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カナダの西と東はやっぱり違っていた

無事に5泊7日のカナダの東、ケベック州モントリオールとケベックシティの一人旅を終えて、無事カナダの西、バンクーバー島に帰ってきました。

旅中の出来事など書きたいことはいろいろありますが、今回は私にとって衝撃的だったことをお伝えします。

東と言ってもモントリオールとケベックシティしか行ってませんので、正確には西のブリティッシュコロンビア州(BC州)、東のフランス語圏ケベック州(QC州)との違いになりますよ。

豆知識)表紙画像でもわかるように国内と言ってもバンクーバー島からモントリオールまでの距離はメキシコシティに行くよりも遠く、
時差もメキシコシティでは1時間ですが、モントリオールは3時間。

モントリオールからニューヨークには車で6時間ぐらい行けます。

国境、近つ!

1.森がない


一番衝撃的だったのは自然の違いです。

バンクーバー島では山も海も森も湖も川も身近です。
遠方には雪の残る山脈も見えるし、7,8mクラスの針葉樹がある町の風景。

バンクーバーのフェリー乗り場。

モントリオールやケベックシティには山も海も大きな針葉樹もありません。

山がないというのはBC州のような森や山がないっていうのが正しいです。
モントリオールには、カナダで一番大きいと言われる聖ジョセフ教会(下の写真)のあるマウント・ロイヤル((Mont Royal・227 m)があります。
ケベックシティの旧市街もかつては山?だったと思われる高台にあります。郊外には山の高原もあるようです。

市内に森や山が見えないモントリオール

QC州の2つの町では繊細な枝を大きく広げた薄緑の広葉樹が主流です。
芝生の公園、広大な畑、町の街路樹、庭木として、美しい広葉樹がロマンチックな景観を作っていました。

古い建物や町並みに歴史や先人の意気込みを感じるし、モダンなビルとのコンビネーションもかなり面白く、センスがいいです。
古いものと新しいものを上手く共存させる都市の在り方を考えさせられます。

モントリオールのダウンタウン

ちなみにカナダの3大都市を人口でざっくり比較すると、
トロント約600万人、モントリオール約400万人、バンクーバー約250万人。

モントリオールは平野で、気候も冬の-15度から夏には30度になることもある厳しい自然。古くからの人口の多い大都会なので自然が少なくなるのは仕方がないですね。

大阪と札幌みたいな感じかな?

モントリオールからバンクーバーに戻ると、バンクーバーが都会でありながら自然が近いことに改めて驚きます。
飛行機から見てもBC州は緑が多いのがわかりますよ。

「BC州は針葉樹の濃い緑ばっかりで単調で暗い」「広葉樹が少ない」と嘆いてい私ですが、BC州で自然に抱かれていたんですね。

ブリティッシュコロンビア(BC)州の住宅街

今回の旅でBC州の自然の豊かさを実感したのと同時に近年の森林開発のスピードの速さが余計心配になりましたよ。

2.カナダで外国気分

ケベック州はフランス語圏なので町のサインは基本フランス語。

説明文などは英語でも書かれているものもあり、助かりましたが、カナダ国内であってフランス語が聞こえたり、フランス語だらけでまるで海外旅行をしているようです。

とは言え、多くの人がバイリンガルでこちらが英語で話すとすぐに英語に切り替えてくれます。

二つの町の旧市街は古いヨーロッパのような建物や街並みが残り、観光地として賑わっています。
カナダ国内にいながらにしてヨーロッパ旅行気分しているようなちょっと得した気分です。

バンクーバーのある西海岸側は、ブリティッシュコロンビア州というだけあって、イギリスの影響が強く、男性的なイメージがします。

対してモントリオールやケベックシティは、聖母マリアのノートルダム寺院も多くあり、フランス語の軽やかな響きもあって、女性的で華やかなイメージを感じます。
アフリカ系の人の割合的も高いのもBC州とは違います。

バンクーバーとモントリオール、どちらもカナダですから、カナダって凄くない?!

モントリオールの街並み。石造りやレンガの壁、石畳など街歩きが楽しくなりますよ。

3.教会が無茶多い

モントリオールは教会があちこちにあります。

ダウンタウンの繁華街のど真ん中、オフィス街のビルの間、アパートの隣など大小・宗派が違う教会をあちこちで見かけます。

お寺や神社がそこら中にある京都を思い出しました。

私が訪れたどの教会も内部も素晴らしかったです。
ノートルダム系の教会は装飾的で華やかな傾向がありますよ。

世界遺産のモントリオールのノートルダム大聖堂

こうした教会の多さの背景には、町の開拓や発展、入植に宗教関係者が尽力した、というのがあるでしょうね。

いろいろな地域から移民でやってきた人たちにとって、教会は心の拠り所やコミュニティー、社交の場だったかもしれませんね。

今回の私の旅は「教会を回る巡礼の旅」と言ってもいいぐらい、教会回りで終わりましたよ。四国八十八か所、お遍路さんみたいでした。

ミサにもいくつか参加してみましたが、教会シンガーの美しい歌に加えて荘厳なパイプオルガンを生で聴けたし、それぞれ個性的だったので楽しかったです。
時間のある方は途中入場、退出も可能・無料(寄付も歓迎)ですから、気軽にのぞいてみるのもいい経験でしょう。

4.西と東

あっという間の5泊7日の旅でした。

街歩きがメインでよく歩きました。
いろんなジャンルのストリートミュージシャン、教会の歌やパイプオルガン、ホステルの素人ライブを楽しんだりと結構忙しかったです。

実はビバルディ、ハイドンを弾いています(ケベックシティ)

ショッピングや有名店のグルメをするような気分も時間もないので、お土産は自分のモノも他人のモノも何もありません。

西と東の違いを感じられたことが私の心のお土産で収穫でした。

西海岸側にいたら自然の中でヨガをするのが気持ちいいし、東の町にいたら荘厳な教会で重厚なパイプオルガンや天使のような歌を聴きながら祈るのもいい感じ。

西海岸だったら、ヒッピー的っていうのがしっくりするけど、東だったらボヘミアン的っていうのがしっくりする。

あなたはどっちが好きでしょうね。

私はどっちも好きだけど暮らすのなら、今となっては住み慣れた、ゆったりして、ちょっと田舎のバンクーバー島が居心地がいいです。

皆さんも機会があればカナダの西側と東側のどちらも訪れてみるのもおススメです。カナダの異色のフランス語圏、モントリオール、ケベックシティ、はおススメです。

今回もお付き合いくださり、ありがとうございました。

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カナダで時々お抹茶(西島わけい)
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