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ura_310
大好きなお軸
11月。
茶道では窯の位置が変わる時期。
つまり『炉開き』の季節です。
これまでお点前の前にあった窯が
よりお客さま側へ移動します。
寒くなっていく季節にあわせて
お客さまに少しでも暖をお届けしたいという思いです。
この時期に毎年私の先生が出して下さるお軸があります。
それが「無事無事」
![](https://assets.st-note.com/img/1733059271-je8AMQ5coESdl3JCNi0PBsYu.jpg?width=1200)
今年も一年無事に過ごすことができました。
感謝。
という意味だそうです。
毎日バタバタと気忙しく日々を過ごし
あっ!と気づけばもう年末。
今年も嵐のように時間が過ぎさっていったなぁ。
私ちゃんと毎日頑張れてたかなぁ。
と様々反省しつつ
このお軸を見せていただくと
なにか『あったか~い』気持ちになるのです。
こうしてこのお軸を去年までと同じように眺められる幸せ。
本当に文字通り「無事」で過ごせたんやなぁという安心感。
色々大変なことや嫌なことや悔しいこともあったけど
でも、とにかく「無事」なんだから
こうしていられるんだなぁ、
もうそれだけでいいやん、という感謝の気持ち。
いつしか私はこの「無事無事」のお軸をみることを
心待ちにするようになりました。
そしてその年、目標にしながらも出来なかったことがあっても
いやいや、それでも頑張ってたよって
少しだけ自分をよしよししたくなる、
そんな気持ちにさせてくれるお軸なんです。
それにしても、掛け軸をみて
こんな気持ちになるなんて
二十歳の頃の私には思いも及ばないことでした。
年をとるのも、悪くないのかもしれません。
(でも、新陳代謝と記憶力の低下はどうにかしたい・・・)