ジープにヘリコプターに野獣がふたり。「新宿アウトロー ぶっ飛ばせ」
渡哲也と原田芳雄という70年代を代表する男の色気たっぷりの大スター2人の共演作。前者はスタジオシステム育ち、後者は劇団俳優座出身。当時の映画界にとっては主役に起用するには正統派と異端の好対照。好きな人にとっては、観ずにはいられないだろう。
じっさい、しょせんダイニチ映画という誹り、しょせん日活末期の映画というには、観る者の期待値以上のエネルギーに満ち満ちている映画である。
渡哲也が冒頭からカッコよく飛ばす。何せ、出所後、泥だらけの道を優雅にタクシーで、新宿を目指す、大盤振る