見出し画像

歩くことのリハビリ

座って何かをしている時間が長い。ファイル整理の仕事も、こうやってnoteに何か書くときも、小説を書くときにも、基本的にはPCの前に座っている。
いきおい、運動不足になる。座りっぱなしは体にも良くない。

リハビリ気分で再開したサイクリングをやればいいのだが、サイクリングである程度負荷のかかる運動をするのには、時間がかかるし、短い時間でヒルクライムなどをやろうとすれば、それはそれでけっこう疲れる。

ほどほどに、一日おきくらいには運動できて、1時間以内くらいでそれなりのトレーニングになることを考えたら、やっぱり歩くことがいいのだ。走るのは大変だし、服も着替えないとできない。その点、歩くのだったら、仕事をやっている途中でそのまま出掛けることもできる。

そんなわけで、昨年11月上旬くらいからぼちぼち家の周りを歩き始めた。距離は大したことはない。1回の散歩にかける時間は45分程度であるから、距離も2~3km程度。そんなんでトレーニングになるかどうかは疑問だなあとも思いつつ、週2回か3回ぐらいのペースで始めた。

そうしたら、11月の下旬、歩いている途中で何か違和感が生じ、それはすぐに腰の痛みに変わった。これがけっこうひどい。一時期は自分で靴下を履くことも難しいぐらいになってしまったのであった。

もちろん医者に行ってレントゲンも撮ったのだが、5番が少し滑っていることは数年前と変わりなしということで、様子を見てくださいと湿布と痛み止めを渡された。

2週間ほどしたらよくなったので、12月下旬からまた恐る恐る散歩を再開した。正月も近所を歩いた。そんなこんなで1月の下旬になり、あるとき散歩のコースの向きを変えて歩いたら、なんだか楽になったような気がした。そのときは風向きのせいだろうぐらいに思っていたのだが、次に歩いたときに、はっきりと自分の歩調が変わったのが分かったのだった。

運動にやたらと詳しい出力過剰T君によると、以前の私の歩き方は「足を引き摺っている」みたいな歩き方だったらしい。確かに靴底と地面の擦れる音を聞いているとそんな感じがした。いや、まったく面目ない。

ところが、1月下旬になって、歩き方が変化したのが自分でも分かったのであった。うまく説明できないが、膝がちゃんと上がるような感じになってきた。足を引き摺るような感じは消えたように思う。現金なもので、そうなるとまた歩くのが愉しくなる。昨日も2kmほど歩き、きょうも3kmほど歩いてきた。

自転車を再開した頃、数カ月乗ったあとで急に坂を登るのが楽になった。おそらくそれなりの筋力と筋持久力がついたせいではないかと思うが、あのときの「楽になった」感覚と、今回の歩行リハビリでの小さな成果は、感触が似ている。

歩いている途中に何を見るかは人それぞれだろうが、私は主に鳥を見ている。まあたいがいの場合、出会うのはヒヨドリかムクドリ、スズメ、メジロ、シジュウカラといったところなのだが。双眼鏡はすでに4台ほどあるのだけれど、首から軽く下げられるコンパクトなものがもう一つほしいかなと思ってしまった。


いいなと思ったら応援しよう!

白鳥和也/自転車文学研究室
ご支援ありがとうございます。今後とも、よろしくお願い申し上げます。