【2019年1月】自選10首
こんばんは。若枝あらうです。
12月に比べるとすこしマシになった感ありますが、引き続き悩みながら詠み続けている1月でした。それでもインプットを増やしてみたり、ネプリなどで活動の場を広げてみようとしたり…まだまだ見てみたい世界はたくさんあるなと感じていて、引き続き存分に悩みたいなと。たぶん、そんな10首。
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不安げに【ちょっとぞうすい】手にとった彼は誰かのヒーローだろう
こんな日は会いたくなるよコンビニに食べたいものがなんにもなくて
この胸は満たされないでいるほうが良い音が鳴る それでよかった
少しくらい遅れてもいいからメトロ、次の思い出まで連れてって
散らばった硝子をあびてかすみ草 触れられぬひかりはただ甘く
演じてる顔も自分の一部だと気づいてすこし優しくなれた
この列の先のアトラクションよりも君を独占できる今がいい
バンクシーに落書きされたぬりかべが税関で通せんぼされてる
二歩さきにひるがへりたるマフラアの春を率ゐるやうなももいろ
大勢の他人がぼくら近づけて終点まではぼくらでいたい
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そういえば、本当は自選に含めたかったのですが、どうしても連作で読んでほしかった作品がありまして。ネットプリントの公開期間は終わってしまいましたが、まだPDFファイルは残しておりますのでよろしければこちらもご覧ください。
この連作についてはありがたいことに、同じく「子プリ」参加者である、ことりさんから記事も書いていただいているので、あわせてこちらもご覧いただけますと幸いです。
では、また。