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展示会出展時の営業活動について

展示会は商談や顧客獲得、認知向上につながる貴重な営業活動の場です。特に初めて出展する場合は意外と準備が多いことに面食らうこともあると思います。そして、営業担当だけでなく全社でのイベントとなり、経営企画部にコーディネートの出番がくることも多いと思います。私も経営企画時代に担当したことがあり、これまでフランチャイズ関連や外食関連の展示会などブース対応は20回程度担当しております。そこで学んだポイントをご紹介します。


1. 出展前の準備が成功の鍵

展示会の成果は準備段階で決まると言われます。以下のポイントを押さえ、万全の準備を行いましょう。

  • 明確な目標設定
    展示会で達成したい目標を具体的に設定します(例:見込み顧客リスト〇〇件、〇件の説明会参加や商談アポイントなど)。

  • 配布資料・備品の準備と搬入方法の検討
    配布するパンフレットや名刺、デモ機材、ノベルティなどを用意します。宅急便で事前に送るか、当日に持ち込むかを検討し、搬入スケジュールを調整しておきましょう。事前搬入の場合、破損や紛失リスクへの対策も重要です。

  • 役割分担の明確化
    展示会当日の混乱を防ぐために、ブース対応や資料補充、顧客対応などの役割分担を事前に決めておきます。例えば、資料配布~簡単な説明~詳細説明のような流れであれば、誰が資料配布や顧客の案内を担当するのか、製品説明やデモンストレーションを誰が行うのかを明確にします。

  • ロールプレイングの実施
    展示会当日に備え、顧客との会話や提案の流れをチームでロールプレイングします。これにより、チームメンバー全員が自信を持って対応できるようになります。また、想定される質問に対する回答を準備しておくことも効果的です。

2. 展示会当日

  • 積極的な声かけとヒアリング
    通り過ぎる来場者に対し、具体的な魅力を伝える声かけを行います(例:「こちらの商品は〇〇に特化しています。一度ご覧になりませんか?」)。また、顧客の課題やニーズを引き出すヒアリングを心掛けましょう。

  • ブースでの体験を重視
    製品やサービスの実演を通じて、来場者に直接価値を感じてもらいます。例えば、製品を実際に操作してもらったり、サンプルを配布して感想を伺ったりするのも効果的です。

  • 他社のブースを視察する
    空き時間を活用して、競合や異業種のブースを視察しましょう。他社の製品やプロモーション手法、ブースデザインなどから学び、自社の戦略に活かします。また、他社ブースの混雑状況や顧客の反応を観察することも、新たなヒントを得るきっかけになります。

  • 逆営業への対応
    他社の営業担当者から話しかけられることがあります。例えば、フランチャイズ関連の展示会に出展していた時には、不動産やWEBマーケティングの営業がよくきました。もちろん興味があれば聞いても構いませんが、自社の営業やPRを優先すべきなので、自分もしくは担当者の名刺だけ渡しておくなどビジネスライクに対応し、本来の業務に戻ることを心掛けます。

3. 展示会後のフォローアップで成果を最大化

  • 迅速なフォローアップ
    展示会終了後、1週間以内を目安に名刺交換をした相手にお礼メールを送り、追加の情報や資料を提供します。

  • 見込み顧客リストの整理
    名刺やヒアリングした内容を基に、顧客を優先度や見込み度で分類します。これにより、効率的なフォローアップ計画を立てられます。

  • 商談につなげる具体的な提案
    興味を示した顧客には、具体的な商談日程や次回のアクションを提案します。タイミングを逃さないフォローが重要です。


4. 成果を振り返り、次回につなげる

  • 振り返りミーティングの実施
    チームで展示会の成果や課題を共有し、次回に向けた改善点を明確にします。

  • データを活用した分析
    獲得した名刺の数、商談成立率、売上への寄与率を分析し、次回展示会の戦略に反映させます。


5. まとめ

展示会出展の成功は、事前準備、当日のアクション、アフターフォローの3つが鍵となります。ロールプレイングや他社視察、逆営業への対応といった細かいポイントを意識することで、さらなる成果を引き出せるでしょう。特に初めての出展の場合は検討事項が多いですが、そういう時こそ高い視点・広い視野を持つ経営企画部の出番です。また、展示会は知り合いがブースに来てくれたり、全社一体となって活動できるイベント的な要素もあるので、ぜひ楽しんで取り組んでみてください。

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