発展途上国しかない
しみじみ思うが発展途上国的な体力が欲しい
俺はもう生まれてから死ぬまで中下流だが、下から押し上げてきて蹴落として去っていった奴等との決定的な差はいつも発展途上国的な体力の欠如だったし、裏を返せば俺も発展途上国的な体力がもっとあれば少しマシになれる
尺度になおせば少しマシになる程度だがステージが一個ぐらい変わるほどの前進があってもおかしくない、とにかく日本は発展が終わり上昇が見込めない途上国ですらない何かになってしまいつつあるので基本の要素は更に重要であり続ける
ボールは低い場所に落ちてくる、しかし低い場所でボールを待ち続けるにはプリミティブな体力と集中力がいる
一日座っているので体が固まって仕方ない
体があまりにゴリゴリするので最近人体に興味が出てきた
かなり簡単な理屈だが、運動不足と老廃物が筋肉を硬直させる→ぶつかってゴリゴリ言う
血の巡りが良くなると筋肉も滑らかになり
老廃物の排出に関心がありとにかく水を飲んで身体を清めることを意識している
この年になりこういったネットサーフで調べた情報がようやく直感に置き換わってきたといった風だが、発展途上国的な体力感覚があればこんなインプットも感覚の慣らしも無くて済む
ジムのテレビで重量挙げ家族のドキュメンタリーをやっていて見入ってしまった
重量挙げ家族という言葉はない
そこそこの大家族で子供がみんな例外なく親の方針に従い学校の重量挙げ部に入っているという
妹も参加させられていて確か四人きょうだいだったが、重量挙げという子供がやるにはかなり普遍性がないものに生活を支配されれば人数的に絶対一人は心底嫌な思いをしている子もいるだろう
俺はこういう専制的な家長があまつさえ涙頂戴も狙っている作りや実際の組織やGReeeeNが生理的に嫌なのだが、毎日が重量挙げに振り切った狂った家族のドキュメンタリーは中々迫力があり引き込まれてしまった
ポン・ジュノっぽい不潔感があり特に危険の匂いはしないのに常にスリルのある画面だった
長男が重量挙げ大会の前日に気合い入れに髪を切るのだが、彼らが暮らす森には散髪屋が無く重量挙げ弟が髪を切ることになった
重量挙げ弟が手慣れない散髪に手こずることも含めそこまでは別に何もおかしくないのだが、彼らが暮らす森はあまりに外界と隔離されていて一般的な髪型のイメージも掴みきれず最終的に東南アジア特有の窃盗団刈りになっていてウケた
炎以前の蛮人が装飾をしようとなるとまず飾り包丁での切れ込みと地肌のコントラストが派手で分かりやすい動きになるのであの技能実習刈りに落ち着くことが多いのだな、と感心してしまった
家族揃って重量挙げな毎日(海賊船で本土まで移動するのだが、下の子二人は船の甲板でもずっと”王”に見守られ筋トレをさせられていた)を送った甲斐もあり大会は善戦中々に良い成績を収めるも最後都会のシュッとした青年に完敗していたのも含め完璧なドラマだった
何事も全てを捧げてようやく手に入るんやね