31　死にたい！！

私はうっかり話の流れで、入居したらもうこの家に住むことはない
みたいなことを母に話してしまった。
今思えばそんな心配の種になりそうなことを言わずに、スムーズに入居させてしまえばよかったのにと思う。
しかし私は馬鹿正直に、家の処分についての話をうっかりしてしまったのである。
ここまで話が進めば、もう気持ちは変わらないだろうと、そんな風にたかをくくっていたのである。
母は一時的に入居するものの、しばらくしたらまたこの家に戻ってこられるのだと思っていた。
私の言葉に母の顔色が急激に曇った。

はああーーーーそっか！もうここには戻ってこれないってことか！
春になったらここにまた戻って住めると思っていたけど、もうここに住めないんだ！
それなら私は病院には入らない、お父さん1人で入ればいい！
なんでそんなとこに行かなきゃならないの？
母さん（母の母）も父さんも死ぬまで自分の家に住んでいたのに、この家があるのに、なんでそんな高いお金を払ってよそに住まなきゃならないの？
ああもう死にたい！！
生きていたってもう辛いだけだわ。死にたい！！！
皆で勝手に話を進めて、私はそんな話一度も聞いてないから！！！
そう言って寝室に籠って1人泣いていた。