『タコピーの原罪』論ーー「人生」にしか興味のないことのつまらなさについて
先日、座談会でタイザン5の『タコピーの原罪』について議論した。
そして、後半はどちらかと言えば「ジャンプ+」という媒体が、藤本タツキの『ルックバック』以降、よくも悪くもSNS上のユーザー同士の相互評価のゲームへの対応が巧みになっていることをどう評価するか、ということに話題が移行していったのだけど、今回はその前半のこの作品それ自体の評価と、後半のメディア論的な視座について接続したことを考えてみたい。
そして僕のこの『タコピーの原罪』についての感想を一言で言うと、「「人生」にしか興味のないことはつまらない」ということだ。
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僕はもはやFacebookやTwitterは意見を表明する場所としては相応しくないと考えています。日々考えていることを、半分だけ閉じたこうした場所で発信していけたらと思っています。
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