不快な感情は、筋肉に溜まって凝りになる
人はストレスを感じた時、無意識に筋肉を硬く固めます。
筋肉を硬く固めると、ストレスによって湧き上がってきた不快な感情に耐えることができるからです。
*緊張すると肩に力が入ります。
*怒りに耐えるときは拳をぎゅっと握りしめます。
*悔しいときは奥歯をギリギリ噛み締めます。
*涙を流しそうなとき、フッと力を抜いてしまうとポロっと涙がこぼれてしまいます。
このように湧き上がってくる感情に耐えるとき、言い換えるとストレスに対して我慢するとき、人は筋肉に力を入れて感情を抑え込みます。
この状態が「ストレスが溜まる」です。
習慣的に筋肉を硬く固めていると、筋肉の硬さは「凝り」になってしまいます。ストレスが原因と言われる肩こりです。
私は整体という仕事をしているので経験的に、筋肉の凝りの中には、そとのきに我慢した感情もいっしょに封じ込められているように感じています。
ちょっとした肩こりであれば、肩の凝りが解消されれば、溜まっていた負の感情も発散され、肩はもちろん心がスッキリします。
しかし、長い間ストレスを受けているような、慢性的な肩こりの人の場合だと、凝りが緩むと溜まっていた大量の負の感情も、ダムが決壊したようにあふれ出すことがあります。
すると肩首は楽になるのですが、一時的に今までの嫌な記憶が蘇り、とっても嫌な気持ちになったりします。
凝りといっしょに溜まっていた負の感情も抜けると、心も体もとってもスッキリします。
スポーツで体を動かすとストレスが抜けるのは、筋肉が伸びたり縮んだりを繰り返すことで、溜まった感情が放出されるのではないかと思います。
「整体を受けると気分もスッキリする」のは、凝りが解消されて筋肉(肉体)が楽になるのと、筋肉に溜まっていた負の感情も解消されるというのが、中身ではないかと考えています。