スナップ撮影を始めて1ヶ月で感じたこと
こちらの記事に書いたのですが、最近、スナップ撮影と呼ばれるものに興味が出て、見様見真似でなんとなく始めました。
やがて1ヶ月経ち、回数を重ねる中で色々と感じることがありました。この新鮮な気持ちを忘れることがないように、まとめておきたいと思います。
天気が気になる。晴れると嬉しい。
元々写真を撮ることには興味がありました。旅行やイベントなどのタイミングでは撮影していました。
スナップ写真のような日常を撮っておきたいと思ったきっかけは、冬の日差しに惹かれたからでした。
その入射角の浅い柔らかな日差しが作り出す影。そこに感傷的とも言える美しさを感じて、写真に収めてみたいと思いました。
なので、やっぱり晴れているときに撮ることが好きです。
もちろん他の天候や夜間にも、良さはあると思います。ただ、私のように始めたばかりでも、良さげな写真として仕上がる、晴天が今は好きです。
とにかく毎日、天気の移り変わりを気に掛けるようになりました。
冬場で、あまりすっきりと晴れることはありません。それでも雲間から太陽が覗くと、今日は撮れるかも!とワクワクしてきます。
季節感にワクワクする
ちょうどスナップ撮影を始めたのが、紅葉の時期に掛かりました。
今年は、少し紅葉が遅れているようでした。まだあちこちに残っていて、見かけるとついカメラを向けていました。
こんなところにイチョウの木があったんだと、気づくことが楽しかったです。
これから先も続けていると、冬春夏と、それぞれの風景を収められるはずです。今からとても楽しみにしています。
道を見つける楽しさ
今は、1つの町をピックアップして、1時間ほどあちこち歩き回って、撮っています。
そして歩くときは、どちらかというと狭い道や入り組んだ道を選ぶようにしています。そのほうが、道沿いに、意外な、面白い、興味を引くものが、たくさんあるからです。
道幅が狭いと、対象物にも近づきやすいのもメリットです。
地図アプリを見るのは禁止!と決めています。思いつきで角を曲がってみたり、引き返してみたり。
少し開けたところへ抜けた時に、思いがけずよく知った場所に出たりします。こんなルートもあったんだと、驚くことがあります。
長く住んでいる街に、こんなに知らない景色があったことに驚く。
今歩き回っているこの街は、私が生まれ育った街でもあります。
でも長年住んでいて、まだこんなに知らない場所があったのだと、ただただ驚きます。
車や電車やバスで、なんとなく訪れたことはあったりします。でも実際に町の中に足を踏み入れてゆっくりと歩くと、全く見え方が違います。ここにこんな景色が、こんなモノがあったのかと、とても新鮮です。
また、古い歴史的な建物もたくさん残っていることにも気づきました。元々建築物が好きな私は、そういった建物そのものにも関心が出始めています。なので今は、古い街を選んで歩くことが多いです。
気になるものがどんどん目に付く
歩きながら撮ることは、そのスピード感がちょうど良いと感じます。気になるものがあれば立ち止まってみることができます。
撮り初めの頃は、一体何を撮ろうかと迷うこともありました。他の方の作例も眺めたりして、自分なりにこういうものが好きなんだなと、少しずつ自覚してきました。
とりあえず歩き始めて撮っていると、次々に興味を惹かれるものが出てきます。それを撮ってまた次、その次と、興味が尽きません。
目の前に向こうから現れてくれる感覚に近い気がします。街を観察する解像度が上がった感じがします。
ぐるぐると辺りを見回しながら歩く癖もつきました。上を見上げたり下から覗いてみたり。階段があれば登ってみたり。視点を変えるだけで、面白いものが見つかります。
しかし、まだまだ視野や捉え方を広げて、色々なものに興味を向けていきたいと思います。
撮った「あと」が楽しい
1時間ほど歩いたら、近くのカフェに寄ることが多いです。休憩しながら撮ってきた写真を見返します。好きなコーヒーを飲みながら、iPad miniにWi-Fi転送されるのを待ちます。
少し疲れた足を休めながら、今まで撮った「成果」を確認するのは、とても充足できる時間です。
もちろん撮った写真が、小さなファインダーで見た以上に良さげな出来であれば、尚更です。自己肯定感にもつながる感覚があります。
そして、その場でnoteにまとめてみたり、Twitterに上げてみたり。
これら撮影後のひとときを含めて、スナップ写真の楽しさだと感じています。
また写真を身近な人に見せたりした時に、いいねと褒めてもらえると嬉しくなります。
もちろんただプリントアウトするだけでも、印象が変わります。1ヶ月分の写真から選んでデザインした、フォトブックを作ってみたいと思っています。
自分なりに撮った後の楽しみを、たくさん見つけていきたいと思います。
他の趣味や関心とリンクする瞬間が楽しい
私はもともと、他にもいろいろなことに興味がありました。撮りながら歩いていて、興味がある分野とリンクする瞬間も好きです。
まず、ウォーキングの習慣もあり、歩くこと自体も好きです。
最近はフィットネスアプリで、ワークアウトをセットします。歩き回る様子をGPSで記録してみたり。歩きも兼ねて写真も撮れるというのは、ちょっとお得感があります。
あとは、ビルなどの都市構造物、公共交通や歩行者中心の街づくりといった話題も関心があります。
この辺りは歩きにくい環境だから、もっと改善した方がいいなと考察してみたり。路面電車をこの電停で降りてそこから歩けば、ここに行けるんだとか。
また、自転車に乗るのも好きなので、撮りたい町まで自転車で行って、そこから歩いてみたり。
もともと写真といえば、ビルや看板など、どちらかというと記録写真のように撮ることが多かった私。
窓にクローズアップしたりと、切り取り方は少し変化したものの、やっぱりどうしても、ビルの写真が増えてしまうのは、以前から相変わらず。本当に好きなんだなと思います。
タテ構図が好きになった
タテに構えることが増えました。
今までは、写真はなんとなくヨコが落ち着くと感じていました。他の写真と並べて見たときの統一感からも、ヨコを選ぶことがほとんどでした。
実際、タテで撮ってみると、ヨコにはない表現の魅力を感じます。またスマホなど縦画面で見たときにも映えるので、タテも積極的に使うようになりました。
光と影が好きになった
光の差し込む向きやモノが輝いて見える様子、またそれによって出来た影が好きになりました。
今まで、あまり意識していなかったように思います。特に冬場は特徴的な影が出来やすいと感じます。興味を引かれてシャッターを切ることがあります。
また、普段の生活でも、例えばバスに乗っている時。自分が乗っているバスの影が、道路に落ちていると、ついてくるそれを眺めて楽しくなったり。まるで、純粋な子供の頃の感覚に戻ったようです。
見慣れた街がとても輝いて目に映ります。
大きなカメラで撮りたくなる
今は、以前から使っていた1インチのコンデジで撮っています。もっと、ミラーレスや一眼など、大きなカメラでも撮ってみたくなります。
家電量販店に寄ると、ついカメラ売り場に足が向いてしまいます。ガジェットも好きな私には、機械としてもカメラをただ触っているだけでワクワクします。
持ち歩いても大袈裟になりにくいコンデジは、スナップ撮影に向いていると思います。
もちろん、価格やスキルも含めて、私にはまだまだそれらのカメラは役不足です。ただ、いつかは大きなカメラを構えて、撮ってみたいなという夢もできました。
猫に出会える
野良猫や地域猫に出会う機会が、とても増えました。というより、今の所、必ずいます笑
これは猫好きな私には、思わぬ副効果でした。
歩くスピードで気づきやすいのか、狭い路地に入るからいるのか、その両方か。毎回必ず猫に出会います。
人慣れしているところに近づいて、撮ってみたり。なかなか一瞬の表情を狙って、その場を離れられず、猫を撮りにきたような日になることもありました。
これまでに見つけた猫スポットは覚えているので、また季節が変わって元気にしているか、再び訪れてみたいとも思っています。
写真はお守り
最後に。
気持ちが憂鬱な時、ふと写真アプリを開いてみたり、noteに投稿してきた自分の写真を載せた記事を、ぼーっと眺めることがあります。
それらは、自分が好きと思った物を、好きと思ったように撮った写真ばかり。
最大の自己表現であり、それらを振り返り眺めることで、私はこんなものが好きなんだなとか、こういう写真が好きなんだなと、自分を肯定的に認めてあげることができます。撮って歩いた時のことも思い出すことができます。
気づくと憂鬱な気持ちも、少し和らいでいます。
今では、日々たまっていく写真は、心がしんどい時に静かに寄り添ってくれる、お守りのようです。
などなど、今感じていることをまとめてみました。
手前味噌ではありますが、久しぶりに本当に良い趣味を見つけたような感覚があります。
今は、撮りたい気持ちだけが先走ることもあります。歩ける限りは続けられると思うので、あまり気負わず、無理せず、細く長く。何より楽しみながら続けていけたらと思います。
皆さんにもスナップ撮影の魅力を、少しでも感じて頂けたらと思います。