外向きの謙虚、内向きの謙虚#53
こんにちは。わくわくらすです。
日本では謙虚が美徳とされています。はるか昔、村社会で生き抜いていくためにはお互いに気を遣い、へりくだるコミュニケーションが最も適していたのかと思います。
私は謙虚には外向きと内向きがあると考えています。簡単に言うと、外向きの謙虚とは他者への謙虚であり、内向きの謙虚は自分自身への謙虚です。
外向きの謙虚のイメージとしては、例えば相手に褒められたときに「いえいえ、私なんかまだまだですよ」ということ。内向きの謙虚は学業や仕事で一定の成果を出したときに「この結果にに慢心せずやっていきたい」なんてものでしょうか。
一見、何も問題のないように思いますし、このように考える人はたくさんいると思います。私が伝えたいのは、外向きの謙虚には傲慢、内向きの謙虚には自己否定が存在することです。
外向きの謙虚はまず他者の評価から始まります。他者の評価に対して「いえいえ、そんなことありませんよ」というのは、他者の気持ちを素直に受け取っていないことになりませんか?
また、他者はすごいと思っているのに、自分はそうは思っていないというのは知らず知らずのうちに自分を相手より上の立場として考えています。
私の職場にも頑張ったねと言われても、自分はそうは思わないんですけどね、という人がいます。素直にありがとうございますでいいのに、なんだかこれくらい自分なら当然ですよみたいなニュアンスが感じられるのが少し残念です。
内向きの謙虚は自分への評価から始まります。「自分はまだまだ」という向上心を持つことは大いに結構ですが、それと同時に今の自分を認められないと自己肯定感が育まれません。
いつの間にかどれだけ頑張っても、自己否定しかしない自分になってしまう恐れがあります。
外向きの謙虚も内向きの謙虚もどちらも必要なものではありますが、バランスを意識することが必要だと思います。謙虚は誇張しすぎると、否定のニュアンスが濃くなります。他者からにしろ自分からにしろ、良い評価を受けたときには素直に受け取ることも必要です。
お読みいただきありがとうございました。