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26 決断

入居日について施設担当者の伊藤さんに話したら、お母様がご準備が整ったのでしたらこちらはいつでも大丈夫ですよ。
なんだったら年末年始をご実家で過ごされてからの入居でもこちらは構いませんよ、とまたしても寛大な対応だった。
けれども動けるときに一気に進めてしまわなければ、ズルズルと入居に踏み切れない気がして12月8日に入居する意思は変えなかった。
入居日に関しては私が勝手に決定し進めているだけで、母の説得はまだ終わったわけではないのだが。
私は予定を繰り上げて、入居準備を兼ね11月29日に1人実家に帰省した。
今回の滞在は2週間、入居後家の片付けと、万が一何かあればすぐに対応できるようにということで、12月13日まで滞在する事になった。

ここから怒涛の2週間の始まりである。
私は生まれて初めてここまで号泣し、絶望し、病気であるとはいえ両親を憎んだ。
こんなに感情が乱されるとは思わなかったし、良かれと思って全力で頑張ってきたことを、たったの一言が奈落の底に突き落とす事もできるのだという事を身をもって知った。
自分が短気であることは知っていたが、この年になってここまで感情的になるとは思わなかった。
順を追って話していこうと思う。

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