棒針編み:普通の編み図から完全トップダウンでベストを編む方法について考える2
襟ぐりもすべてトップダウンで編む方法について、年末ほぼ最後の記事になると思います。
私の完全備忘録記事です。わかりにくい部分が多いとは思いますが、参考になれば。
前回の記事と並行して読んでください。↓
1編み図を見る
ここは、前回と全く同じ。
オパール毛糸と太さの中細&同じゲージです。私は編み癖が強いので3mmの輪針で編んでいましたが、先日編みなおしたら2.5mm針で同じゲージなったので、今回は2.5mmの輪針で編んでいきます。今回は輪針を最低2本は用意してください。
トップダウンなので、ゴム編み部分で針の太さは落としません。
ここから、ほぼとじはぎなしで作るベストを考えていきます。
2.1 肩から編んでいく
上は図1の前身頃です。作り目は『judy's magic cast on』で作ります。袖のゴム編みと、襟も一緒に編んでいくので、(肩の23目+1目+ゴム編み10目+1)×2=35x2で作り目します。
この作り目のもう片方は後ろ身頃なので、糸またはほつれ止めで休ませておいてください。
左前身頃(図1右)から編み始めますが、その前に、襟ぐりの作り目をしま
す。編み始める方向に、一目ゴム編みの作り目を、別糸で10目作ります。
ゴム編みの作り目、作り方↓
ここから先は、前回と作り方が同じです。
ですが、今回は身頃1枚だけ先に編んで、もう一枚は後ろ身頃の後にしてください。
襟ぐりは増目がゆったりしているので、楽だと思います。ゴム編みと平編みの間で増目してください。
ここで、そのまま6段編みます。そして、次の段からを1段目と数えて、88段まで編み図の上から読んで編んでいくだけです。※私は、最初の作り目を1段目として数えていません。
袖ぐりは66段目以降から増やし目があります。これは、ゴム編みした11目以降に、均等になるように増やし目してください。2-2-2は、2段で2目増やすということなので、私は行き(表)に端で1目増やして、帰り(裏)にまた端で1目増やしています。これで、左前身頃は完成なので一旦目を休ませて、右前身頃を作ります。このとき、左前身頃と同じことを逆にして編みます。88段編めたら、左右を繋げます。2-3-1も適当な端に増やして、90段まで編みます。
2.2 後ろ身頃を編む
片方の前身頃が出来たら、後ろ身頃を編みます。
左右前身頃を編んだ時に既に6段編んでいるので、左右の肩の間に編み出し糸を使うか、巻き増し目でもいいので、54目作ります。なので、左肩→衿ぐり54目→右肩の状態になったら編み図に従って90段目(+前身頃の6段)まで編みます。
割り出しの袖ぐりは、必ず6段を入れた状態から編んでください。
後ろ身頃を編む時、襟ぐりは編まず、袖ぐりのゴム編みだけしてください。
後ろの襟ぐりは、巻き増し目で作ることをおすすめします。も一方の肩は、別糸で作る作り目で目を作ってください。
Judy's magic cast onを使って肩の作り目をしたい場合は、別にもう一本共糸を用意して作ってください。糸を切るのを避けたい人は、作り目をする際に糸を2本持つので、上を別糸、下を共糸にして作り目してください。
後ろ身頃が完成したら、襟を作っていきます。
2.3 襟を作る
作り方を箇条書きにします。
1:後ろ身頃の襟ぐりの目を共糸を使って、1段一目、後ろ襟ぐりは1目1目で拾う。
2:後ろ身頃の目を拾ったら、前身頃で作った別糸を外して、針にかけます。
3:外した別糸はゴム編み部分なので、一目一目拾った後ろ身頃の目を1段ごとに2目一度しながら編んでいく。
↑の動画&記事と同じ作り方ですが、ダブル編みではないので、毎段2目一度することを忘れないでください。もしくは、2段で3目一度してください。
4:拾った目を編み終えたら、最終的にまだ編んでいない前身頃の
袖のゴム編み+平編み+襟のゴム編みだけになるので、そのまま前身頃を編み始めてください。
91段目から、前身頃と繋げます。
前身頃は、2-4-1(6目)伏せ、後ろ身頃は2-3-1(5目)伏せですが、ゴム編みで目がすでに20目以上増えているので増やさずそのまま繋げてください。ニットの数目は誤差くらいに考えます。
左右の襟についてですが、そのまま繋げて編んでいってもいいと思いますが、そうすると22目は増えてしまいます。私は10目くらい増えるのは誤差くらいに考えていますが、22目は多すぎるので、減らします。
減らし方は、ゴム編みとゴム編みを重ねて2目一度していくだけです。
ただ、左右のゴム編みを重ねるのは、左1目、右10目の部分を重ねていくということなので、ちょっとやりづらいと思いますが、段数マーカーで目を落とさないようにしながら目を重ねてください。これで22目から11目までは減らせます。この時着物襟になるので、右前にするか、左前にするかは自由だと思います。(一応、女性物は右が上)
その後は、ぐるぐる輪針を使って124段編んで、裾のゴム編みをしたら伸びる伏せ止めか1目ゴム編み止めをします。もともとのゴム編み部分と巻き増し目したところはゴム編みにして、10段か16段ほど編んだらすべてをメリヤス編みに切りかえます。
そして、トップダウンベストの完成です。
さいごに
ベストは襟が難しいですが、セーターやカーディガンよりも早く仕上がりますし、糸玉も少なくて済みます。トップダウンでも、編みこみの要領を使えば、襟と袖を別糸で作ることも可能です。
最近はシャツも自分で縫っているので、お気に入り生地の袖まで見て欲しいという思いがあり、ベストを着ています。
説明が不十分な部分も多々あると思いますが、気に入った編み図をトップダウンにしてぜひ編んでみてください。(ただし、アラン編み&編み込みなしに限る)
コートの型紙を作っている途中なのですが、表と裏生地とバックルを用意するのに手間取っていました。
1m1280円と580円の混紡ウールコート地を買ってきました。1280円は高すぎて失敗が怖いので、100円の生地でトレンチコートからコート作りの挑戦をしようと思います。
結果:
今回ばかりは買った方が安いかもということに気づいてはいけない。
だってオートクチュールだから。(このブログの型紙は、私と家族の原型から作られています)