【映画感想文】こころのふた~雪ふるまちで~ 小越春花の中に雲上の天使が見えた。映画はストレートな良作【※ネタバレあり】
おはようございます。
宇田でございます。
こころのふた~雪ふるまちで~(監督:北川瞳 主演:小越春花 公開:2024年)のレビュー記事を投稿いたします。
鑑賞日は2024年6月15日で、鑑賞方法は劇場。
地方創生のコンセプトで、新潟県新潟市を舞台としたオリジナル映画となっております。プロジェクト名を私の卒業と称し、若手発掘の意図もあるとかないとか。本作については、プロジェクト5期目とのこと。
群像劇ですので、主役一強という作りではありませんが、それでもやはり小越さんの存在感が際立っていたと思います。生身の人間にここまでの引力を感じたのは、生まれて初めてかもしれません。
以下、Filmarks投稿文より転記。
2021年頃から個人的に注目していた小越春花の出演作品。彼女の本格的な演技に期待して、劇場で鑑賞。彼女が登壇する舞台挨拶にも二度参加。結果として、雲上の天使が見えた。
で、本題だが、雪の似合う可憐な少女の中に生まれる葛藤を起点とし、各キャラクターの心境、絡み合いがストレートに描かれた作品という印象。青春小説のような清々しい美しさ。
奇を衒う映像作品が多く出回る中、登場人物を粗雑に扱わず、心理描写に尺を取ったことは非常に高く評価できる。
やはり、物語を構成する上での基本があるとすれば、人間、感情を鬱陶しいくらい描くことだろうと。それを抑えた上で、あえての外しが技となる訳で、逆張りにも腕とタイミングが必要なんだと。このあたりの創作哲学を、改めて考えさせられた。
が、先述の通り教科書のような作品であるが為に、序盤中盤終盤の緩急はさほどなく、熱狂的なファンを生み出すような爆発力には欠ける。ただし、それ故に羅針盤としてそばに携える人間が現出する可能性は大いにある。私自身も、これを良い出会いのひとつとして捉え、確かに長く記憶し続けるだろう。間違いない。
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