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人間の複雑さは、希望だと思う

先日、数人のママ友と話していたら、血液型による性格の違いの話になりました。
実は私、この手の話しが苦手です。

そもそも血液型と性格に相関関係がないということは、何十年も前に心理学の実証研究でわかっているのに。
それにも関わらず、信じている人も多いです。
お手軽に人のことを分類したいという欲求があるからかも知れません。

「わかなさんはA型って感じ!」
そう言われて「A型の人=几帳面」みたいな言説が浮かび、私はこの人にそう見られているのね、と思いました。
(ぜんぜん違うので、内心複雑でした…(笑))

なぜ私はこの手の話しが苦手なのかと言うと、人を単純化して分類することに違和感を覚えるからです。
心や行動の特性を短絡的に捉えて、複雑さに向き合うことを避けているようにすら感じることがあります。

この感覚は、「習慣化するまでに〇日かかる説」にも通じます。
21日や66日で習慣化できるという話がよくありますが、私はこれも単純すぎると感じます。

成果が得られる目安として
「21日(あるいは66日)間はとにかく頑張ろう!」という使い方をするなら、それはモチベーションを維持するために役立つかもしれません。

ですが、習慣づくりは単なる日数の問題ではなく、人の行動変容そのもの。
人ってそれほど単純なもんじゃない。
ロボットじゃないんだよ、私たちは。
と言いたい。

(そもそも「21日・66日説」の科学的根拠は乏しいのですが、そのことについては割愛します)

スマホを触ることのように、あっという間に習慣的な行動になることもありますし、
私自身8ヶ月間も頑張っていたSNS投稿を、ある日突然やめてしまった、ということもあります。

習慣づくりに作用する要素は多様で複雑なんです。

たとえば
その行動が自分にとって難しいことなのか、カンタンなことかでも変わります。
あるいは、好きなことか、嫌いなことか。
意義を感じているか、腑に落ちない状態なのか。
季節や家庭状況など環境はどうか、仲間はいるか、時間は充分あるか。

たくさんの要素によって、習慣づくりにかかる日数はいくらでも変化します。

そして私はこの「複雑さ」は希望だと思うんです。

私たちの成長って一筋縄ではいかないですよね。
三歩進んで二歩下がる~♪(水前寺清子さん風に)なんてこともあれば
全然成長していないように感じて、時に絶望することだってあります。
でもそれが、次の瞬間一気に変化するために必要な時間だったり、なんてこともあるわけで。

だからこそ成長のプロセスに価値を見出すべきだと思うんです。

複雑なプロセスを尊重し、受け入れることで、自己理解が深まり、自分を大切にすることにつながります。
そして、それは他者を大切にすることにもつながります。

人それぞれの成長のプロセスが違っていいと複雑さや変化に敬意を払い、受け入れることを大切にしていきたいです。
そのことが自分自身をもっと自由にし、より生きやすい社会を作るのではないかと思います。

人それぞれの多様な成長のプロセスに思慮深く向き合うことができる社会になれば、きっと世界はもっと優しく、豊かになるのではないかと。


菊地わかなの
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