安心してください。「失敗した人の話を聞きたい人」は多いです。
『成功すること』って非常に難易度が高い事です。でも失敗は誰にでもできます。というかやらかしてしまいがちです。そんな話を最近よくします。最近いくつかのオウンドメディアというか、ニュースや情報発信媒体の目次やコンテンツ企画を伴走支援しているのですが、読み手であるユーザーさんの関心事はなにか、という話を大事にしています。
そんなときにすぐにどんな媒体でもすぐに出てくる話が、「困りごとの解決」であり「失敗しない方法」なんです。でも『成功する方法』の大半は、たいてい言葉にすると当たり前すぎて面白くありません。
製造業の品質管理でよく言われるように、すべての要素を突き詰めていかないと品質は上がりません。つまり定石をひたすら守り実行することが成功する王道的アプローチです。でもこれって言われても文字化しても全然面白くないんですよね。響かないというか。
失敗談から学ぶ教訓は人に刺さる
一方で、失敗した人の話って実は結構面白く聞けます。なかなか話してくれる人が少ないので希少性がある珍しい話である点と、失敗したときの状況や心情が、なんか共感できるからです。『機械のように、原理原則を守って成功した当たり前の成功』に関しては、「すごいなー。。でもそんなにきっちりできないよー」と思う人も、ちょっと人間臭い迷いや、判断ミスは共感できちゃいます。
たとえば「しくじり先生」
「しくじり先生」というテレビ番組が個人的にすごく記憶にあるのですが。その番組の中では、失敗した有名人が、当時の自分のスキャンダルや失敗談を赤裸々に告白し、涙を流したり、公開をにじませながら当時の内幕を話してくれます。そして失敗しないための心得を先生として語ってくれます。これ強烈に面白いんですよね。ある意味「旬」を過ぎた有名人がそのことを自虐的に意識しながら出演し、面白おかしくエンターテイメントとして作ってくれるから安心して面白がれるという部分もあります。またスターから転げ落ちてもひたむきに活動している姿を見て勇気をもらえます。(失敗して自殺しちゃった、という後ろ向きな終わり方でない点がエンターテイメントとてもとても優れていると思います。)
WEBで課題やソリューションをPRする場合の考え方
ビジネス的な意図をもったコンテンツとしては、最終的には何らかの成功を実現できる方法論の提供は大変大事です。課題や問題が解決しないサービスは、ビジネスの面では価値が低いと思います。でも成功する方法を全部無料で開示しちゃうと、仕事につながりません。課題を提示して、その苦しさや、その中でも解決できるモノやコトがある点をアピールして、自分たちにお任せください!と伝えることで仕事につながります。
複雑な問題の場合は、解決の方法論をウェブサイトや動画で説明するほうが仕事につながります。単純な問題の場合は、課題の内容への共感を集めて、実績を提示するけど、答えはウェブでおしえちゃうと仕事になりにくいです。だって困っている人は読んで実行しちゃうんですから。(実行しにくいものは開示してもOKと思います。)
出し惜しみしながらも、それと感じさせない構成を意識しないと結果につながりにくい、というのがまあ世知辛いのですが、実際かんがえなければいけないところです。
失敗談はそのまま語れるし共感も得られる
その点、失敗談は恥ずかしさや機密の観点をのりこえられれば、そのまま語っても読み手に共感を持ってもらったうえで、課題を客観化してもらえるので、答えを受け入れる準備ができます。事例は非常に人気のあるコンテンツでもあります。失敗談や生の悩みの声は非常に強いフックになります。
というわけで、コンテンツを作る際は、失敗談を読みたいユーザーが一定数いるというお話でした。
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