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ゆるブラックな職場、もしかして若手が辞めちゃうかも?
こんにちは、犬好きコンサルのわんちゃんです。
僕は2021年に独立し、広島にあるニコトモ株式会社で働いています。
先日、ゆるブラックについて投稿しましたが、身近な人たちからの反響が多かったので、続きを書きますね。
うちの会社には成長させてくれる仕組みがない
バブルの崩壊やリーマンショック、そしてコロナなどの環境変化を受け、今の40代や50代の先輩たちは、頑張って働きやすい職場を作り上げてきました。
しかし、その努力の結果として意図せず「ゆるすぎる」職場ができあがり、成長志向の強い若手が物足りなさを感じて転職してしまうケースが増えています。
現場で働く上司や先輩たちも、「若手がなかなか定着しない」という悩みを抱えていることでしょう。
更にいえば、「期待している若手ほど辞めてしまう」という悩みを抱えています。
このあたりは、リクルートワークス研究所さんの「大手企業における若手育成状況調査報告書」に詳しく書いていますが、大手企業に所属する新入社員の36%が、「職場はゆるい」と感じているようです。
そして「ゆるい職場では成長できないのではないか」という不安を抱える若手が少なからず存在します。
こういう不安を感じる人は、大手だけでなく、中小企業さんにも確実に存在します。
Z世代とひとまとめにされがち(こういった括りで判断するのは僕は嫌いです)ですが、実際には彼ら全員が「ゆるい職場」を求めているわけではありません。
もう少しいうと、Z世代とかにかからず、「働かないおじさん」と言われるように、「ゆるく働きたい」と思っている人たちは沢山いますよね。
むしろ、学校を卒業してすぐに起業する若者が増えているように、今の若手は成長志向が強い人も多いと感じています。
また成長志向が高いにもかかわらず、どこか受け身なため、「うちの会社には成長させてくれる仕組みがない」という姿勢から転職を選択してしまう若手が多いのも事実です。
僕は転職が悪だとは微塵も思っていませんが、「もったいない転職」はして欲しくない
僕自身、これまでに5回の転職を経験しましたので、転職が悪だとかは微塵も思っていません。
転職が「自分を成長させる」一つの解決策となることもありますが、転職することでかえってチャンスを逃してしまう場合も少なくありません。
仕事やボランティア活動でキャリアカウンセリングをする機会も多いのですが、その中で「もったいない転職」をしてしまった人たちにも多く出会いました。
成長機会の創出:自ら行動する力
そのため、転職する前に、今の会社で自分が成長できる機会を自ら作り出すという選択肢をもっと多くの若手や中堅社員に持ってもらいたいと考えています。
僕が最近支援した社員さんたちの一部を紹介します。
例えば、成長志向が強い若手社員Aさんは、現場の課題を自ら見つけ出し、その解決策を提案して実行に移しました。
その結果、Aさんは短期間での昇進を果たし、周囲からも一目置かれる存在となりました。
彼は「会社が自分を成長させてくれるのではなく、自分が会社を成長させる」という意識で行動していました。
また、中堅社員Bさんの例では、彼女は「リーダーシップを発揮できるようになりたい」との思いから、チーム内でのプロジェクトリーダーを自ら志願しました。
初めは経験不足で苦労しましたが、積極的にメンターにアドバイスを求め、チームメンバーとのコミュニケーションを密に取りながらプロジェクトを成功させました。
その結果、彼女はリーダーシップスキルを磨き、社内での評価が急上昇しました。
さらに、Cさんのケースでは、彼は「自己成長のために新しいスキルを学びたい」と考え、業務時間外に自主的に資格取得に挑戦しました。
業務にも関連するその資格は、彼のキャリアアップに大いに役立ち、会社からもその努力が評価され、新たなプロジェクトを任されることとなりました。彼はその経験を通じて、「成長は自分次第で切りひらける」という自信を得ました。
一方で、転職先でもなかなか活躍できないDさんの例もあります。
彼は「今の会社では成長できない」と感じ、転職を繰り返しましたが、結局どの職場でも同じような悩みを抱えることになりました。
彼の問題は、どの会社に行っても「会社は社員の成長を支援するのが当然だ」と考え、受け身の姿勢を変えられなかったことにありました。
働きやすさと働きがいの両立
多くの企業が若手の確保に頭を悩ませており、採用に時間とお金をかけすぎている現状があります。
転職が当たり前の世の中で、人手不足が慢性化してしまい、「人材不足が企業の崩壊につながる」という危機意識を持っている企業も少なくないでしょう。
社員が会社に頼らずに成長するために自ら動き出してくれれば良いのですが、会社としてもやるべきことを実行すべきだと考えます。
キーワードは、改めて「働きやすさ」と「働きがい」を両立させることです。
この両立ができている職場では、若手が長く定着し、さらに活躍できる可能性が高まります。
そのために、経営者や人事部門がやるべきことは数多くありますが、現場レベルでできることも沢山あります。
特に現場レベルでできることは、上司や先輩たちの身近な行動にあります。例えば、先輩が新人に積極的にフィードバックを提供し、成長の機会を逃さないようにする。
また、上司が目標設定において具体的で挑戦的なタスクを設定し、若手の成長を促進することなどが考えられます。
もう少し具体的に書くと、以下のようなことは、いますぐできる有効な手法です。
フィードバックの提供
例えば、上司や先輩が新人に対して積極的にフィードバックを提供することが挙げられます。
フィードバックは、若手社員が自身の成長を感じられる重要な要素です。たとえば、プロジェクト終了後に定期的な振り返りの時間を設け、具体的な成功点や改善点を明確に伝えることで、若手社員は次の目標に向けた指針を得ることができます。また、そのフィードバックがタイムリーであるほど、社員は成長の実感を持ちやすくなります。
目標設定の工夫
また、上司が若手社員に対して具体的で挑戦的なタスクを設定することも有効です。
例えば、経験の浅い社員に対しても、敢えて高めの目標を設定し、その達成に向けたサポートを惜しまないことで、社員は自らの成長を実感できます。目標が高すぎる場合には、途中で挫折しないように、進捗に応じた適切なアドバイスやサポートを行うことが大切ですし、場合によっては目標設定を変更してあげることも検討してください。
メンター制度の導入
さらに、職場にメンター制度を導入することも効果的です。メンターは、若手社員が直面する問題や悩みに対して、日常的にアドバイスやサポートを提供する役割を担います。
例えば、週に一度の1on1ミーティングを通じて、業務の進捗状況や困りごとを共有し、具体的な解決策を一緒に考える時間を持つことが重要です。メンターがいることで、若手社員は孤立感を感じにくくなり、職場における安心感や働きがいを高めることができます。
自己成長の機会の提供
また、上司や先輩が若手社員に自己成長の機会を提供することも欠かせません。たとえば、外部研修やセミナーへの参加を奨励し、費用の一部を会社が負担する制度を設けることも一つの方法です。また、社内で定期的に勉強会を開催し、最新の業界トレンドやスキルについて学べる場を提供することも効果的です。自己成長の機会が豊富にある職場では、若手社員は「この会社で成長できる」と感じやすくなります。
ポジティブな職場文化の醸成
さらに、職場の文化や雰囲気も大きな影響を与えます。上司や先輩が率先してポジティブな姿勢で仕事に取り組み、失敗を恐れず挑戦する姿を見せることで、若手社員にもその姿勢が浸透します。例えば、失敗した時にも「ここから何を学べるか」を重視するカルチャーを築くことで、社員は安心して新しいことに挑戦できる環境が整います。
承認と感謝の言葉を忘れない
さらに、上司や先輩が若手社員を承認することの大切ですよね。人は誰しも自分の努力や成果を認めてもらうことで、モチベーションが高まります。例えば、若手社員が成果を上げたときに、その努力や貢献を具体的に認め、感謝の言葉をかけることは非常に重要です。承認は決して大げさなものである必要はありません。日常的な小さな成果やまだ成果がでていなくても日々の行動や成長の変化にも目を向け、それを言葉で伝えることで、若手社員の自己肯定感を高め、さらに挑戦する意欲を引き出すことができます。
例えば、チームの一員として貢献した若手社員Eさんに対し、上司が「今回のプロジェクトでの君のリーダーシップと協力は非常に助かったよ。次のステップも一緒に頑張ろう」と声をかけたとします。このような具体的でポジティブなフィードバックは、Eさんにとって大きな励みとなり、さらなる成長への意欲を高めるでしょう。
「会社や人事は何もやってくれない」と受け身でいるのはもったいないです。
現場レベルでこのような工夫を積み重ねながら、若手が「この会社で成長できる」と感じられる環境を作り出しませんか。
これからも多くの働く人の悩みをもとに、noteに書いていき、皆さんと一緒により良い職場づくりのヒントを共有していきたいと思います。