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音楽で世界を豊かに

小学2年生の一人息子を育てる母の徒然日記です。息子は2年前の夏に限局性強皮症という免疫不全の病を患っていることが分かり、ステロイドを毎日服用し、月に一度、小児の乾癬(かんせん)という難病治療に使う「コセンテイクス」というお薬を皮下注射で投与しながら病の進行を抑えています。ステロイドの影響で見た目がぷっくりとした肥満児のようになり、時々「よく食べてるね~」なんて有難迷惑な言葉をかけられてもスルーすることに慣れてきました。病と共に生きることを受け入れると、新しい可能性や楽しみも見えてきます。どんな状況にあっても、夢見ることを諦めない、好きなことを見つけて視野を広げていって欲しいです。

最近、とても嬉しいことがありました。夏休みの課題で息子がエネルギーを注いで取組んだ読書感想文が学校代表となって表彰されたのです。

昨年の夏休みの課題でも読書感想文を提出しましたが、その時は代表に選ばれずに少し悔しかったそうです。今年はもっといい文章を書こうと、課題図書を慎重に選ぶところからはじめ、私も一緒になって繰り返し本を読み聞かせ、息子が何を思ったのか、主人公になったつもりで問題に直面したとき、自分ならどうするのかなどを話し合い、久しぶりにどっぷりと絵本の世界に浸かる良い機会となりました。息子がまだ小さかった時は「童話館ぶっくくらぶ」から毎月2冊届けられる絵本を繰り返し読み聞かせながら寝かしつけていました。小学生になってから息子が選んでくる本は、内容が長すぎて読み聞かせ途中でうつらうつら。。。内容もあまり頭に入ってきません(笑)

今回息子が選んだ課題図書は、「よるのあいだに・・・みんなをささえる はたらく人たち」という絵本。作者は元助産師さんで子育てを機に子どもの本の作家へと転身されたイギリス人女性で、カラフルな街の灯に包まれた夜景のイラストが子どもの好奇心をそそりそうです。

物語は、主人公の女の子が夜に働く母親を送り出すところからはじまります。母親は夜にはたらく人たちを運ぶ、バスの運転士さん。主人公のわたしが寝ている間に働いているのは、お掃除をする人、ビルの管理の人、警察官、夜に音楽を演奏する人、テレビでニュースを伝えるために準備する人、24時間営業のコンビニやガソリンスタンドの人、配達の人、早朝から営業するために準備をするパン屋さん、工事の人、救急救命士さん、看護師さんにお医者さん。

私の感想はぶっちゃけ、「エッセンシャルワーカー以外の人たちって、夜中に働く必要があるのかな?限りあるエネルギーを消費することないじゃん。みんな、灯りを消して寝ようよー」。息子の感想は、そんなツマラナイ大人の考えとは全く違い、もっと夢のある内容でした。

「音楽でせかいをゆたかに」
 ぼくは、いつも夜9時にねる。ぼくがねている間に、お父さんが帰ってくる。お母さんも昼間にはたらいているが、夜はぼくといっしょにいてくれる。だから、ぼくは安心してねむれる。
 この本に出てくる女の子のお母さんは、夜のバスの運転士さんをしていて、よくがんばっているなと思った。夜の町では、他にもたくさんの人がはたらいて、ぼくたちのくらしの安全をまもっていることがわかった。その中でも、ぼくが一番いいなと思ったのは、バンドでサックスをふいてみんなをごきげんにするレムさんだ。音楽がつかれた人たちの心をゆたかにするなんてすごい力だなと思った。
 ぼくは今、むずかしい病気とたたかっていてつらい時がある。そんな時は、ぼくの好きな音楽を聴いて心をおちつかせている。いつかぼくも医者になって、病気をなおせる人になりたい。そうなると、夜もはたらくことがあるかもしれない。ねむれなくて、つかれがたまった時は、すてきな音楽を聴いて心を休めようと思う。そして、もしぼくが今習っているピアノをひいて人を感動させることができるようになったら、もっといい医者になれると思う。そのためには、毎日ピアノのれん習をがんばろうと思う。
 ぼくは「よるのあいだに」を読んで、どんなしごとが社会をささえているのかを知ってありがたいなと思った。女の子も、夜にはたらくお母さんのしごとの大切さを知っていて「いつもありがとう。」とつたえていて、やさしいなと思った。家ぞくのおうえんや、やさしい声かけがあるから女の子のお母さんは、がんばってはたらけると思う。ぼくも女の子のように、ぼくがねている間に夜おそくまではたらいているお父さんに、いつも「ありがとう。」とつたえたい。そして休みの日には、ぼくがピアノをひいて、お母さんをごきげんにして、お父さんをゆっくり休ませてあげたいと思う。


親バカだけど、息子よ、でかしたぞ!
母も息子を見習い、もっとバイオリンの練習をして人に聞かせられるレベルにならなくては(汗)


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