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『たまさんの食べられる庭ー自然に育てて、まるごと楽しむ』読書メモとまとめ


この本を選んだ理由

わたしの家は神奈川の大磯というところにある小さな借家で、庭というほどの大きさではないものの、古いつくりなので少しだけ土のスペースと、そこに少しだけ何かを育てられる花壇のような場所もある。そんな場所でも、小さな段ボールコンポストをつくり、できた堆肥を使って不織布プランターで野菜やハーブを育ててきた。

以前『食べられる庭図鑑』という本を買って、すごくよかった。この本の著者の中川たまさんは逗子に住む料理家さん。
なので、この本には庭のハーブや柑橘を使ったレシピが多くて参考になるかなと思って読んでみることに。

以前買った本
こちらのほうがより栽培実践的なまさに「図鑑」。本の見た目もキレイでわかりやすくてオススメ!

本の内容 まとめメモ

中川たまさんのお庭の歳時記的に春・初夏・夏・秋・冬の庭とそれぞれの季節に植えたり採取したりした記録と、それらを使ったレシピが記載されている。庭仕事のプロではなく、あくまで料理家なので、逗子に移住して数年目の庭仕事エッセイという感じ。ゆるくやってる感じが共感できて心地よい。

たまさんの庭のルール

1 自然のままに
2 少しだけ
3 無駄なくいただく

植えたものだけじゃなく、野草が見分けられるようになりたい!

春の庭

春の庭仕事
ー野菜の苗を植える
ーハーブの種をまく
ーみょうがの苗を植える

春の食卓:ふき、甘夏、湘南ゴールド、梅の花

紹介されているレシピ
ふきのとうのオイル漬け、ほたるいかとうるいのサラダ、蕗の葉のナムルのおにぎり、ふきのだし漬け
甘夏とチーズのデザート、柑橘のピールキャンディ、湘南ゴールドの酵素シロップ、柑橘の皮のピクルス
梅の花のシロップ、梅の花シロップの杏仁豆腐

柑橘の皮のピクルス
皮が余るのが待ち遠しくなるくらい、いい仕事をしてくれるピクルス。刻んでサラダやサンドイッチに。
材料
柑橘の皮・・約150g(ここでは甘夏の皮1個分)
<ピクルス液>
酢….50ml 水…100ml
砂糖またははちみつ・大さじ1と½
ローリエ・・・1枚
ディルやローズマリーなど・適量(好みで)
粒こしょう・・・10粒
塩…小さじ1
作り方
1 柑橘の皮は白いわたを薄くそぎ取り(全部取らない)、一口大に切る。
2 たっぷりの水を鍋に入れて火にかける。沸騰したら1を入れ、再び沸いたら弱火にして10分ほどゆで、水に30分ほどさらす。これをもう一度繰り返す。ざるにあげ、水けをペーパータオルでふく。
※ひと口食べてみて、皮がやわらかく、アクが抜けていればOK。皮がまだかたい場合は、さらにもう一回ゆで、アクが抜けていない場合は水にさらす。
3 鍋にピクルス液の材料をすべて入れ、ひと煮立ちさせる。粗熱を取る。
4 保存容器に2を入れ、3を注ぎ入れる。*冷蔵で1ヵ月ほど保存可能

『たまさんの食べられる庭 p31より』

初夏の庭

初夏の庭仕事
ー春にまいた種から芽が
ー梅の収穫
ー夏野菜の苗を植える

初夏の食卓:笹の葉、スナップエンドウ、そら豆、ルッコラ、梅の実、ジャスミン、ベリー類(ジューンベリー、ブルーベリー、ラズベリー)、どくだみ

紹介されているレシピ
笹の葉ずし 、豆腐ちまき
スナップえんどうとそら豆のサラダ、ルッコラと柑橘の皮のサラダ
小梅の塩漬け青梅シロップ 、青梅のみそ漬け、完熟梅のジャム

青梅のみそ漬け
傷ついた梅も傷んだ所をカットして使います。
甘みそに漬けた梅の実もおいしいですが、梅エキスがしみ出したみそもお肉を漬けたり、ドレッシングにしたりと万能です。
<材料(作りやすい分量)>
青梅(実を適当な大きさに切り、種をはずしたもの)…200g
みそ…100g
きび砂糖…50g
<作り方>
1ボウルにすべての材料を入れてよく混ぜ合わせる。
2消毒した保存容器に入れる。1カ月後くらいからが食べごろ。
*冷蔵で1年ほど保存可能

『たまさんの食べられる庭 p56より』

ラベンダーの白くまアイス風
ベリーのティラミス/ベリーのマリネ
どくだみの花のティンクチャーどくだみの葉のスワッグ

西湘エリアは梅の産地なので、梅仕事はうちでもよくやります

夏の庭

夏の庭仕事
ー水やり
ー剪定する
ー虫食いチェック

夏の食卓:バジル きゅうり しそ  
ハーブ類 (ミント、レモングラス、フェンネル、ディル、コリアンダー、イタリアンパセリ) 唐辛子 ミニトマト 枝豆

紹介されてるレシピ
ひき肉とハーブの和えごはん
バジルしょうゆ 、きゅうりの水キムチ、
しそのチヂミ 、しそのペースト、コングクスそうめん
パセリバターのコーンオムレツ
いわしのフリットとハーブのヨーグルトソース
ジェノベーゼと夏のフルーツ
和梨とミントのグラニテ
コリアンダーとプラムのサルサのせステーキ

ひき肉とハーブの和えごはん

つくり方
1 切り干し大根20gを梅酢20mlと砂糖小さじ1、水30mlで和えた梅酢レリッシュをつくる
2 ひき肉のバジルしょうゆ炒めをつくる
ひき肉までの材料をフライパンに入れて炒める
ひき肉にだいたい火が通ったらバジルしょうゆとみりんを加えて炒める

<ひき肉のバジルしょうゆ炒め>
ごま油…・大さじ1
青唐辛子の輪切り・・1〜2本分
豚ひき肉…200g
バジルしょうゆ(しょうゆにバジルを半日以上漬けたもの)大さじ3
みりん 大さじ1と½

3 器にごはんを盛り、2のバジルしょうゆ炒めと薄切りにした紫たまねぎと1の切り干し大根、コリアンダーやディル、しそなどのハーブを載せて、こしょうを振る

ごはん・・適量
紫玉ねぎの薄切り・4分の1個分
ハーブ(コリアンダー、ディル、スペアミントなど)…適量
こしょう…・・少々

『たまさんの食べられる庭 p79まとめ』

唐辛子とレモングラスは我が家でも大活躍

秋の庭

秋の庭仕事
ー冬野菜を植える
ー夏の名残を整理
ー落ち葉や紅葉を楽しむ

秋の食卓 
いちじく むかご ローズマリー ローリエ しその実 葉唐辛子

紹介されているレシピ
いちじくとキヌアのサラダ
いちじくとアールグレイのジャム
ジャスミン茶/初夏のハーブティー/笹の葉とどくだみのお茶/レモングラスそば茶/松の葉と柑橘の葉のお茶
むかごのバターピラフ
ローズマリーとピオーネのガレット
鶏肉のマリネと野菜の香りロースト
しその実の塩漬け 葉唐辛子の佃煮

いちじくとアールグレイのジャム
香り高い秋らしいジャム。いちじくは皮ごと使用して、ごろっと果肉感のある仕上がりに。

材料(作りやすい分量)
いちじく・・・5個(約400g)
砂糖・・120g
アールグレイの茶葉・・・小さじ1
レモン汁・大さじ1と½2

作り方
1いちじくは皮ごと一口大に切る。
2鍋に1と残りの材料を入れて火にかける。沸騰したら火を少し弱めてアクを取り、とろりとするまで5分ほど炊く。

『たまさんの食べられる庭 p113』

ジャムはよく作るんですが写真がなかなかない…

冬の庭仕事
ー柑橘の収穫
ー越冬の時間
ー春に植える苗木を仕入れる

冬の食卓 :柚子 レモン、ライム 小さな冬野菜(カリフローレ、スティックブロッコリー、芽キャベツ)金柑  椿 松葉

紹介されているレシピ
ぶりと柚子ドレッシングのカルパッチョ
柚子のはちみつ漬け/柚子ドレッシング
レモンマーマレード
サルシッチャハンバーグ
レモンマーマレードのサラダのせ
パパラホテス(スペインのお菓子)
レモンハーブソルト
カリフローレとレモンハーブソルトのパスタ
金柑のみりん煮
椿餅

金柑は近くの家の庭木によく見ます

レモンハーブソルト

レモンの皮が余ったら、お好みのハーブと塩を合わせて、お肉や魚の下ごしらえや、料理の仕上げに。
材料(作りやすい分量)
レモンの皮・・2個分
イタリアンパセリ・・少々
ローズマリー・・・少々
塩・・大さじ2

作り方
1レモンの皮、イタリアンパセリ、ローズマリーは粗みじん切りにする。
2フライパンに1と塩を入れ、弱水でじっくりと水分を飛ばすように加熱する。金体にサラッとなったら火を止め、粗熱を取る。保存容器に入れて保存する。
*常温で2ヵ月ほど保存可能

『たまさんの食べられる庭 p139』
写真がとてもいい本です


本を読んで感じたこと

逗子に住まわれている料理家の方の写真エッセイとレシピ集といった類になるのかな。同じ神奈川県の湘南エリアで、住んでいる地域が近い(以前は逗子にもっと近かった)ので、いろいろと親近感の湧く本でした。
料理も美味しそうだけど、なんというか園芸家のプロがつくった本じゃなくて、最近はじめましたって感じのシロウト感が「そうそう」と共感する部分が多くてよかった。

ジャムとかハーブを使ったレシピは、すごく参考になるし、作りやすいと思いました。うちの猫の額庭でもレモングラスやディルやバジル、シソなど、作れるものもたくさん。この本をみて、「もっとこういうものも育てられそう」と夢も膨らみます。

冬には庭に野鳥を呼んで愛でております 冬のふくら雀はまる〜い!


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