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記憶の中にしかない風景。
何かが終わってしまった景色というものは、
何かを考えさせるチカラを持っているように思う。
それは、焼け出された人間の感慨に似ていて。
立ち直るために、ひたすら本を読んだ。私は廃墟になって生きていた。私はすべてを疑うことから始め、すべてを自分の手で作り直さなくてはならなかった。
救いは、戦後の空が、限りなく高く、広く、青いことだけだった。
「そうか、もう君はいないのか」城山三郎・著
(新潮社ハードカバー版 21ページより引用)
それは例えば、この風景だったりする。
強引に「廃墟」とカテゴライズするにはもったいない、たまにぼーっとみていたい、何かを考えるチカラを内から生み出す景色だ。
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