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u-note(宇野常寛の個人的なノートブック)

宇野常寛がこっそりはじめたひとりマガジン。社会時評と文化批評、あと個人的に日々のことを綴ったエッセイを書いていきます。いま書いている本の草稿や没原稿、なども載せていく予定。SNS…
僕はもはやFacebookやTwitterは意見を表明する場所としては相応しくないと考えています。…
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#吉本隆明

「個人的なノートブック」を再開します。

突然ですが、個人のノートブック(定期購読マガジン)を再開します。3年ほど前に、実は少しだ…

宇野常寛
3年前
256

「共同幻想」から「共異現実」へ

昨日は秋田から人類学者の石倉敏明さんが東京に来られたので(雪で飛行機が遅れてたいへんだっ…

宇野常寛
10日前
47

80年代の負の遺産(『フジテレビ』はその象徴)をどう処理するか

昨日、戦後のある時期ーー80年代以降ーーの日本社会と「テレビ」文化の関係についての文章を書…

宇野常寛
2週間前
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「傷」と批評

今日は「傷と批評」というテーマで考えてみたい。話の枕にするのは戦後日本人の男性的自意識、…

2,000
宇野常寛
3週間前
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次の本(『庭の話2』『母性のディストピア2』的な本)の話

2025年の最初の記事がこのようなものでいいのか、我ながら大きな疑問なのだけど、今日は年末年…

宇野常寛
1か月前
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「要するにカネでしょ」と考えるとSNSポピュリズムの問題は見えなくなる

さて、今日は改めて『庭の話』でも取り上げた現代のインターネット・ポピュリズムの問題につい…

宇野常寛
1か月前
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『光る君へ』と「パートナーシップ」の問題

昨晩、成馬零一さん、三宅香帆さんと完結したばかりの『光る君へ』についての座談会を行った。いろいろな論点が出たのだが、今日はそこで特に考え直してみたいことをピックアップしてみたい。 それは要するに、このテレビドラマで描かれたヒロインのまひろ(紫式部)と藤原道長との関係性の問題だ。放映当初から、当時の身分制から考えてあり得ない「紫式部と藤原道長が恋愛関係になる」という設定で物議を醸した本作だが、放送開始から数回で作品の完成度の高さも手伝ってほどなく、「まあ、あり得ないんだろうけ

情報技術が「結託」させる自己幻想、対幻想、共同幻想の現在について

 今日は「庭の話」の解説的なサブテキストと、次の本のための整理を兼ねて、吉本隆明の『共同…

宇野常寛
2か月前
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吉本隆明的「ではない」自立と、そのためのオタク的自己幻想(の抑制)について

今日は『庭の話』(正式には今日発売)の補足的なサブテキストとして、昨日に続いて「自立」の…

宇野常寛
2か月前
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「所有から関係性へ」の重要性と、それでは解決できない問題のこと

今日は「対幻想」(1対1の関係)について整理したい。これは明日発売(早いところだと今日から…

宇野常寛
2か月前
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「語り口」は「空気」に抗えるか? ーー加藤典洋『敗戦後論』を再考する

さて、今日は加藤典洋について書こうと思う。これは昨日の記事の続き「でも」ある。独立して読…

宇野常寛
3か月前
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「冷笑」のルーツを考えるーー吉本隆明から糸井重里へ

さて、昨日はネットの「冷笑系」と、団塊ジュニア(とその前後)世代男性のアイデンティティに…

宇野常寛
3か月前
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『虎に翼』と「異議申し立て」の問題 

今日は先日完結したNHKの朝の連続テレビ小説『虎に翼』について改めて考えてみたい。僕は先月…

宇野常寛
4か月前
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『虎に翼』と〈戦後〉の問題

さて、先日成馬零一さん、三宅香帆さんの3人で朝ドラ『虎に翼』についての中間総括的な座談会を行った。 これ、普通に面白いのでみんな見て欲しいのだけど、今日はこの座談会を通じて考えたことを書いてみたい。僕がこの『虎に翼』の後半戦で注目しているのは岡田将生演じる星航一とヒロイン・寅子とのロマンス……ではなく「戦後」をどう位置づけるのか、という問題だ。 座談会でも話したが、この『虎に翼』の特徴は「法」というモチーフにある。寅子は、フェアなルールによって定められた「法」にしか納得し