読書感想『さかさ星』貴志 祐介
戦国時代から続く名家・福森家の屋敷で一家が惨殺される。
死体はすべて人間離れした破壊のされ方をしており、屋敷には何かの儀式を施したような跡が残っていた。
福森家と親戚関係にある中村亮太は、霊能者の賀茂禮子と共に屋敷を訪れ、事件の調査を行うことになる。
賀茂によれば、福森家が収集した名宝・名品の数々が実は恐るべき呪物であり、そのいずれか一つが事件を引き起こしたというのだが…
にわかに信じられない亮太だったが、屋敷で起こる不穏な現象を目の当たりにするうちに危機を感じ始める。
やがて呪いは惨殺事件で生き残った子供たちに向けられ…
福森家を襲った真の呪物とは何なのか…そして一体何故福森家は狙われているのか…
数百年にわたる呪いとは?
不可解な惨殺事件の真相を探しながら成就されなかった呪いを防ぐために奔走するホラー小説である。
うぅーん…ちょっと…いや、だいぶまどろっこしいな~って感じですかね。
いや普段からあんまりホラー読まないから余計にかもしれないですが。
…というかこれはホラーなのかな…そんなに怖くない…いや、恐ろしいんだけど…どっちかというと、オカルト???
『呪い』という説明ができない事象とそれを引き起こしている『呪物』の話が永遠続くので…なんですかね、同じ展開の繰り返しの中でじわじわ時間が進んでいくので結構読んでるのに話が前に向いていってない感が半端なくて個人的にはちょっとしんどかった。
話の大半が、過去に起こったことを霊能者・賀茂禮子が読み解いていく語りなので、まず真意のほどが個人的には受け取れきれなかったのもあるんでしょうが…
すべての事柄が、過去の因縁と結果生まれた呪物、それがここでもたらした作用だけなので…呪物の生まれる話が面白くても、なんていうか、ずっと一緒…
いや、それでも最後まで読ませる吸引力みたいなのはあってなんだかんだ最後まで読んじゃったんですが…
ちょっと…うん、え?だから何??感が拭え切れず。
…うーん、これは僕がホラー小説自体にそんなに惹かれないから余計になのかしら???
ホラー…いや不可思議なこととか怖いの好きではあるんだけど…。
ちょっと全体的に呪物と呪いが多すぎて、僕がパンクしたのかもしれない。
うーん、ホラーが合わないのかも。
こんな本もオススメ
・舞城王太郎『淵の王』
・澤村伊智『ぼぎわんが、来る』
・辻村 深月『闇祓』
うーん。ホラーも読んでるんだけどな…
単に合わなかったか…