
人間の行動をすべて病気のせいにするのはいかがなものか
今日は、人間の行動をすべて病気のせいにするのはいかがなものか、というテーマで、精神科の闇というか、精神科医が何でもかんでも病気のせいにする、何でもかんでもこの人がこうなのは病気なんだと言う、この病気のこの特徴なんだ、と言うことに関する説明をします。
そもそも精神医学とはそういうものなんだ、僕、毎回言うんですけど、これはなかなか理解されにくいので、どういう現象なのか、精神医学とは何なのかということを解説します。
この精神医学というのが、そもそもめちゃくちゃ何なのかよくわからないんですよ。
人類にとっても精神医学が何をしているのかがよくわからないんです。
だから哲学の対象なんです、実は。
精神医学というのは科学哲学の中でよく議論に上がるものなんです。
精神医学って何?
何をしているんだ?
僕らは何となくやっているけれども、それっぽく何かやってるけど、そもそもこれ、何してんの?という風な研究対象なんです。
◾️よくわからないなりにもがいている
人間は昔からよくわからないとき、人類は文字が使えない時から生きてきていて、何かよくわからないまま複雑なことをだんだんやっていって、そしてどんどん複雑なことができるようになってきている動物なんです。
自分たちが何をしているのかもわからないままやっていることがめちゃくちゃ多いんです。
こうしたら人は治っていくだろう、何だかよくわからないけど、こうした方が社会にとっていいだろう、よくわからないけど、今はこっちの方がマシだろうという形で、どんどん継ぎ接ぎで色々なものを付け足してきた結果、今の社会ができているんです。
そのよくわからないものの中に僕らは生まれたときに放り込まれて、よくわからないなりにもがきながら、この社会の中でどうやって生きたら良いんだろうということを理解して、そして大人になったら、その社会に対してちょっと置土産を残す、複雑な構造のウチの一部を作って残して寿命を終えてどこかへ行ってしまうんです。
そうすると、次の世代は誰かが作ったちょっとよくわからない凸凹があった状態の世界で過ごして、この凸凹があるおかげで何か生きやすいみたいだけど、そもそもこれ何?というところからスタートして、これをわかる人もいれば、わからないまま人生は終わるんです。
こういうもんなんです。
そもそも人類が蓄えてきた知識、社会構造、色々なものがあって、生まれたときにはここにいて、だんだんこうやって大きくなっていく。
だけど全てを網羅していくことはできず、今度は専門を決めてこうやって学んでいくんです。
人類のギリギリのところまで到達するんです。
ここに対してちょっと足す、博士論文を書いたりしていて、他の分野のこともちょっとずつ学びながら、ここを広げて死亡するというのが、これで最後にウッて言って尽きると亡くなる。
そうすると、次の世代は、次の人は、このちょっとした状態からスタートするということなんです、次の世代は。
そうこうしている時に、だんだんこの円がでかくなっているというのが人類がやってることなんです。
これが一つの世界観というか、科学の世界観になったりします。
ちなみに益田が知っているということです。
益田がこうやってるということは精神医学とこうと。
で、益田のここは何かというと、精神科医YouTuberであるということです、
ここが。
僕は論文を書いたり研究してるわけじゃないけれども、精神科医YouTuberであるというのが、人類にとって必要な知識かどうかわからないですよ、僕がやってる今のフロンティアのところなんです。
そこでの営みだったり、学んできたこと、視聴者さんとのやりとり、人類にとっての未開拓ゾーンなんです。
そこに僕が今到達してるんです。
これをもっと研究していく。
これを効率化していけば、イノベーションが起きてこの出っ張りが、もしかしたら多くの人を救えるかもしれないですよね。
だから、これをどうやったら大きくなっていくかということをやってる、と。
これが科学者ということなんです、哲学者でもいいんだけど。
大人とは何か?と言ったときの一つの定義はこのここなんです。
ここを広げていけるかどうかというのが大人たるものなんです。
ここに到達する前は、広げられていないうちはまだ学生というか、そういうことなんです。
はい。
ということです。
◾️科学哲学
精神医学のゾーンというのもあって。
あまりにも広い分野なので、ここに到達しないまま僕らは一人前になったり、ここの出っ張りのこの全貌を知らないまま終わってしまうことも多いんです。
さっきの図でいくと、真ん中にいて、ここでしょう。
一般常識がわかって、益田が精神医学をこうやっている。
で、精神医学YouTuberというところだけがフロンティアですね。
日本で精神科医YouTuberをしてるというのが人類にとってのフロンティアなところに僕がいる、と。
ただ、精神医学をが扱うところというのは、例えば他の研究、脳神経科学など色々あるわけです。
臨床のことはできるけど、他のフロンティアのところもいっぱい研究しているわけです。
松本俊彦先生がアルコールのことをやってる、依存症やってる、松崎先生が教育のことをやっている、ここのフロンティアの部分ももちろんあって、でもこっちのことがわからない、ここの全貌というのを人類は一人の力では見られないんですけど、でもここは、実は何してたの?というのがわからない。
科学とは実は何をしてたの?ということがわからなくて、それを研究する人たちが科学哲学と言われる哲学者の人たちなんです。
結構面白くて。
僕も、ああ、なるほどな、精神科医ってこんなことやってるんだな、ということを、そういう人たちから改めて教わるということあります。
もちろん、こういう科学哲学以外でも、文化人類学、社会学でもそうなんですけど、でも実際に自分たちがやってることが何かわからなかったりするので、そこら辺を広く捉えたりしてくれてるのがそういう人たちなんです。
人文系の人たちということです。
彼ら曰く、何なの?ということです。
彼ら曰く、僕らは何しているのか?
何で精神科医は全ての人間の行動を病気のせいにしてるのか?
ということを彼らは考えて教えてくれているんですけど、その話をまずしましょうか。
しようかなと思います。
あまり専門家の名前を出したり、本当に専門的な話はしません。
だから結構間違いもあります。
ただ、わかりやすくするために、ざっくり答えます。
もし本当に詳しく知りたい方、もっと知りたい方はウィキやAIを使ったりして概略を掴んでもらって、きちんと科学哲学の本を読むのがいいと思います。️
◾️働いている人・働いていない人
フーコーという人がいるんですけど、そもそも人間の中で、人間がいて、0歳から100歳までいて、人間は労働するものだと言ったんです。
子どもと老人だけ労働から免れていると言ったんです。
ここのボリュームゾーンは、全ての人は労働をしている、と。
労働すべきであるものだと最初に言ったんです。
でも実際世の中を見てみると、働いてる人と働いてない人がいるよね、と。
そして人類は、特に国家というのは、社会というのは、この働いていない人を犯罪者と病人に分けたと言ったんです。
犯罪者と病人・障害者に分けたと。
そういうことをしているよということを言いました。
ここで言う働く、労働というのは、例えば家事などのお金を生まない労働もあれば、資産管理という形で一見遊んでいるばかりのいるようなもの、お金持ちの人が遊んでばかりするようなことも労働だと言ったし、お金持ちの人が生きている、貴族たちが子どもを作る、その貴族を全うしてるのも広い意味での労働だという風に捉えたということなんですけど、こういう風に言ったんです。
でもある時に犯罪者扱いされる。
そういうことが起きてんじゃないかとフーコーは言ったということです。
️◾️スペクトラムの概念
精神医学というのは、この問題行動をしている人たち、特に働いてない、生きづらさを覚えている人たち、ここの働いている人の一部に対して、精神医学というのはこの全体を、ここにいる人たちを研究対象にしたんです。
分類の対象にしたんです。
例えばうつ病、躁うつ病、統合失調症とか。
色々あって最後の方は厳しくなるんです。
分類しにくい人たちが出てくると、今度は変わった人たちをパーソナリティ症、人格障害、そしてもう一個が最近だと発達障害、神経発達症、知的障害、IQの問題だろうと。特にパーソナリティ症や発達症というのは、スペクトラムの概念だと最近は言い出したわけです。
スペクトラムということはもう全員含まれるということですね、程度の差だから。
つまりスペクトラムであるということは、その診断から免れることはできないということなんです。
例えば、身長だとすると、男の人は171cmが平均ですけど、180cm以上を高い人と言ったら、スペクトラムの概念だと平均よりは高く180cmよりは低い人たちはやや高い、ということになります。
だけど、ここにいる背が低い人たちは高い人からかなり遠い人ということになって、スペクトラムだとこの概念に含まれちゃうんですよ。
難しいね、この言い方は。
でも、パーソナリティ症や神経発達症、スペクトラムと言うと引っかかるようになってしまうんです。
最終的にはその他というのを設けているんですよ、精神医学は。
特定不能の何か、その文化による何か。
こういう何かに分類するという、こういうのをMECEと言うんですけど、漏れなく、とビジネス用語で言うんですけど、そもそも精神医学というのは、ここら辺の人たちを全てMECEで分類しましょうという学問だし、考え方なんです。
なので僕がYouTubeで喋るときには、このMECEの中に、ここら辺にいる人は全部この中のどこかに含めなければいけないので、そういう風に言ってるんです。例えば、コンビニの新商品があります、と。
コンビニで、例えば店長がフランチャイズの本部から、来月からハンカチを売りなさい、と指令が来ました、と。
その店長のコンビニは小さいんです。
どこにハンカチを置こうかと悩むんです。
衣類コーナーもないし。
だからティッシュを売ってるところにハンカチを置こうかなと思うわけです、おにぎりコーナーとかじゃなくて。
おにぎりコーナーに置いたら変じゃないですか、ハンカチとか。
だからそこに置いておく。
確かに違和感があるんだよね、ティッシュの下にハンカチを置いてるのは。
何かよくわからない、よくわからないじゃないですか。
正しい分類という感じがしないじゃないですか。
だけど、どこかに当てはめなければいけないという感じなんです。
こういうことをしているんですよ。
どこかには置かなければいけない。
それが精神医学の一つの在り方だし、全て病気のせいにしているということなんです。
これは確かに批判のポイントがいくつかあるんです。
こういうことを行ってるんじゃないかということを、社会学者の人たち、科学哲学の人は解明したというか、今やっている精神医学の現象を捉えたし、実際そういう風に僕らは動いているなということが後付けのようにわかっていくんです。
なぜこの音楽は心地が良いのかというのというのを音楽理論家が説明したように、過去の医大な哲学者や社会学者の人たちがこういう現象をこういう風に説明したんです。
だから僕らはこういうことをしてるということなんです。
この通りやらないと、ちゃんと精神医学をやってないということになるんです。
難しいね。
精神医学をちゃんとやるということは何だか変なんだけれども、でもこの理屈で言うと当てはまっているということになるんだよね。
精神医学で説明しないというのは、ハンカチを本部から売れと言われたのにコンビニの棚に置かないということと似てるんですよ、診断しないというのは。
そうすると、その人はちゃんと店長として大丈夫?
店長なの?
ということになるので、お客さんのことを考えたら、ハンカチはここに置かない方がいいだろうと言うかもしれないけれども、やはりそれは店長として失格なんです。
難しいね。
フランチャイズのコンビニの店長としては、ということになる。
これ、説明が上手くできたかどうかわからない。
だからどこかに入るということなんですよね。
いくつかポイントがあるんです。
◾️分類法は正しいのか?
まず、そもそもこの分類法で正しいのか。
これは常にあるんだよね。
コンビニの棚にハンカチをどこに置くかということがしっくりくるところがないわけです。
でもスーパーでめちゃくちゃ広いところ、ホームセンターを併設しているところだと、しっくりくるところへ置くことは可能かもしれないけど、そうするとやはり広すぎて不便だったり、そんなに数を作れなかったりするんです。
だから人間が診断をして、人間の脳みそで、僕らの脳みそで扱える範囲の分類方法で、この複雑な現象をしっかり分類できるわけがそもそもないんだけど、できるだけ正しく分類したいなと思ったのが精神医学だと。
だからそもそも違和感があるというか、ムリゲーのことをやってるんだよね、というのがまず一個。
で、結局その分類方法や診断のあり方が時代によって変わったり、文化によって変わって、人によって変わったり、合併症の考え方、新しい発見もあったりするので、これをスペクトラムみたいな考え方も起きたりするので、色々動きながら、力動的にやりながら、ぐにゃぐにゃっと動きながら、分類のやり方が変わってるという感じなんです。
イメージ湧きますかね?
精神科医というのは、何か問題があったときにどこかに分類しているよ、と。
結局病名を使うんだよ、と。
そして恐ろしいことに、もう一個言うと、確かに人間は型通りの動きしかしてないこともわかっているんです。
人間というのはすごく様々な可能性があって、色々な妄想、色々な落ち込み方をしそうなんだけれども、実際臨床をしていると、患者さんは違う生い立ち、違う背景でありながら、同じような妄想を抱いたり、同じような反応をしたり、同じような苦しみ方をするんです。
これがまたややこしいんですよ。
だけど、そうだから分類できてしまう。
でも、もう一個あるのは、そういったときに、確かに人間は動物だから、同じような病気になって同じようなことをする可能性が高いし、そもそも病気ってそういうものじゃないですか。
胃がんだったら同じように胃が痛む、胃に異物があるということだし、肺炎だと同じように熱が出るわけで、精神疾患だからといって人によって違うような症状が出たらおかしいわけで、病気というのはそもそもそうなんです。️
◾️ラベリングしているのでは
でももう一個あるのはラベリングしてるんじゃないかというのも一つあるわけがあるんです、また。
ラベルを貼っているから同じように見えるんじゃないの?
そしてラベルを貼られてるから、その患者さんたちは自然とそういう行動をしてるんじゃないの?
という批判もあるわけです。
例えば警察官だ、医者だ、自衛官だというと、それっぽい行動をしてしまうんです、人間というのはついつい。
僕もしてました、自衛官のときは。
今は精神科医でかつYouTuberだから、こんなヘラヘラした間抜けな感じですけど、でも自衛隊の時はピシッとしてました。
刈り上げて、こうピシッピシッとやってました。
下手そうですけど。
恥ずかしい。
やってました。
でもこのラベルを貼っているからそうしているかもしれないし、ラベルを貼られてるからそのようにしか見えないこともあるんです。
トンカチを持ったら全て釘に見えるみたいな、そういう言葉があるように、同じような問題に見えてしまうラベリングの問題もあるというのがあります。
ラベルを貼るという問題もあれば、今度はラベルを誰が貼るの?
この問題もあるんだよね。
ラベリングを誰がするの?
それは同じ人間がやっていいものなの?
神様以外できないんじゃないの?
ここでいう神様というのは別に本当の神様、いやややこしいんですけど、神様というと、でも人間よりももっと知的、超知能生命体みたいな知能体みたいなものがやらないといけないんじゃないの?
同じ人間同士でできるものですか?
という問題もあるし。
それは権力の押し付けなんじゃないの?
国家がやるということは権力の押し付けなんじゃないの?
という批判もある。
医者という権威がやっている、やりすぎなんじゃないかという問題もあるでしょう。
押し付けられたくないじゃないですか。
ラベルを貼られたくないですよね。
僕も嫌ですよ。
お前バカだなと貼られましたよ、よく。
自衛隊時代も貼られたし、劣等生を貼られてきたのでわかるんですけど、でもこういう問題もあります。️
◾️どこまでが労働?
あとは押し付けの問題もあるが、そもそも働いていないってそんなわかるもんなの?
誰がなんで働いていないとか何が正常なの?
何が異常なの?
なんでここで分類できるの?
ということもあるわけですよね。
どうして正常と異常ってわかるの?
例えばここの辺で、労働してない人を異常だという風に国家が決めつけたみたいな言い方をフーコーはしてるんです。
老人と子ども以外で働いてない人たちは異常なんだという形に国家はしたんだとフーコーは批判してるんですけど。
ちょっと違うんですけど、正確に言うと。
わかりやすく言うとそうなるの。
この問題もあるわけです。
じゃあ労働ってどこまでが労働なの?
ペットの世話は労働に入んないんですか?
そこもやはり悩むポイントというか、難しいポイントなんです。
何をもって労働とするのか、何をもって異常とするのか。
本当に労働という形だけで正常と異常を分けていいのかと、こういう批判もあるわけです。
働いてる人の中にもやはり病気の人はいるわけで、精神疾患の人たちもいるから。
じゃあ何で?じゃあそれは何なの?ということも問題となってる、と。
️◾️よくわからないけどやっている
色々な角度から見ていくと、何なの、ということが多いんです。
多いんだけど、結局それは結論、よくわからないのよ。
よくわからないことを僕らはやってるんです。
科学というのはそういうもの、社会とはそういうものなんです。
よくわからないけどやってる。
僕も医師になって勉強していけば、医師になれば、精神科医として一人前になれば世の中のことをわかるのかな、少なくとも心のことはわかるのかな、人間のことはわかるのかな、と思ってましたし、なりたかったんです。
だからこそ精神科医になりたかったんですよ。
その知識に到達したかったから。
でも実際僕がこうなって、一人前になって、そして今や、偉そうな言い方しますけど、本当に精神科医YouTuberで日本で一番有名で。
一番、一番ですよ、僕なんて。
こう言ったら諸先輩方に笑われるかもしれないけど。
でも若い人たちや知らない人たちから見たら、僕はある種スターに見えると思うんです。
少なくとも僕は高校生の時に精神科医に憧れてたり、羨ましいと思ってましたから。
その時の僕が見たら、今の僕はスターだと思うんです。
だから何を知ってるんだ、色々なことを知っているな、さっき言った人類の知識の先にいるんだと思って憧れるんだけれども、でもその僕ですら、僕なんてまだ全然わかってないのよね、こういうことって。
そういうものなの。
だけどやってるという感じです。️
◾️日々悩みながらでも
日々悩みながら一番正しいだろうことをやっているし、精神科医として振る舞って、でも皆さんが不思議に思ったこと、疑問に思うことはよくわかるし、これは結局哲学の対象にもなってるぐらい難しい問題なんです。
そういう話です。
例えば、虐待を受けていて、うつになってる人は虐待のせいで落ち込んでいるからそれを病気と呼んでいいんですか、交通事故に遭った後に身体にダメージを負っている、ひどい疲労状態だ、心身ともにダメージを受けている、この時のうつ状態を病気と言っていいんですか、と思いますよね?
でも病気として考えるんです、精神医学というのは。
病気の分類の中に入ってるんです。
身体疾患による外傷性のうつ病、虐待によるうつ、PTSDないしはその併発したうつ病、職場のストレス、急激なストレスによって一時的にうつ状態になってるもの、これはうつ病じゃなくて適応障害、病名がついているわけです。
そういうものなんだよね。
この人は何かミスが多いです、これは甘えてるんですか?
いや、ミスが多くて、こういう生い立ちだったら発達障害、ADHDとか。
でもADHDの診断を満たさない場合は、ADHDのグレーゾーン、ADHDを疑う、そういう形で病気の分類の中に含まれちゃうということなんです。
ややこしいね。
でもこの形でいいのかというのは、本当にこういう考え方でいいのかというのはすごく議論の余地があるし、おそらくダメだろうということも精神科医はわかっている。
つまり、もうちょっとパラメータとして考えなければいけないだろうなという風なことはもうわかってるんです。
ドラクエなどでゲームのキャラクターを作るみたいに、HPはいくつ、俊敏さはいくつ、力はいくつ、素早さはいくつ、みたいな感じでキャラメイクしていくじゃないですか。
そして様々なパターンを作るように、この限られた中でカテゴライズしていく、あとは合併症だ、というと、やはり重複したり混乱を生みやすいので、パラメータ的に考えた方がいいんだろうという考え方も生まれてるんです。
でも今度はパラメータ的に考えると、僕らが診断するときに脳みそが追いつかないのよね。
オーダーメイドの服屋さんみたいなもので、毎回毎回オーダーメイドで作ればいいんだけど、そもそも在庫を揃えてなければいけないわけです。
ほとんどの服屋さんは事前に用意しておかなければいけない。
オーダーメイドの本当の医療をやってたら、治療だけじゃなくて研究も進まないんです、今度は。
同じような人を集めて臨床実験、臨床研究をしたり、臨床研究のみの基礎研究もしたりするんだけど、一人一人違うよ、と言い出したらそういう研究も進まなくなってしまうので。
だからこのパラメータとカテゴリーの争いを続けながら、何となく今の場所に落ち着いてるというのが精神医学の考え方なんです。
いやー、これ、めっちゃムズイんですよ。
患者さんによく聞かれて説明しようと思うんですけど、これね、5分や10分で診察時間の中で説明することは難しくて、いつも何となく説明して、詳しくは科学哲学ですね、と言うんですけど。
そうすると患者さんは大体、こいつヤブ医者なんじゃないか、という顔で見ますけど、そうじゃないんだよね。
難しいんですよ。
哲学的な話になってしまうので。
そういうことなんです。
と、いうことです。
一人一人を見ていくということは、パラメータで考えていくということでもあるし、診断をしないということはそういう風にも考えられるんだけど、それさえも基本的にはパラメータという形でこの世界でラベリングしていこうという話でもあるので、やはりどこまでいってもそういうものなんだということです。
ということで、人間の行動の全てを病気のせいにするのはどうなのか、そういう話なんですけど、今回は難しい話なので、難しいことというのは、人間は生活しているけど、いつも当たり前のことをやってるけれども、実はそれは考えてみるとよくわからない哲学的な問題が裏にはあるんだなということ、そういうのをわかってもらえたらいいかなと思います。
️◾️本日の宿題
本日の宿題は、何かやってください。
どれでもというか。
この分類方法とはどういうことなのか、精神医学の分類方法について考えたり、意見があったり、見る?とか、ラベリングというもの、それを押し付けていいのかいけないのか、でもそれは必要なのか必要悪なのか、じゃあ誰がそれを担うのか、という問題、あと正常異常の話、どこまでを対象とするのか、覚悟の対象とするのか、究極的には全部を精神医学の対象にするとも言えるわけで、そういう話を皆さんしてもらえたらなと思います。
1個、2個、3個、4個かな。
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