シェア
なにも書きはじめていないモニターを、ぼくはしばらく見つめていた。 ぼくの生きてきた長い…
すこし顔を左へむけると、ぼくの視野の中へくすんだ緑の野球帽が独特な存在感を漂わせながら…
目が覚めると、もう泊まりと朝のヘルパーさんとの交代時間だった。ゴールデンウィークのころ…
「思いこみコロナ」のおかげで、ずっと通いつづけてきた作業所と疎遠になり、毎日のように昼…
「ぼくを探す旅4」を書こうとして、4に目が行ってしまった。縁起が悪い数字だ。 この間…
おトイレから食事までひとりでできないぼくの生活は、多くのヘルパーさんたちがシフトを組ん…
二十五年間、介護をする人たちと文化住宅の一室を借りて生活を続けてきた。 長かった施設生活から街での暮らしに変わり、心にのしかかっていた重圧から解放された。 施設では、いつも自分の起こした失敗が他人の責任に転嫁されることに、怯えながら生きていた。 雪の降るなか、スタッフの目を盗んで外へ出て体調を崩したとしても、ぼくに責任は問われない。たまたま、出勤していた誰かの行動が問題にされたり、施設の体制に矛先がむけられたりする。 いくら集団生活をしていても、突きつめていけ
天皇代替わりの奉祝ムードの中で、ぼくはすこし割りきれない気持ちで毎日を過ごしていた。 …