と不安障害の境目がわかりにくかったりとかしてるというのがあるので、そういう背景の脳科学、脳神経科学の理論や発見のイメージを使いながら、臨床的にはうまく組み合わせてやっているという感じです。
精神科の薬というのは、メインとオプションとサブみたいな感じで、ハンバーガーセットみたいな感じなんです。
例えばうつ病だとメインは抗うつ薬で、多分抗うつ薬一つだとちょっと調子が悪い場合は増強療法としてリチウムを使ったり、抗精神病薬をかましたり、眠れないので睡眠薬を使うみたいな感じなんです。
ハンバーガー屋さん行って、ハンバーガーと水というのもありかもしれないですけど、オプションをつけて、3種類ぐらいになってしまうことが多いです。
それは医者がサボってる、薬を売りつけたいのではなくて、眠れなかったりすると、抗うつ薬だけだとうまくいかないので睡眠薬を合わせた方がやりやすいよね、とそういう組み合わせを使うということがあります。
とは言っても、多剤療法は良くないので、たくさん使うのは良くないので、縛りがあるんです。
多剤療法というのは何かというと、3種類以上あるということです。
例えば抗精神病薬が2種類じゃなくて3種類以上ある、抗うつ薬が3種類以上ある、ベンゾ系の薬、睡眠薬が3種類以上ある、抗不安薬が3種類以上ある、というのが多剤療法ということになります。
ベンゾ系、睡眠薬と抗不安薬は合わせて合計3つまでというのがルールとしてあるので、このルール内で治療する、抗うつ薬も2種類ぐらい、抗精神病薬も2種類まで、そういう感じです。
こういうのを組み合わせてやってるよ、という感じでしょうか。
一個ずついきますか。
️◾️抗精神病薬
抗精神病薬というのは統合失調症でよく使われる薬ですけれども、主にドパミンをブロックする薬なんです。
ドパミンというのは脳の神経伝達物質の一つで色々な機能があるんですけど、主にドパミンというと、気力が湧くような、グワッとエネルギーを出すような脳の神経回路によく使われる物質なんです。
神経伝達物質というのは、通貨みたいなものなんです。
日本ではよく円が使われますよね、でもドルも流れてるよね、アメリカだとドルが多いけれども、他のお金、仮想通貨も回ってるよね、そんなイメージです。
ドパミンというと、ドパミン自体が何かを促すというわけではなくて、ドパミンをよく使う神経細胞、神経系、神経と神経の伝達なので脳は、神経系は気力が出る、食欲が出る、攻撃的であるのが多かったりする、という感じです。
定型と非定型にまず分かれるんです、抗精神病薬というのは。
定型というのは昔ながらの薬で、非定型というのは新しい薬です。
単純にそう覚えてください。
定型の薬はほとんど使わないです。
入院中にちょっと激しい人に対して使ったりすることがあります。
定型でよく使うとするとコントミン、ヒルナミンでちょっと眠気を出したいから使う、点滴もあるからセレネース(一般名:ハロペリドール)を使う、他にはドグマチールですかね、よく皆さんが使うのは。
ドグマチールは内科でもよく使ってるので。
商品名がドグマチール、一般名だとスルピリド、少量だと抗うつ効果、多いと抗精神病薬として機能するという感じです。
幻覚妄想に効く、と。
胃薬的にも使う時があるんです。
何かストレスが溜まってるときって胃が荒れるじゃないですか。
ドパミンを抑えてあげることによって胃が荒れにくくなるというのがあったりします。
というのがあるので、胃もたれしてる人には使ったりするというのは、ちょっとしたイメージとして覚えてもらうといいかなと思います。
それが定型です。
ただ、定型というのは、定型のみならず精神科の薬で覚えててほしいのは古い薬ほど強力であり、そして副作用も多いということなんです。
定型の場合は強力だけど、副作用が出やすかったりします。例えばパーキンソン症状、手が震えたり、歯車様固縮、小刻み歩行、仮面様顔貌というんですけど、そういうパーキンソン症状だったり、アカシジア、足がムズムズする、ジスキネジア、ちょっとモゴモゴしてしまう、そういうものが起きやすいので、基本的は非定型を使うよ、新しいやつの方を使うよということになります。
新しいやつで非定型というと、SDAとMARTAとDPA(ドパミン・パーシャル・アゴニスト)、SDAがセロトニン・ドパミン・アンタゴニスト、セロトニンドパミン遮断薬と呼ばれるやつで、MARTAというのが色々なところに効くよ、と。
マルチのMARTAです。
MARTA、多元受容体作用抗精神病薬、通称MARTAと呼ばれんですけど、色々なところにくっつけようと、ドパミン・パーシャル・アゴニスト、ドパミンの部分的な作動薬と呼ばれるドパミン受容体部分作動薬と呼ばれるやつです。
こういうのに分かれます。
一個ずついくと、SDAと呼ばれるものは、例えばリスペリドン、ブロナンセリン、ルーラン、ラツーダなどがアレかなと思います。
SDAの特徴は、ドパミンを部分ピンポイントで抑えるようなイメージです。
ドパミンを抑えて、セロトニン系もちょっと抑えてあげるんです。
セロトニン系も抑えることによって、セロトニンはすごい大事なもののような気がするんですけど、セロトニンの中でも大事じゃないやつもあるんです、簡単に言えば。
そのセロトニン系のやつもブロックすることによって副作用が起きにくくなるということなんですけど。
セロトニン・ドーパミン・アンタゴニストかな。
アゴニストというのが作動薬で、アンタゴニストがブロックの薬です。
覚えなくていいですから。
そういうやつ、リスペリドンなどですね。
MARTAと呼ばれているものがクエチアピン、オランザピン、クロザリルと呼ばれるものです。
あとは最近だとシクレストかな。
アセナピン酸と呼ばれるやつで、色々なところにくっつくんです。
SDAだとセロトニンとドパミンのブロックだけど、MARTAと呼ばれるものは色々なところとくっつきます、簡単に言えば。
色々な受容体にくっつくので、効果がマイルドというか、色々効くみたいなイメージなんです。
副作用も出にくかったりする。
SDAに比べてパーキンソン症状やアカシジアが出にくいんだけど、今度は食欲を増す、糖尿病のリスクや脂質異常症、高脂血症のリスクが上がるというのが難点です。
でも幻覚妄想だけじゃなくてうつにも効いたりするというのもMARTAの特徴です。あと、DPA、ドパミン・パーシャル・アゴニストの方ですけど、これはエビリファイ。
最近だとブレクスピプラゾール、レキサルティですね、レキサルティがあります、と。
ブレクスピプラゾール、これもう全然出てこない…
医局にいたり、そういうことしてると、こういうカタカナを言いますけど、一人やってるとダメですね。
DPAはガッツリ抑えない感じなんです、SDAやMARTAに比べて。
だから副作用が出にくかったりするやつです。
でもアカシジアがちょっと出やすいかな。
患者さんを見ながら、うつが強かったらMARTAかな、幻覚妄想だなと思うと、SDAをがっつり使う、幻覚妄想だな、と。
ちょっと副作用を出したくないなというと、DPA、ドパミン・パーシャル・アゴニストを使ったりします。
エビリファイは日本でできた薬なので、アリピプラゾールが一般名ですね、何となく使ってあげたいというか。
SDAよりは副作用が少ないから使ってあげたいですけど、アカシジアが出やすかったり、ちょっと特殊で使いにくいところがあるので、患者さんを見ながら使うという感じです。これが抗精神病薬、と。️
◾️抗うつ薬
抗うつ薬は三環系抗うつ薬(TCA)と呼ばれるものと、四環系でSSRI、SNRI、NaSSA、S-RIMです。
副作用が少ないのがSSRIとS-RIMです。
SSRIとS-RIM。
副作用は古いやつほど多いと言ったんですけど、一番古いのが三環系のTCA。
ただNaSSAというのは最近できた薬の新しい部類なんだけれども、強力で副作用が多いという感じです。
三環系だとアナフラニールが有名です。
四環系だと睡眠薬代わりに使うことが多いという感じです。
よく使うのはミアンセリン(テトラミド)ですね、ミアンセリンをよく僕は使うかなという感じです。
皆さんがよく飲んでるのはSSRIだと思います、普通に。
SSRIでも新しいやつほど副作用が少ないです。
逆に古いやつは強力だけど副作用が多い例えばパキシル。
副作用が少ないとなるとレクサプロ、セルトラリン(エスシタロプラム)かなレクサプロは。
フルボキサミンマレイン酸を使ったりするかな、と。
強迫性障害で使いますからね。
SSRIはセロトニンを増やす薬、セロトニン再取り込み阻害薬で、SNRIはセロトニンとノルアドレナリンの再取り込み阻害薬。
SSRIはセロトニンを増やしてあげる薬です。
セロトニンを増やしてあげることによって、気分の安定性を促す、脳の柔軟性を云々という感じで、セロトニンに比べてノルアドレナリン、ちょっとやる気の出るやつ、ノルアドレナリン、やる気の出る感じの神経回路が多いんですけど、そこも増やしてあげるSNRIもあります。
デュロキセチン、ベンラファキシン、ミルナシプランなどがあります。
SNRIは痛み止めにもなったりするので、よく整形外科でも出されます。
あとNaSSAかな。
ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬と呼ばれるやつで、ややこしいね、NaSSAと呼ばれるのがあって、α2受容体を遮断してセロトニンとノルアドレナリンの放出を促進するというやつですけど。
眠気も出ますね。新しいものだと、セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体モジュレーターと呼ばれるS-RIM、ボルチオキセチンというやつですけど。
トリンテリックスというやつで商品名は、武田で出されてるやつです。
副作用が比較的少ないということになっています。
抗うつ薬SSRIを使ったりします。
僕はセルトラリンをよく使ってます。
うつ病以外にも月経前気分不快症にも使ったりしますし、抗うつ薬を使うことが増えたなという感じがします。
2、3年前よりもうつ病という概念が広くなってきた感じがして、何となくそれに合わせて抗うつ薬を使うことも増えたなという感じがします。
不安障害にもやはり抗うつ薬をしっかり使うという形で、逆にベンゾを使わなくなってきたので、ベンゾなどの抗不安薬は極力減らそうという感じになったので2年前よりもベンゾは減ったし、抗うつ薬を使うことが増えました。
特にSSRIは増えたなという感じがしますけど、皆さんはどうでしょうか?
皆さんの先生は?
ちょっとコメントください。
益田も色々勉強はしてますけど、何せ一人で開業医としてやってるから、間違った医療をしないか心配です。
他の先生もそうかなと思います。
松崎先生もそんな感じのこと言ってました。️
◾️気分安定薬
あとは気分安定薬ですね、躁うつ病に使います。
Li(リチウム)、VPA(バルプロ酸)、LIG(ラモトリギン)ですね。
カルバマゼピンも使ったりするんですけど、古い薬なのであまり使わないです。
てんかんの薬も精神科でよく使ったりします。
てんかんは精神科や小児科、脳外科、脳神経内科で診たりして、複数の科をまたがって、どこの科で診るかというのは議論が分かれたりするところなんですけど、てんかん専門医、精神科でのてんかん専門医は減ってきています。
でもてんかんも一応診たりします。
ただ僕もてんかんの薬を出したり、てんかんの患者さんのフォローアップをしてますけど、開業医なので脳波を検査する場所もないので、何となくDo処方だったり。
症状が重くなったり調整がしにくかった時は紹介してることが多い感じです。
躁うつ病に使う薬です。
️◾️ベンゾ系
あとはベンゾ系ですね。
睡眠薬と抗不安薬がある、と。
睡眠薬の副作用は抗不安作用、ボーッとしてしまう、抗不安薬の副作用は眠気だったりするので、効果と副作用が逆の関係になっているというのが睡眠薬と抗不安薬の面白いところかなと思います。
作用時間が長いものと短いもので分けたりします。
睡眠薬の方は最近はベンゾ系とは関係ない新薬系というのが出たんです。
基本的には新薬の方が依存性が少ないので、そっちを使いましょうということになっています。
メラトニン作動薬のロゼレム(ラメルテオン)、オレキシン受容体のレンボレキサント、商品名はデエビゴ、あとスボレキサント、商品名はベルソムラ、この3種類を使いましょうということになってます。
特に良くないのはデパスです。
デパスは効果が強くて依存性が高いのでやめていって、できるだけ睡眠薬を新薬系にしていきましょうという流れなんですけど、やはり新薬系は、朝、眠気が残ったり、悪夢を見るということが多くて、やはり抗不安作用のある睡眠薬ということで、レンドルミンやマイスリー、マイスリーは一応非ベンゾ系ということになってますけど、ほとんどベンゾジアゼピンの仲間ですね、を使うことが多いですけど、また時代の流れでどうなるかわからないですけど、基本的には新薬のデエビゴやベルソムラを使いましょうということになってます。
️◾️その他
あとはその他です。
認知症の薬、ADHDの薬でコンサータ、ストラテラ、インチュニブ、断酒薬、漢方を使うということです。
最近のトピックとしては2022年から遅発性ジスキネジアの薬としてバルベナジンというのが新発売されたのがここ最近のトピックかなと思います。
基本的にはここの薬を組み合わせて使うということです。
️◾️どの薬が一番いいか
じゃあどういう薬を使うべきですか、どの薬が一番いいですか、と気になるじゃないですか。
これはもう出てるんですよ。
RCTとメタ解析によってわかるんです。
つまり、Aという薬とBという薬があります。
これをランダムに同じような患者さんに分けて出すんです。
そうした結果、統計的にAの薬の方が効果も強いし、副作用も少なかったというのがわかるんです。
例えば100人に渡して、Aの薬を飲んだ人が60人治った、Bの薬を飲んだ人は30人が良くなった時には、Aの薬が良く効くとわかるじゃないですか。
そういうランダムでやるのをRCTと言うんですけど、これでどの薬がどの薬より効くかというのが比較実験されてわかってるんです。
今度はAとBで統計的に臨床実験をして優劣がついたよ、ある実験ではBとCで臨床実験したよ、ある試験ではBとDという薬で分けたよ、とそういう色々な研究結果をバーっと集めて、数学の賢い人がバッバッバッと計算しまくって、全体のA、B、C、D、Eのランキングをつけたというものがメタ解析と呼ばれるものです。
RCTとメタ解析でどの研究が最も確からしくていいよね、精度高いよね、ということをめちゃくちゃ研究しまくってガイドラインが出来上がっています。
こういうのを踏まえてガイドラインができているので、それは日、米、カナダ、ヨーロッパ、色々な国ごとにできてますけど、そういうのを見ながら、どれから行こうかな、という形でやったりしています。
番付通りやることが基本なんですけど、例えば、ADHDの薬はコンサータ、ストラテラ、インチュニブしかないので、どれから行きますかというときに、とにかく3つしかないから、それぞれ一回試してみましょうかみたいなこともあるのかなという気がします。
結果だけ見て、じゃあ来週考えてきてくださいというのもアレなので、まあとにかく使ってみましょうかと言ったりもします。
️◾️離脱症状
あとは急に薬やめていいんですか?という話ですけど、急に止めると良くないんです。
これを離脱症状と言います。
毎晩お酒飲んでいる人がお酒を飲まなくなると夜眠れない、二日酔いの時に妙にイライラする、これが離脱症状で、薬の効果があったところ、急になくなると調子が悪くなったりするんです。
こういうのを離脱症状って言うんですけど。
だから薬を止めるときは少しずつ減らしていかなければいけないし、医者と調整しながらやりましょうよということです。
特にベンゾ系は離脱症状が強かったり、抗うつ薬も離脱症状が出やすかったりするので、大事ですね。
️◾️入院のメリット
入院のメリットって何ですか?と聞かれますけど、色々あるんです。
自殺予防、話し相手がいる、監視してくれるなど色々あるし、自由が減るのもあるんだけど、薬をちょこちょこ調整できるというのが入院のメリットなので、まあいいのかなと。
医師が勧めた場合は、入院してちょこちょこ薬を変えてあげるというのもいいのはいいんですよということを言います。
️◾️サプリメント、ホルモン剤
あとはサプリメントやホルモン剤。
最近だとスポーツ選手のドーピング関係のメンタルへの影響はどうですか?とよく聞かれますけど、難しいですね。
色々な効果は調べられてるかもしれないけど、副作用の問題があったりするし。
国が認めたものじゃないことは僕らも知らないことが多いので、効くよと言ったりする人もいますけど、基本的に僕は勧めないです。
効果はあるかもしれないけど、それが正しく作られているかどうかわからないことがあるんです。
薬の効果が本当にあるのかないのかという問題、サプリメントもホルモン剤もちゃんとあるのか、と。
その薬の薬効、副作用の問題はあるのかないのか。
じゃあ薬は大丈夫ですよ。
理論通り作れば大丈夫だけど、ちゃんと製造してくれるのか、ちゃんとその説明書通りに製造してくれるんですか、と。
その工場はモラルがありますか?
儲けるために最初に社長が来てるときはちゃんと丁寧に作るけれども、社長がいないところでは適当に作ってませんか?
そういう問題もあるね。
あとは管理の問題、作りたては安全なんだけど、作った後の配送の過程で問題があるよ、海外から輸入する過程でグチャグチャになってしまう、他の薬と混ざってしまうとか、そういうのもあったりするんです。
だから本当に大丈夫か?ちゃんと作ってるか?ちゃんと運送してるか?
ここら辺のところまで踏まえると安全だと立証するのはムズイので、なかなか他のものを試してみることは医者目線からは言いにくいのはあります。
小林製薬の紅麹の問題も、色々事故が起きましたけど、紅麹自体の効果もちょっと怪しいなと僕は思うんですけど、今回はそれは関係なかったということになってますね。
問題があったのはカビが混ざっていたということなので、製造の問題だったということです。
製造の問題だったということなので、ああいう大手の企業でも製造にやはり問題が起きたりするので、薬は難しいんですよ。
だから先発品がいいんですという患者さんもいるんだけれども、とは言ってもね、やはりジェネリックを使っていこうというのが国の方針だし、成分自体は変わらないので、輸送過程もそんなに大きく変わらないと思うので、製造過程の問題はやはり信じるしかないというところもあるので。
と言っても時々事故があるから何とも言えないですけど。
でもジェネリックじゃなくても事故があったりしますから。
こういう話もありますね、ということかなと思います。
薬はだいたい話そうとするとこんな感じですね。
この薬はこうなのか、どういう効果なのか、は別の動画を撮っているので、そっちを見てもらえたらなと思います。
今回はざっくり薬のことを知ってもらいたかったので、ここら辺は全体的に見たらこんな感じなんだなということを理解してもらいたいので、全体的なお話をしたという感じです。
もし今回聞いてみて、ここ知りたい、もっと細かく知りたい、ということがあれば、他のものを調べてもらってもいいし、動画を見てもらってもいいし、アレかなと思います。
薬の作用機序をもしまた動画で解説してほしいということであれば、撮りますので、コメントをいただけたらいいかなと思います。
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