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【ぶんぶくちゃいな】中国式リアリティ番組:固められたウソで歪められる現実
日本の「リアリティ番組」といえば、芸人たちの旅番組や芸能人をこっそり裏でひっかけたりする番組、あるいは芸能界を目指す若者たちの勝ち抜きショーのことだろうか。これにテレビ局が朝から晩まで手を変え品を変え、ニュースネタをタレントや著名人のコメンテーターに語らせるワイドショーも、ある意味リアリティ番組といえるかもしれない。
日本のお手軽なワイドショーばかりのテレビを眺めていてとても残念に思うのは、アメ
【ぶんぶくちゃいな】「北朝鮮」に奔走する日本メディア、伝わらないアジアの現実
これまでにも何度も触れてきたし、199回の「ぶんぶくちゃいな」でもちょこっと書いたが、わたしが2003年に村上龍さんが主宰していたメールマガジン「Japan Mail Media」に連載するようになったのは、2003年9月に中国北京で開かれた、初めての6者会談(6カ国協議/6者協議/六者会合、とメディアや政府でもさまざまな呼び方があり、統一されていない)がきっかけだった。
当時北京で暮らしていた
【ぶんぶくちゃいな】広州か杭州か:習近平新体制が選んだ中国第3の都市
NewsClipでピックアップした、「『4大トップ都市』記念切手から広州が落選」というニュースはちっぽけ(なよう)で、日本を含め海外のメディアが取り上げた様子はないものの、ピックアップした後もずっと気になっていた。
というのも、中国で「大都市」「トップ都市」といえば、中国人の頭にはすでに「北京、上海、広州」の3都市がインプットされている。そこに文脈と必要に応じて重慶(直轄市)や深圳(経済特区)な
【ぶんぶくちゃいな】富徳楼「香港オルタナティブの培養基」主宰者に聞く
香港のワンチャイ(湾仔)は「香港の下町」と呼んでいい場所だと思う。この地に皇帝がましましたという歴史はないが、西に政治の中心地であるアドミラルティ(金鐘)、そして経済の中心地であるセントラル(中環)が、そして東に香港随一のショッピングエリア、コーズウェイベイ(銅鑼湾)に隣接し、それらに挟まれるように位置する庶民の街だからだ。アッパーではないが、ロウワーでもない、地に足がついた人たちが暮らす地域、そ
もっとみる【ぶんぶくちゃいな】「香港独立」に揺さぶられるキャンパス
先日ふと気がついたのだが、昨年の今頃、香港は月初めに行われたばかりの立法会選挙で、2014年以降に出現した「民主自決派」と「香港自決派」と呼ばれる若い政治勢力から6人の候補者が当選したことでちょっとした興奮状態にあったんだった。
初当選した顔ぶれのうち、「民主自決派」に属する「香港衆志」主席の羅冠聡(ネイザン・ロー)さんは24歳で歴代最年少の立法議員となり、同じく初当選した朱凱迪(エディー・チュ