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【将棋】藤井聡太に全力で勝ちに行くという事 竜王戦挑戦者決定トーナメント 藤井ー丸山戦を振り返る 棋譜検討
こちらの記事の後半に述べたように
今後対藤井は、読みの力で負けを受け入れたうえで、それ以外の部分であからさまに勝ちに行く将棋が増えるだろうと述べた。
さっそく丸山九段が対藤井の一つの回答を示してくれた
もちろんアマチュアが同じようにやっても藤井棋聖に勝てない
丸山九段の圧倒的な棋力がベースでの「戦略」だ
名人戦での羽生ー森内
王位戦での羽生ー深浦などが分かりやすい
さて、棋譜を見て指し直し局含め2局振り返るが
1日将棋見て応援してる方が負けると力が入らなくなるくらい辛い
ほんとにスポーツ観戦などもほどほどがいい
そういえば昨日も500万視聴と注目度は高い
新規の人は、藤井棋聖がただ転んだ、ガッカリと思わず、丸山九段の勝つ為に全力を尽くす美学を感じてほしいものだ。激辛流健在だ。
今日の棋譜を見れば対局者の名前を伏せても誰が指しているか分かると三枚堂さんが言っていたが、角換わりの経験値、重厚、鋭さ、私が見てた時の当時丸山名人の将棋がそこにあった。
図は先手丸山九段の棒銀からの角と銀が上がり下がりで千日手
数の攻めで考える事が少なくて済むのでアマチュアの方に人気の戦法が棒銀
一方、後手がキッチリ受けた場合銀が1五で銀が遊んでしまうためプロ間ではあまり指されない
本局も1五の銀が2六に組み替える展開で先手失敗に見える
が、これが丸山九段の用意した戦略
千日手開始時の時間に注目
2時間30分差はきつい
形勢で言えば35-65ほどはある
そう考える棋士側に丸山九段も属するだろう。
藤井棋聖はあまり気にしていないかもしれないが
前局は厳密には先手やや指しやすい
それでも千日手打開より後手番でのやり直しを選んだ
んー
将棋の内容どうこうより、時間差がこれではさすがにきつくないですか?
内容も面白かったけどね
後手一手損角換わり戦法で一番強いのは丸山九段だろう
藤井棋聖の十八番も角換わり
言うまでもなくハイレベルな内容
今度は先手藤井棋聖が棒銀
ボナンザ囲いも珍しい
後手一手損角換わりは実質2手損なので対抗形の腰掛銀手待ち状態より、先手が先行する棒銀が有効と言われている
後手一手損角換わり戦法は、少し悪い状態から我慢して逆転する戦法とも言える。
「私は少し悪いですが、手を作っていくのはあなたにまかせます。私はついていきます」
先手は手を考えなければならない。時間差を生かすのにうってつけだ。
ここが勝負の分かれ目
飛車でとるか角でとるか
藤井棋聖は角で取った
打った角が2三角成、同金、2三飛成とならないと先手勝ち目が無さそうだ
5五銀、2三角成の局面
ここで後手は馬を取らない
2五歩、同飛、3六角で飛車金両取りの技が決まった
以下2八飛、2三金、同飛成は後手が1手得をした
ここで桂を取らずに2二竜、3二金、2一龍と、金を使わせる手もあったか
時間さえあれば・・・
そう思ってしまう
勝負所で時間を残すのも将棋の技術だと思う
いくら藤井君が鬼神の如く強くとも、1分考えるより2分考える方が倍読める。
今後藤井棋聖が時間を残すスタイルに変化するのだろうか。それも楽しみだ。
最後に
分かりにくい例えかもしれませんが、双葉山の69連勝が途絶えた70戦目って壮絶な戦いだったと思うんですよね。
勝ってた69戦よりも。
強者の藤井君にガチンコで当たりに行った丸山九段もまた、素晴らしい棋士である証明でしょう。
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