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ラーニングダイバーシティの夜明け

本棚を見て、再読することが最近は多いのだけれど、元々は毎週のように本を買っては読む生活をしていた。ちょっと諸々の事情で、今はすぐに新刊を手に取って買うことがなかなかできないのだけれど、それでも定期的に本屋へ足を運ぶようにしている。
大きな本屋でゆっくり本棚を眺めいていると、今の流行ってこういった本なんだなと思うこともあるし、実際に手に取ってペラペラとめくってみると、最近はやっぱり読みやすい本が増えたなと思うこともある。
そんな中で、今回の本は、面白そうな題名、そして著者が村中直人さんだったこともあって、中身も見ずに即決で購入した。

ラーニングダイバーシティというタイトルを頭で直訳して、学びの多様性の保障の話なんだろうな、くわえて夜明けと書いているから、村中さんなりにその萌芽をそこここで感じているんだろうなと思った。
ただ「叱る依存が止まらない」があまりに印象的だったので、今回はどういった側面から記事を書かれるんだろう?と思いながら読み進めた。

全体として、ラーニングダイバーシティとは何かということ、そこに発達しょうがいやコロナ禍とラーニングダイバーシティがどのようん関わっているか、ホームスクーリングや今後の学校教育など、ラーニングダイバーシティについて多面的な視点での考察が書かれていて、どの稿も読み応えがあった。

この問題に長く関わるうちに「理解なき人に理解を求める」という属人的な発想だけでは、根本的な解決には結びつかないと思うことが増えてきたのです。今では、こういった状況は構造的なものであり、問題に関わる人の能力や意識、努力の不足というような属人的な原因のみに帰属して考えても生産的ではない、との思いを強くもつようになりました。

P21

村中さんの書くこの部分にもすごく共感した。
学校もおおむね「あの人は〜な考えだから」と属人的になる部分があるように感じる。でも学校として多様性を大切にするとはどういうことなのか、それをシステムとして取り入れていくには、どのように動いていくとより良いのか、というところに目を向けていかないと、いつまで経っても多様性を担保した授業や学級経営は進んでいかない。

自分自身もなんでもできているわけではないので、まずはどんなことができるのか学び続けていく必要がある。自分の学びを活かしていくか、自分だけでなく学校の方向を向いて働けるか、ミドルの立場へと変化している自分にできることを考え続けていかないといけない。

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