文科省、不登校対策の最新プランを発表。「すべての学校を、誰もが安心して学べる場に変える」。大臣が明言、フリースクール等との連携も明記
文科省、最新の不登校対策「COCOLOプラン」
文部科学省が3月31日、「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策 COCOLOプラン」を発表しました。
https://www.mext.go.jp/content/20230331-mxt_jidou02-000028870_3.pdf
詳細は取材した上で発信する予定ですが、上記リンクにて公表されている施策の項目のみ、こちらでもシェアしたいと思います。
不登校の児童生徒すべての学びの場を確保し、学びたいと思った時に学べる環境を整える
心の小さなSOSを見逃さず、「チーム学校」で支援する
学校の風土の「見える化」を通して、学校を「みんなが安心して学べる』場所にする
大臣「学びにアクセスできない子どもたちをゼロに」
項目ごとの施策を紹介する前に、永岡桂子文部科学大臣の冒頭メッセージを、抜粋の上で記載しておきます。
ぜひ目を通していただきたいです。
「私は、不登校により学びにアクセスできない子どもたちをゼロにすることを目指します。
そして、子どもたちに、『大丈夫』と思っていただけるよう、徹底的に寄り添っていきます」
「今回のプランを実現するためには、行政だけでなく、学校、地域社会、各ご家庭、NPOフリースクール関係者等が、相互に理解や連携をしながら、子どもたちのためにそれぞれの持ち場で取り組みを進めることが必要です。
文部科学省では、支援が必要な子どもたちが学びにつながれるようにすることと、全ての学校を誰もが安心して学べる場に変えることを、今すぐできる取り組みから速やかに実行していきます。
必要な支援は子どもたち1人ひとりの状況によって異なるため、こども家庭庁や地方公共団体、学校等とも連携して、1人ひとりに応じた多様な支援を行っていきます。
不登校となっても学びを継続し社会で活躍できるよう、わたし自身が先頭に立ち、子どもの学びに携わる全ての関係者と共に、取り組んでまいります」
多様な学びの場を確保&全ての学校を、安心して学べる環境に変える
項目ごとの、大まかな施策を列挙します。
1.不登校の児童生徒すべての学びの場を確保し、学びたいと思った時に学べる環境を整える
・不登校特例校や校内教育支援センター(スペシャルサポートルーム等)など、1人ひとりのニーズに応じた多様な学びの場・居場所を確保する。こども家庭庁とも連携
・学校に来られなくても、オンライン等で授業や支援につながることができる
・「学校に戻りたい」と思った時に、クラス変更や転校ができるなど、本人と保護者の希望に沿った丁寧な対応がなされる
2.心の小さなSOSを見逃さず、「チーム学校」で支援する
・1人1台端末による「小さな声」の可視化により、不安や生活リズムの乱れに教師が気づくことができる
・「小さなSOS」に「チーム学校」で素早く支援することで、早期に最適な支援につなげる
・教育と福祉等が連携。子どもや保護者が必要な時に、支援が行われる
3.学校の風土の「見える化」を通して、学校を「みんなが安心して学べる」場所にする
(「みんなが安心して学べる」学校の具体的な像として)
・それぞれの良さや持ち味を生かした主体的な学びがあり、みんなが活躍できる機会や出番がある
・「トラブルが起きても学校はしっかり対応してくれる」という安心感がある
・「公平で納得できる決まりやルール」が、みんなに守られている
・障害や国籍言語等の違いに関わらず、色々な個性や意見を認め合う雰囲気がある
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息子の保育園卒園などでばたばたしてしまい、共有するのが遅くなってしまいましたが
まず大臣メッセージに目を通して、これからへの期待に打ち震えてしまいました。笑
学校復帰を前提とせず、「不登校により学びにアクセスできない子をゼロにする」「すべての学校を、誰もが安心して学べる場に変える」と明言しています。
これまでにない踏み込んだ発言であり、大臣個人の意志がにじんでいるように感じました。
各施策の詳細については追ってお伝えしたいと思っていますが、フリースクールを始め、学校外の学びの場との連携も明記され、更に「業務委託」「人事交流」といった具体的な取り組みまで示されました。
政治や世論を味方につけて、一気に進めてほしいところです。