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雑談が苦手な大人が教える雑談の極意

日本語教育の世界では「雑談指導」とか「雑談のすすめ」とか「雑談」という文字を冠したテキストをよく見かけるようになりました。「雑談」できたらいいなあ……。雑談が得意でない自分は、心からそうおもっています。

エレベーターの中や会議の前のちょっとした時間に何を話したらいいのかわからない。今でもわからず、そういう時はいつも黙ってしまいます。

最近はスマホを見るというオプションが増えたのでいいのですが、私が若い頃はそれすらありませんでした。ただ自分の指を見つめたり、ペンを回したりするだけ。

その頃にそもそも雑談ってどういうふうに学ぶのか?雑談なんて教えてもらったことなんてありません。

そんなわたしでも40歳になったので、「雑談できなくて悩んでいる若い頃の自分」のために、雑談に関する極意を3つ描いてみようと思います。

自分から喋るな、喋らせよう

私の雑談失敗の例として、自分から喋ろう喋ろうとして、何を言ってんのかわからなくなる時があります。

天気のことを話しても、一瞬で終わるし、ニュースのことを話しても「そうなんですか?知らないです」とかであっさり終了することもあります。特に「〜ですね」と始めると「そうですね」で終わってしまうんですよね。

だから、自分は喋らずに相手に喋らせるために、こちらから質問するのがいいです。「あのプロジェクトどうなりました?」とか「いつもーーの仕事、ありがとうございます。どうですか?」とか。とにかく相手が気軽に話したくなるような質問を繰り出してみるというのが一つの方法です。

話を途切れさせず、続けさせよう

そして、話し出したら、途切れさせてはいけません。

エレベータが着くまで、会議が始まるまで、なんとか間を持たせなくてはなりません。そんなときに必要になるのが「あいづち」です。

「へえ」「ふうん」「そうなんですか」「ほんとですか」などなど、適当に相槌を打てば、相手は気分を良く話してくれます。人は基本的に自分の話をしたいものなのです。

雑談なんてなくてもいいと割り切ろう

ここまで読んで「なぜそこまでしないといけないの?」と思った人はいませんか?何をかくそう、わたしもその一人です。何が楽しくて、相手に話をさせねばならんのか?

疲れている時もあるし、話したくもない苦手な人もいる。雑談なんかしたくない。HPをこんなところで消耗したくない。そう思う時もあるでしょう。

そんな時は雑談なんかしなくていいです。わたしもそう思っています。だから、学習者にも教えられないかもしれません。

本当の話がしたい

雑談は確かにコミュニケーションの入り口になるかもしれません。でも、本当に大事なのは「本題」です。「本題」でしっかりコミュニケーションできないのに、雑談力をみがいたって、しょうがないです。

うわべ上の人間関係を作ってもあんまりいいことありません。でも、ここぞという時に言いたいことが言える。そんなふうになれるレッスンをしていきたいし、自分もそうなりたいと思っています。

では、また!

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日本語教師でライターが日常をみつめるエッセイです。思春期子育て、仕事、生き方などについて書きます。

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