日本で出版されたアジア関連書籍の感想。時には映画などの書籍以外の表現方法を取り上げます。わたし自身の中華圏での経験も折り込んでご紹介。2018年までメルマガ「ぶんぶくちゃいな」(…
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2024年10月の記事一覧
【読んでみましたアジア本】時代を記録し、時代を紡ぎ、時代の哲学を説く:残雪・著/近藤直子・訳『蒼老たる浮雲』(白水Uブックス)
今年のノーベル文学賞は、韓国の韓江(ハン・ガン)に贈られた。アジア人女性としては初の受賞で、アジア文学、そしてアジア人女性、などさまざまな視点から見て画期的な一歩となった。
受賞理由は「歴史のトラウマと向き合い、人の命のはかなさをあらわにする強度の高い詩的散文に対して」(毎日新聞より)とのこと。筆者はまだ彼女の作品を読んだことがないので、なにも語れるものはもっていない。ただ、SNSで流れてきた、